特別企画・藤子肩の謎







■ 注 意 ■







この特別企画を読んだ後は「ドラえもん」をはじめとした
藤子・F・不二雄 作品を素直に読めなく恐れがあります。







今後も純粋に藤子マンガを楽しみたい方はお帰りください。
いやいや、ホントですよ〜。







「藤子肩」とは私か勝手に付けた名称です。 藤子・F・不二雄 作品のキャラクターは、みな服の肩の部分に奇妙なシワが寄るのです 。 こんな風に(↓)。


ジャイアンも、ほらこの通り(↓)。


このシワは、「ドラえもん」だけでなく、他の藤子マンガでも登場します。 「エスパー魔美」でも、かなりたくさんこのシワが登場しています。 なぜか服の肩の部分(正確には二の腕の部分)の布が上がって、シワが寄っているのです。

そもそも、普通に服を着ていて、肩のこの部分にシワが寄るということは、めったにありません。 そのため私は昔からこのシワの描写にすごく違和感を感じておりました。

モデルを使った検証(→)
ホントはどこぞの通販の写真です。。。

実は「藤子肩」は初期の作品には登場していません。 「ドラえもん」だけに注目してみると、20巻を過ぎたあたりから頻繁に登場してきます。

もともと、藤子先生は、肩のあたりの輪郭をポコッと盛り上げて描く特徴がありました。 この描き方は、初期の作品から登場しています。

初期藤子肩 初期「藤子肩」。 肩の輪郭が外にポコッと膨らんでいるのが特徴。 輪郭線だけでシワの描写は無い。

この初期の肩の描き方に、時代と共にシワというディテールが加わって、 後期の藤子肩に至ったのでしょう。

後期藤子肩(2段ジャバラ) 後期「藤子肩」。 シワの線が加えられている。 ここまでクッキリ線が入っていては、シワというよりジャバラ。
後期藤子肩(3段ジャバラ) 後期「藤子肩」。 シーンによっては3段ジャバラのときもあります。

まったく根拠のない推測ですが、藤子先生自身で描いておられた時代から、アシスタントによる共同作業 への移行とともに「藤子肩」のシワが、より深くなっていったのではないかと思います。 つまり、後期藤子肩はアシスタントのタッチによるところが大きいのでは…という推測です。
私的には、後期の藤子肩の「ジャバラ」っぽい奇妙な表現は、ちょっといただけないと思っております。 ハッキリ言って、変!

この特別企画を読まれた方、これからは藤子マンガの肩に注目して御覧下さい。

オマケ
藤子肩のシワを実際に再現しようと研究(?)していたところ、 「スーツのような肩パットが入った服なら藤子肩が発生する」という事実を発見しました。 確かに道行くサラリーマンの人達を見ると、「藤子肩」になっているではありませんか!。 「藤子マンガのキャラの服は、みな肩パットが入っている」というのも一つの解として、アリですね。

これが本物の「藤子肩」(→)
トルシエさん


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