アッシジ     見上げると


町に入り、道を歩きながらふと見上げると、路地の隙間から城塞が見えた。
中世の面影を残す城塞、この地が『地獄の丘』と呼ばれていた時代のものなんだろうか?

かつてサンフランチェスコ聖堂が建てられるまで、その場所は『地獄の丘』と呼ばれていたそうだ。
それは、そこには罪人の処刑場があったからだという。
聖人フランチェスコは自ら『地獄の丘』に埋葬するように欲し、
遺言通りそこに埋葬され聖堂が建てられた。そして一転『天国の丘』と呼ばれるようになった。
この話を偶然に宿に置いてあった本で読み、自分のガイドブックに赤ペンで
”天国の丘” ”地獄の丘”と書き込んだ。何故かこの逸話に強い印象を持ったから・・・。
聖者が地獄の丘に埋葬されることを希望したというのもスゴイなと思ったし、
その後”天国の丘”と呼んだ人々の聖者に対する尊敬と愛情の想いが
なだらかで美しいアッシジの丘の風景にそのまま顕わされているようだなぁ感じた。