2009ウイグル旅行編カシュガル 3 〜キサマ君     キサマ君



大通りに戻って、さっきとは反対の北側の路地に入っていった。こっちは拒否されたりはしない。
本当はあの老城側の方が迷路の坂道が続いていて雰囲気抜群だったんだけどね。
こっちは縦横に整然とした路地になっている。それでも生活感は十分に感じられる路地だ。

もうだいぶ暗くなってしまってあまり写真も撮れない中を4人で歩いていると、
後ろからスクーターで通りかかった青年が突然「キサマノナマエハ〜?」と声を掛けてきた。
なんじゃこいつ!?しかもなんで「あなた」じゃなくて「貴様」やねん(笑)
いきなりのことでビックリしつつ可笑しくて爆笑。
しかしそのお兄さんはそれ以外の日本語は分からないようで、すぐにスクーターで去って行った。

更にずっと歩いていっていたら、また背後から「貴様の名前は〜?」って言われた。
あ、またさっきの兄ちゃんやん。まさかいつの間にか付いてきていたとか…?
とちょっと怪しんでいると、ちょうどそこは兄ちゃんの家の前だったらしい。
入っていく?とゼスチャーされて、少しドキドキしつつ入ってみた。
すると家の中から若い女性が出てきて、植木鉢がたくさんある庭や屋上を案内してくれた。
家にいた他の女性や子どもも出てきて、みんなで代わる代わる記念撮影。
初め「貴様」とか言われてバカにしてるんかなと思っていたのに、いきなりまたこの展開!
家の中にも案内され、広い居間に通された。
座るとすぐにチャイとナッツやドライフルーツが入った『おもてなしセット』が出てきた。
おもてなし好きのウイグル人、突然の客が来てもあっという間に来客セットが出てくるのが流石だ。

居間に家の人たちが集まって、お茶や美味しい干しぶどうなどをいただきつつ歓談タイム。
またまた偶然にも『キサマ兄ちゃん』の家の前だったというラッキーな私達だったなぁ。
キサマ君はウルムチで警察官をしていて、1週間ほどの休暇で実家のカシュガルに帰ってきているそうだ。
普段はウルムチの国際大バザールでパトロールをしてるらしい。
底抜けに明るい兄ちゃんで、いろいろゼスチャーや面白い表情を交えて話すのがめちゃめちゃ面白い!
音楽をかけてウイグルダンスも披露してくれた。
写真には撮れなかったけど、後ろの小さな子どもまで踊ってくれた。かわいすぎ!!
「喋る頃には歌い、歩く頃には踊りだす」と言われるほど歌と踊りが生活に密着したウイグルだもんね〜。

ところで何で「あなた」じゃなく「キサマ」なのかと思っていたのだが、
これは私の推測だけど、多分キサマ君はよく中国で放映されている『抗日』映画やドラマを見て
戦時中に旧日本兵が「貴様!」とか言ってるのを見て覚えてしまったのでは…?
受け狙いとかでキサマと言ってるわけではなく、本気であなた=貴様だと思っている様子だった(笑)