ヤプチャン 1     おもてなし

そんなふうに遊んでいると、お盆に載せられたナッツや干しぶどうやキャンディが運ばれてきた。
食べて食べてと勧められ、まずは緑色の干しぶどうを一口。
ああこの味!ウイグルの味だ!
ウイグル(特にトルファン)名産の緑の干しぶどう、シルクロード好きならご存知でしょう…。
私も10年前の旅の時にトルファンでこの憧れの干しぶどうを食べ、ものすごく感激した。
その時と同じ甘酸っぱくて濃い〜い味。10年前の喜びが鮮やかによみがえった。
今日もヤプチャンに着いてまだ1時間も経っていないというのにこの展開!
いきなり呼び止められて家にお邪魔するなんて、そこで懐かしの干しぶどうをいただく事になるなんて、
そして超キュートな天使ちゃん3人の元気な笑顔に出会えるなんて…。

あまりの嬉しさに夢心地になっていると、今度はでっかいお菓子が積み上げられた皿がドドンと置かれた。
まるでラグメンの麺を揚げたようだ。いただいてみると、甘いのかと思ったらあっさり塩味系だった。
(後で調べたら『サンザ』という伝統の揚げ菓子で、お祭りの時などに欠かせないものらしい)
その後更に、特盛りのポロ(ピラフ)まで登場してビックリ!食べきれんわ〜。
さぁ早くどんどん食べて!と言われ、ナンやナッツやお菓子を少しずつつまみつつポロをかき込む私であった。
ちなみに、「チャイどうぞ」と言って出てきたのは、一昨日と同じくお茶ではなくお湯だった。
おとといは「え?」と思ったが、この辺の村ではそれが普通なのかもしれない。

出されたご馳走を頂きながら、お兄さんと『地球の歩き方』巻末にある会話集を使ったりしてお話をした。
お兄さんは大学生だと言っていた。平日の昼間っからゴロ寝してたけど…?(笑)
初めにナンと一緒に写った子が妹で、他の子たちは近所の子のようだった。
おばあちゃんが子どもたちに「外行ってなさい」と追い出すも、カメラが気になって何度も覗きに来ていた。
かわいいから追い出さなくてもいいのに、おばあちゃんはうるさいだろうと思って気を遣ったのだろう。

地球の歩き方はカラー写真が豊富なため、これまでの旅でも現地の人とのコミュニケーションに役立ってきた。
会話集を指差して「何歳?」とか聞いてきたり、観光地の写真見て「ここオススメ」と教えてくれたり。
この時もそんな風に使っていたのだが、いきなりある写真を指差して、おばあちゃん達が
「この人○○だ!」と言い出した。どうやら知り合いが写っていたらしい。ホンマかいな!?
とにかくビックリでいっぱいのひとときだった。