昭和の家電 単行本2巻 「タイムふろしき」より



テレビが壊れて喜ぶ2人。 実は、野比家のテレビは白黒テレビ。 壊れたのでついにカラーテレビに買い替え…と思いきや、ママの見事な修理方法(?)で、その夢もむなしく消えてしまいます。 「約60度の角度で殴るのがコツ」は、名セリフだと思います。

このテレビ、よく見ると画面も丸く、4本足で、ダイヤル式のチャンネルがついています。(「チャンネルを回す」の"回す"は、このダイアルを"回す"のが語源なのです)。 ちょうど右写真のテレビと同時代の型のようです。当時のテレビを忠実に描いていることがわかります。

幼いころ、私の実家には1台だけ白黒テレビがありました。 スイッチを消しても、画面の真ん中に光点が残り、それがなかなか消えないのです。 ちなみに白黒テレビがあったのは、私の実家がやたらと物持ちが良いためで、世代的には私はカラーテレビの時代の人間ですよ(念のため)。

さて、のび太たちがママに駆け寄るシーンを良く見ると、そこにもうひとつ昭和の家電が描かれていることがわかります。
左はその拡大写真。 …わかりましたか?
この洗濯機、ローラー式の脱水機が付いているのです。 現代の洗濯機は、遠心力でグルングルンと回って脱水しますが、昔の洗濯機にはまだそのようなタイプの脱水槽は搭載されていませんでした。
かわりに、ハンドル式のローラーが付いていたのです。 2個のローラーの間に濡れた洗濯物を通します。 ハンドルを回すと、パスタマシンみたいに ペチャンコになった洗濯物が 出てくるのです。
こちらのページに、このタイプの洗濯機の解説があります)

ネットでこのシーンの洗濯機と同じものを探したところ、見つかりました (右写真)。 手動のぐるぐるハンドルが付いていたようです。

白黒テレビだけでなく、ローラー式洗濯機まで登場すると、いかに「ドラえもん」は歴史があるか納得してしまいますね。


…ちなみに私も 「ローラー式脱水機」の世代ではありませんよ。たまたま知っていたから発見しただけです(念のため)。
でも、このシーンにこの洗濯機があるのは、今回初めて気が付きました。


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