空燃えて ポトシ2    遠雷

町には灯りがつきすっかり夜になった。音は全く聞こえないが、遠くで雷が光っている。
まだ少し赤くなっている所で時折紫色の稲光が激しく光る。
ラパスからスクレまでの夜行バスでも、夜中ずーっと遠くで雷が光っていてとても不思議な光景だった。

去り難かったがそろそろバスターミナルへ行く準備をしなければ。
Kさんが泊まる宿に荷物を取りに行き、ゆっくり歩いてまたカテドラル前の広場に戻ってきた。
その間Kさんとここまでの10日間を振り返っていると、色んな感情が混ざりながら込み上げてきた。
 広場でタクシーをつかまえ、すっかり慣れた値段交渉もバッチリ行い、いざタクシーに乗りこんだ。
「そんじゃあ、お互い気を付けて良い旅を!」

バスターミナルへと向けてスピード上げて走るタクシー。流れてゆく夜の町並み。
込み上げていた感情がとうとうこらえきれなくなり、涙が溢れてきた。
1ヶ月とかかけてじっくり回っていた今までのスタイルと違い、短期間で目まぐるしく次から次へと
すごい風景や出来事がガンガンやってきて、トロい私にはもういっぱいいっぱいだった。
そこに加えてあの圧倒的な夕焼けでガツン!とやられてしまったもんだから…。
タクシーの中でも、今日のあの夕焼けの色がずっと余韻となって頭から離れなかった。

バスターミナルに着きラパス行き夜行バスに乗った。明日からは一人旅だ。