バルコルの朝    少年僧 2



その子に気付いてから私は目が離せなくなって、少し離れた所からしばらく見つめていた。
タルチョの柱に礼拝する男性の横で憂い顔の少年。
いわゆる『ニセ坊主』もそれなりの数がいるそうで、お坊さんの格好をした物乞いも少なくない。
実際、バルコルの商店で僧衣が簡単に手に入るから僧衣を着ていたらみんな坊さんとは限らない。
この少年は本当のお坊さんなのか、それとも僧衣を纏った物乞いなのか、私には判断できなかった。
どちらだったにしても、この寂しそうな目がものすごく印象に残る少年だった。