註:以下の文章は、リコーの太田純さんが1997年7月26日にfj.os.ms-windows, fj.kanakan.misc, fj.news.miscへ投稿した記事<5rd95i$j6r@ns.src.ricoh.co.jp>を、編集したものです。原文に「こんなものを書いてみました。私は置き場所を持っていないので、どなたかWebページの片隅にでも置いておいていただければ...」とあったので、HTML化し、掲載しました。Googleのアーカイブを基にしています。
2003年4月10日に飯嶋浩光さんのご指摘いただいた部分を修正しました(ins要素、del要素が扱えるブラウザでご覧ください)が、いま(2003年5月)となっては、最新版の日本語入力プログラムには対応していない部分もあるかと思いますので、ご注意ください。
Windows 95で日本語入力をしていると、間違って機種依存文字や「半角カナ」を入力してしまうことがある。ここではそれを可能なかぎり避けるための環境設定の方法、日本語入力時の注意について述べる。
1997年7月27日
太田純
ohta@src.ricoh.co.jp
機種依存文字はJIS規格の範囲外にあるので、計算機環境によっては読めない人もいる。
IBM拡張文字とNEC選定IBM拡張文字については、通常のかな漢字変換操作で候補として現れることはないはずである。ATOK12、MSIME2000では「3」と入力してスペースバーを何度か叩くと、IBM拡張文字であるローマ数字小文字の iii が出るので注意が必要(編註:飯嶋浩光さんの指摘<3E9462D8.1D4B8F57@ht.sakura.ne.jp>(→Google)により修正)。
ある文字が機種依存文字かどうかは、MS-IME95のヘルプで確認できる。起動方法は次のとおり。
ヘルプの[漢字コード表]の中で、次のコード表にある文字は機種依存文字である。
MS-IME95のプロパティ」の[全角/半角]タブ、「MS-IME97のプロパティ」の[オートコレクト]タブで、以下の対象を「常に全角に変換」に設定する。
読みで変換可能な機種依存文字(「いち」で変換される丸付き数字やローマ数字、「かぶしきがいしゃ」で変換される括弧付き文字、「キロ」で変換される単位文字など)が候補に現れる可能性がある。
カタカナ、かぎ括弧、句読点、中点を変換した場合は、変換候補中に現れる「半角候補」を選択してしまわないよう注意する。
ただし、上記の環境設定がしてあれば、「半角候補」を選択・確定してしまった場合でも、次回の変換時に「半角候補」が先頭になることはない。
顔文字辞書を使って変換している場合、変換結果に「半角」のカタカナ、半濁点(゜)、句点(。)、中点(・)、長音(ー)が含まれることがある。(MS-IME97のみ)
必要がなければ、「MS-IME97のプロパティ」の[辞書/学習]タブで「MS-IME97顔文字辞書」をシステム辞書から外しておく。(MS-IME97のみ)
設定しておけることは何もない。
読みで変換可能な機種依存文字(「かぶ」で変換される括弧付き文字や「キロ」で変換される単位文字など)が候補に現れる可能性がある。
カタカナを「半角変換」して確定すると、次回の変換時にその「半角カナ」が自動学習単語として候補の先頭に表示される。
特になし。
「ATOK10プロパティ」または「ATOK11プロパティ」の[入力・変換1]タブで「半角変換」をチェックし、右の[設定]で「半角変換設定」ダイアログを開いて次のように設定する。
読みで変換可能な機種依存文字(「いち」で変換される丸付き数字やローマ数字、「かぶ」「かぶしきがいしゃ」で変換される括弧付き文字、「キロ」で変換される単位文字など)が候補に現れる可能性がある。
カタカナ、かぎ括弧、句読点、中点を変換した場合は、変換候補中に現れる「半角候補」を選択してしまわないよう注意する。
ただし、上記の環境設定がしてあれば、かぎ括弧、句読点、中点については、「半角候補」を選択・確定してしまった場合でも次回の変換時に「半角候補」が先頭になることはない。
カタカナについては、上記の環境設定がしてあっても、学習によって「半角候補」が先頭になることがある。
特になし。
「環境設定」の[動作モード]タブで「出力文字の制限」をチェックする。これをチェックしておけば、変換操作によって「半角カナ」や機種依存文字がまったく出力されなくなる。(VJE-Delta2.5のみ)
「環境設定」の[文字サイズ]タブで、以下の対象について「全角固定」を選択する。
※VJE-Delta2.5で「出力文字の制限」をチェックしてある場合は、変換結果として機種依存文字や「半角」のカタカナ、かぎ括弧、句読点、中点が変換候補に出てくることはない。以下ではそれ以外の場合の注意を述べる。
読みで変換可能な機種依存文字(「いち」で変換される丸付き数字やローマ数字、「かぶ」で変換される括弧付き文字、「キロ」で変換される単位文字など)が候補に現れる可能性がある。
以前にカタカナ、かぎ括弧、句読点、中点を「半角変換」したことがある場合、これらの文字を入力・変換したときに変換候補中に現れる「半角候補」を選択してしまわないよう注意する。
ただし、上記の環境設定がしてあれば、句読点、中点については、「半角候補」を選択・確定してしまった場合でも次回の変換時に「半角候補」が先頭になることはない。
