七尾城址(別名・松尾城)

―― 七つの尾根に大小無数の砦を配置している規模雄大な山城 ――

低石垣を階段状に積み上げた本丸前面石垣
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低石垣を階段状に積み上げた
本丸前面石垣
調度丸と桜馬場の数段に渡る石垣群
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調度丸と桜馬場の
数段に渡る石垣群
 七尾城は、室町時代三管領の一つ畠山氏から分かれた能登国の守護であった能登畠山氏が、歴代居城とした所である。
 築城年代は明らかではないが、戦国期に入ってから逐次拡張・増強されたとみられる。
 永正・天文(1500年代前半)の時代は最も政治的にも安定し、文化が栄えた。
 大永6年(1526)当代一流の歌人冷泉為広・為和親子が七尾城に来訪し、天文13年(1544)の記録では、城山山麓に城下町「千門万戸」が一里余りも連なったと見える。

 石動山山系の北端に位置し、七尾湾が一望できる標高約300mの山頂部を削平して本丸を置き、これを中心として急峻複雑な地形を巧みに利用し、東方に長屋敷(長殿丸)、北方にかけて調度丸や寺屋敷、西方に架けて遊佐屋敷、桜馬場、西の丸、温井屋敷、二の丸、三の丸などと呼ばれる曲輪群が、山麓に延びた低い尾根の先まで広がっていた。
本丸土塁の上からの本丸と前面石垣
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本丸土塁の上からの
本丸と前面石垣
温井屋敷跡から見た二の丸跡とその登り口
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温井屋敷跡から見た
二の丸跡とその登り口
 さらにこの尾根から枝分かれする行く筋もの尾根にも大小無数の砦を配置している規模雄大な山城である。七尾という地名は、七つの尾根に由来するという。

 本丸は、東西約40m、南北約50mで、北側は石垣になっている。
 本丸の最も奥まった最高所が天守台で、やはり北側が石垣である。
 本丸西側直下に喰い違い虎口が残り、道はほぼ直線に伸び、本丸平虎口へと続く。
 北西隅には遊佐屋敷から続く直線の階段が残るが、後世の神社建築に伴うものと思われる。

 石垣は、遊佐屋敷前面、その下に広がる桜馬場・温井屋敷にも残っている。
 また、桜馬場北下の調度丸、温井屋敷下の二の丸にも残る。
 このように、主要部の重要な箇所は、全て石垣が使用され、織豊期の特色を色濃く残した城である。
本丸の最も奥まった最高所の天守台跡
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本丸の最も奥まった
最高所の天守台跡
周囲を沢山の曲輪で囲まれている二の丸跡
周囲を沢山の曲輪で囲まれている
二の丸跡
 石垣はほとんど北面に積まれており、木落川から見上げることを意識した造りでもある。
 高石垣は見られず、高く積む場合は、2m程度の低石垣を数段に積み上げることによって対処している。
 石材も大型石材は少なく、自然石を利用した野面積が大部分である。

 天正5年(1577)、越後の上杉謙信がこの城を囲んで攻略し、落城、能登畠山氏は滅亡したが、その時謙信が、折からの月明に感嘆して詠じたと伝えられる漢詩『霜満軍営秋気清 数行過雁月三更 越山併得能州景 遮莫家郷懐遠征』が、広く世に賞賛されたことで、本城の名を高めている。

 その後、幸いにも自然災害や開発等の厄にもあわず、各尾根上の郭跡や石垣はよく保存され、わが国中世における山岳城郭史上優れた遺跡として昭和9年12月28日国の史跡に指定された。
東西45m、南北25mの広さの桜馬場跡
東西45m、南北25mの広さの
桜馬場跡
城域で最大の広さをもつ三の丸跡
城域で最大の広さをもつ
三の丸跡

( 七尾城址の縄張り図 へ(59kB) )

 JR七尾駅から循環バス「まりん号」に乗り、「七尾市デイサービスセンサー城山の里」で降りれば、七尾城史資料館はすぐですが、そこから歩いて一時間はかかるこんな山奥のこんな高いところにこんな壮大な城を築くとは・・・。
 やはり、行きはタクシーが正解ですね。

 ただ、中世の山城の山頂を石垣で覆ったような城の造りは迫力があり、立派としか言いようがありません。

  七尾城史資料館と懐古館飯田家                             平成17年4月9日時点  
◇交通 ・JR北陸本線七尾駅から、毎時0分発の循環バス「まりん号」に乗り、
    13分「七尾市デイサービスセンサー城山の里」で下車、七尾城史資料館すぐ、
    そこから七尾城祉までさらに徒歩約1時間
・JR北陸本線七尾駅から、車なら、約25分で七尾城祉へ(タクシー代片道:約1,700円)
◇開館時間 9時〜16時30分
◇休館日月曜日(祝日の場合は翌日)、祝日の翌日、年末年始
◇入館料450円(懐古館飯田家と共通)
◇駐車場10台(懐古館飯田家と共通)
◇お問合せ ・七尾城史資料館    TEL:0767-53-4215
・七尾市観光協会    TEL:0767-53-8424

参考文献 ・現地で入手のパンフレット、及び、解説板
・歴史群像シリーズ よみがえる日本の城#8 (学習研究社)

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