2009ウイグル旅行編夢のあとに〜トルファン・ウルムチ     また会う日まで



最後のラグメンでおなかも心も満足し、両手に買い物の重い袋を下げて再び肌寒い道に出た。
当初ウルムチといえば飛行機の乗り継ぎの為に立ち寄るだけの大都会という印象でしかなかったが、
ここで生活するアブ氏の姿を垣間見られたというだけで
(超単純な私らしく)すっかり思い入れのある地になっていた。

裸電球の明かりを透過したパラソルの赤い光に誘われて
さっきの屋台村の隅の方に来てみると、
そこには切り売りスイカを食べる人々とずらりと並んだ公衆電話が。
ウイグルらしいものと、中国らしいもの。
旅の2ヶ月後に起こった事件を経た今この写真を見て思うのは、
多民族都市ウルムチの将来が、憎しみと断絶ではなく尊重と融和によって築かれる
より魅力的で活気ある街の姿であって欲しいとただただ願っている、ということだ。
ドタールのソフトケースを肩に引っ掛けたアブ氏が、あの時みたいな鼻歌で毎晩夜道を散歩できるような…。
それが遠き道のりであるのは間違いないだろう。だけど私はこれからもずっと願い続けていきたい。

まだ人通りの絶えない繁華街からタクシーに乗って孔雀ホテルに戻った。
トルファンからのバスの中でやっと現実感を得た昨日のビデオをもう一度見てから荷物をパッキング。
ヤカンやらいただき物のミニチュア楽器やらでかいVCDボックスやらで鞄はパンパンだ。
カシュガルで壊れてしまった買ったばかりのカメラを押し込みつつ苦笑い。
いやほんと、色々と超てんこもりな10日間だったよなぁ。
本当は、出発前には「前回の旅を美化しすぎてて、実際に再訪して落差があったらどうしよう」という不安があった。
それが予想通りを通り越して予想以上の喜びに満ちた旅になった。今年どころか数年分の運を使い果たしたかもしれないな。

今回の旅も、出会った全ての人に感謝…。
またいつの日か大好きなウイグルを訪れる機会がありますように。
いや、きっとまたここへ戻ってくる時は来るだろう。

夢のあとに残ったものは、次の夢への入口だった。



< END >




今回の旅に出るきっかけとなった2007〜08年の「ウイグル厳冬年越し旅行編」も
併せて是非ご覧くださいね。


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