岩村城址(別名・霞ヶ城)

―― 堅牢な石垣が残る日本三大山城の城 ――

海抜721mにある本丸内城址板
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海抜721mにある本丸内城址板
 
復元された藩主邸
復元された藩主邸
 岩村城は別名霞ヶ城といい、天然の峻険な地形を活用した要害堅固な山城で、海抜721mに位置し、全国の山城の中で最も高地にあり、大和の高取城(奈良県)、備中の松山城(岡山県)と並ぶ日本三大山城の一つに数えられる名城である。

 岩村城の創建は、鎌倉幕府初代将軍、源頼朝の重臣「加藤景廉(かげかど)」が、文治元年(1185)に遠山荘地頭に補せられたのに始まる。景廉の長男景朝が岩村に移り、加藤の姓を地名の遠山に改め、以後遠山氏が代々居城した。

 岩村の地は信濃と尾張を結ぶ要衝の地であり、戦国動乱時代の元亀元年(1570)に、武田信玄の軍によって攻撃を受ける。このときは織田信長軍の救援によって城は死守された。
 天正元年(1573)武田信玄の臣秋山信友が岩村城を再功するが、その守りは堅く、信友が城主遠山景任の未亡人おつやの方(織田信長の伯母)と祝言をあげることでようやく城は開城した。
二の丸・出丸・火薬庫を結ぶ本丸西下の通路と石垣
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二の丸・出丸・火薬庫を結ぶ
本丸西下の通路と石垣

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本丸埋門(裏門)跡
 しかし、信玄の死から二年後の天正3年(1575)長篠合戦にて武田勝頼に勝利した信長は、嫡子信忠に岩村城を包囲させ、五ヶ月に及んだ籠城戦のあと、城は落城し、守将秋山信友は妻とともに逆磔に処せられた。
 信長方の城となった後、岩村城は川尻鎮吉に与えられ、以後森蘭丸、長可(長一)、忠政の森三代、田丸具忠が28年間に目まぐるしく城主として交替した。

 関ヶ原合戦の翌年慶長6年(1601)、西軍に属した田丸直昌に変わって松平家乗(大給松平)が上州那和から移封され、二万石で初代岩村藩主となった。以降城主は、松平氏二代、寛永15年(1638)丹羽氏信が二万石で入封し、五代続いたあと、元禄15年(1702)に大給松平分家の松平乗紀が二万石で入封し、後に三万石となって七代続いて明治維新を迎えた。

 現在見られる城郭の構造は、森氏時代に城代を務めた各務兵庫の手によって、中世城郭を近世城郭へとほぼ修築完成をみたもので、本丸、二の丸、出丸、帯曲輪、東曲輪、八幡曲輪等ヶが設けられ、丸と曲輪は石垣や自然の断崖をもって区画され、要所に櫓、塀、城門が構えられた。
本丸の六段の石垣
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本丸の六段の石垣
南曲輪からの本丸と本丸南口門跡の石垣
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南曲輪からの本丸と
本丸南口門跡の石垣
 その頃には山上に居館も設けられていたが、江戸時代になると慶長6年(1601)、松平家乗によって山下北西山麓に藩主邸が構えられた。

 建物は明治維新により廃城され、後明治6年(1873)に取り壊され、現在では石垣のみを残す岩村城址となっている。
 藩主邸は、明治14年(1881)に全焼したが、平成2年(1990)に太鼓櫓、表御門、平重門などが復元された。

 800年の歴史を誇る岩村城の城下町で、江戸時代の商家やなまこ壁が歴史を肌に感じさせる。

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本丸から見た出丸跡
本丸から見た出丸跡
菱櫓跡と俄坂
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菱櫓跡と俄坂

 大手口の入口に立つと、藤坂と呼ばれるまっすぐにのびた石畳が出迎えてくれます。そして、一の門跡、土岐門跡を通り、畳橋、三重櫓、大手門、八幡曲輪、やがて二の丸、本丸へとつづきます。二の丸、本丸と楽しんだあと、でっかい看板の横にでっかいスピーカーが、織田信長のおばである通称「女城主」のお城が・・・と説明をしていました。

 私は事前の情報収集不足で行かなかったのですが、岩村城では、城跡とセットで麓の城下の街並みと、藩主邸跡にある復元太鼓櫓と歴史資料館を見物されるべきでしょう。残念!!

  岩村歴史資料館                                      平成17年5月3日時点 
◇交通 ・名古屋駅からJR中央本線快速で1時間、恵那駅下車後、明知鉄道に乗り換え30分岩村駅下車、
  麓の復元藩主邸、歴史資料館まで徒歩約30分、
  山頂の本丸までさらに徒歩約30分
◇入館料 ・一般:400円、高校生以下:無料 (入館券は民俗資料館と共通)
◇開館時間・4月〜11月(午前9時〜午後5時) ・12月〜3月(午前9時30分〜午後4時)
◇休館日・月曜日(祭日と重なった場合は翌日) ・年末年始
◇お問合せ ・恵那市岩村振興事務所内 観光協会事務局  TEL:0573-43-2111(内線270)
   岩村観光協会のホームページhttp://kankou.iwamura.org/

参考文献 ・現地で入手のパンフレット、及び、解説板
・歴史群像シリーズ特別編集 【決定版】図説・日本名城集(学習研究社)
・歴史群像シリーズ よみがえる日本の城#16 (学習研究社)

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