カタカナとかぎ括弧については、上記の環境設定がしてあっても、学習によって「半角候補」が先頭になることがある。
かぎ括弧については、「半角候補」が先頭にこないようにあらかじめ「全角」で変換・確定しておくとよい。
KAO辞書を使っている場合、変換結果に「半角」のカタカナ、半濁点(゜)、句点(。)、中点(・)が含まれることがある。
必要がなければ、「環境設定」の[辞書]タブで「KAO辞書」の「並列辞書引きをする」のチェックを外しておく。
「WXGのプロパティ」の[入力・変換]タブの[文字種候補]ダイアログで「候補表示される文字種」から次のものを削除しておく。
「WXGのプロパティ」の[入力・変換]タブの[入力属性]ダイアログで「入力属性の設定を利用する」をチェックし、以下の対象について「全角で入力される」を選ぶ。
「WXGのプロパティ」の[入力・変換]タブの[括弧と句読点]ダイアログで「変換したときの候補に出す括弧」と「変換したときの候補に出す句読点」から次のもののチェックを外しておく。
読みで変換可能な機種依存文字(「いち」で変換される丸付き数字やローマ数字、「かぶしきがいしゃ」で変換される括弧付き文字、「キロ」で変換される単位文字など)が候補に現れる可能性がある。
半角変換操作をしないかぎり、「半角」のカタカナ、かぎ括弧、句読点、中点が変換候補に出てくることはない。
必要がなければ、「環境設定」の[辞書]タブで辞書セットから顔文字辞書を外しておく。
設定しておけることは何もない。
読みで変換される機種依存文字はない。
カタカナ、かぎ括弧、中点を変換した場合は、変換候補中に現れる「半角候補」を選択してしまわないよう注意する。
カタカナ、かぎ括弧、中点については、学習によって「半角候補」が先頭になることがある。
かぎ括弧、中点については、「半角候補」が先頭にこないよ うにあらかじめ「全角」で変換・確定しておくとよい。
特になし。
設定しておけることは何もない。
読みで変換可能な機種依存文字(「アール」で変換される単位文字など)が候補に現れる可能性がある。
半角変換操作をしないかぎり、「半角」のカタカナ、かぎ括弧、句読点、中点が変換候補に出てくることはない。
特になし。
設定しておけることは何もない。
読みで変換される機種依存文字はない。
カタカナ、中点を変換した場合は、変換候補中に現れる「半角候補」を選択してしまわないよう注意する。
カタカナについては、学習によって「半角候補」が先頭に表示されることがある。
かぎ括弧、句読点、中点の組み合わせを「半角変換」して確定すると、次回の変換時にその「半角」文字列が自動学習単語として候補の先頭に表示される。
特になし。
「Canna for Windows 95(ST) のプロパティ」の[各種操作]タブで「半角カタカナの禁止」をチェックする。
読みで変換される機種依存文字はない。
「半角」のカタカナ、かぎ括弧、句読点、中点が変換候補に出てくることはない。
特になし。
「環境設定」の[変換]タブで「変換コード系」として「JIS範囲」を選択する。これで機種依存文字が出なくなる。
「環境設定」の[入力]タブで「句読点/記号の入力文字サイズ」にある以下の対象を「常に全角」にする。
読みで変換される機種依存文字はない。
カタカナ、かぎ括弧、句読点、中点の組み合わせを「半角変換」して確定すると、次回の変換時にその「半角」文字列が自動学習単語として候補の先頭に表示される。
それ以外の条件で「半角」のカタカナ、かぎ括弧、句読点、中点が変換候補に出てくることはない。
付属のフェースマーク抽出ファイルを辞書に登録して使っている場合、変換結果に「半角」のカタカナ、半濁点(゜)、句点(。)、中点(・)、長音(ー)が含まれることがある。
設定しておけることは何もない。
読みで変換可能な機種依存文字(「いち」で変換される丸付き数字やローマ数字、「かぶ」「かぶしきがいしゃ」で変換される括弧付き文字、「キロ」で変換される単位文字など)が候補に現れる可能性がある。
半角変換操作をしないかぎり、「半角」のカタカナ、かぎ括弧、句読点、中点が変換候補に出てくることはない。
特になし。
設定しておけることは何もない。
読みで変換される機種依存文字はない。
「とくしゅ」「すうじ」などの読みで単漢字変換操作を行うと、機種依存文字が候補に現れる可能性がある。
カタカナ、かぎ括弧の組み合わせを「半角変換」して確定すると、次回の変換時にその「半角」文字列が自動学習単語として候補の先頭に表示される。
それ以外の条件で「半角」のカタカナ、かぎ括弧、句読点、中点が変換候補に出てくることはない。
特になし。
設定しておけることは何もない。
読みで変換される機種依存文字はない。
半角変換操作をしないかぎり、「半角」のカタカナ、かぎ括弧、句読点、中点が変換候補に出てくることはない。
特になし。
============================================================ -- 太田純(Junn Ohta) (株)リコー MS事業推進室 ohta@src.ricoh.co.jp/JCF00656@niftyserve.or.jp
HTML版作成日:2003年 4月 10日 木曜日 更新日:2003年 5月 3日 土曜日