横田順彌

よこたじゅんや 1945.11.11-

宇宙ゴミ大戦争

昭和五十二年一月三十一日 ハヤカワ文庫

この短編集は、絶対に、表題作「宇宙ゴミ大作戦」からお読みになることをおすすめします。これは横ジュンハチャハチャSFの中でも、そして、このあと「謎の宇宙人UFO」「決戦!! スペース・オペラ」と収録されている荒熊雪之丞・変化シリーズの中でも、とりわけ「香り高い」傑作であります。

- 解説より -


銀河パトロール報告

昭和五十六年十月二十五日 集英社文庫 0193-750462-3041

ダジャレ探偵・金大事包助は、またの名を銀河パトロール隊レンズマン(へ)の18番といった。都会の巷に難事件を追い、宇宙空間にパトロール艇《あっボロ1号》を駆って、太陽系の危機を救う。抱腹絶倒ナンセンス、珍奇な事件の大パレード。ダジャレと語呂合わせのメッチャンコ小説。ヨコジュン・ハチャハチャSFの大傑作。


脱線!たいむましん奇譚

昭和五十六年十二月十五日 講談社文庫 ISBN4-06-136220-8 C0193

波茶波茶的空想科学小説元祖横順駄洒落本歌取的冗談満載大奉仕超弩級無意味的不真面目小説集──もうお分かりですね。ヨコジュンのハチャハチャSF傑作選。表題作ほか「おたまじゃくしの反乱」「鯨が出て来た日」「メグロの決死圏」「くみとり物語」「空から墜ちてきた礫死体」「日本チンボ*」「20**年宇宙の旅」「STAR BAWS」の9編を収録。


予期せぬ方程式

昭和五十九年一月二十五日 双葉ポケット文庫 0193-610016-7336

〈宇宙船内で発見された密航者は、発見と同時に船外に遺棄すること〉という冷たい方程式と呼ばれる規則があった。幸いにもこれまで俺は関係なかった。ところが今回、ハチヤ博士という天才生物学者が人工冬眠のまま潜り込んでいたのだ。宇宙船は出発地に戻ることも目的地へ向かうことも不可能だ。ハチヤ博士が生き残るか、それとも俺か──


ヨコジュンのわんだあブック

昭和六十年六月十日 角川文庫 ISBN4-04-149503-2 C0195

一片のダジャレを頼りに一遍の小説を構築してしまうという、過激な言葉の操り手、ハチャハチャSFの元祖・横田順彌。「リレー小説」「僕のテレビ評」「SF身の上相談」等々……。一体何が飛び出すか判らないヨコジュン・ワールドで、あなたも遊んでみませんか? 心優しき言葉の過激派・ヨコジュンが贈る、楽しさ溢れるオモチャ箱のような一冊。


対人カメレオン症

昭和六十年六月十五日 講談社文庫 ISBN4-06-183534-3 C0193

黒白赤黄褐色と、肌色が五つの異人種社長五人が支配する国際企業に勤める日本男児が、ある日突然、社長たちの肌にあわせて変色するカメレオン人間になってしまった!?変身願望は人間の常だが、果たしてその能力を得た人間は幸福になれるか否か……。ハチャハチャSFの鬼才が放つ、奇想天外・抱腹絶倒の10のナンセンス・ワールドへ特別御招待!


天使の惑星

昭和六十年十月十五日 新潮文庫 ISBN-10-142101-3 C0193

天使そっくりの姿形をした人達が住む惑星エンジェル。インフルエンザの特効薬を届けた俺に、すべての人が陽気で親切だった。そして、怪我で入院した俺の目の前に現れた白衣の天使そのままの美人看護婦。ところが彼らはその天使のような姿とは逆に、根っからの悪党だったのだ……。表題作をはじめ、奇想天外なアイディアと溢れるユーモアで描く抱腹絶倒の13編を収めるSF傑作集。


山田太郎十番勝負

昭和六十一年二月十日 角川文庫 ISBN4-04-149504-0 C0193

平凡なサラリーマンである山田太郎さんは、長い苦労の末、ようやく郊外に3DKの小さな家を買った。念願のマイホームである。しかし、引っ越すやいなや珍客が相次いでやって来ては、ありとあらゆる手段と理屈をこね、勝負を挑んでくるのであった。「勝負せんとここから出て行ってもらいます」と脅かされ、更に「それがこの家の決まり」ときたからには理不尽にも程がある。発奮した太郎さんは訳の分からぬまま、一家の銘を背負って勝負を受けるのだが……。抱腹絶倒、空前絶後のユーモアSF傑作


ふぁんた爺さんほら吹き夜話

昭和六十一年三月二十五日 集英社文庫 ISBN4-08-749092 C0193

「さぁて、今晩はどんな話をしようかの? そうそう、あれはわしが日本の総理大臣をしていた頃……。いや銀河を旅する宇宙商人じゃったかな……」未来、未来を自在に飛び、小説家、私立探偵、人体の秘密諜報員、はてまた天気の予想屋と様々な姿に身をかえて登場する経験豊かなふぁんた爺さん。民話や戦記、怪談、古典落語に材を得て、洒落が洒落を呼ぶ、奇想天外ハチャハチャ夜話。


悲しきカンガルー

昭和六十一年十月十五日 新潮文庫 ISBN-10-142102-1 C0193

俺がこの奇妙な事件にぶつかったのは、土曜日の深夜のことだ。ノックの音で、ドアを開けた俺の前に立っていたのは、動物園から来たという人間の言葉をしゃべるカンガルーだった。何とこのカンガルー、人類滅亡計画を展開中というのだ。表題作をはじめ、異星人からお産の手伝いを頼まれたパイロットの異様な体験を描く「最重要条件」など、愉快なSF34編を収めるオリジナル文庫。


ヨコジュンのショート博覧会

昭和六十二年八月十五日 徳間文庫 ISBN4-19-578340-2 C0193

典型的な短篇型のもの書きであるぼくの作品の中でも、ことに短いものばかりを集めてあります。長いものでも四百字詰原稿用紙二十枚強、短い作品では四、五枚などという超ミニ・ストーリーのオンパレードです。あらためて読みなおし、われながら、よくもまあ、この短さで小説が書けたものだと半ばびっくりし、半ば感心しているしだいです(あとがき)。シリアス、ハチャハチャとり混ぜて三十七篇、乱れ射ち!


火星人類の逆襲

昭和六十三年五月二十五日 新潮文庫 ISBN-10-142103-X C0193

明治四十四年八月、巨大な円筒が東京湾に落下した。円筒から姿を現した四台の怪異な機械。それはなんと、十三年前にもロンドンを襲った火星人類の戦闘機械だった。高熱光線を発し、帝都を焼き払う戦闘機械。帝都危うし!この危機に決然と立ち上がる押川春浪、吉岡信敬らバンカラたちの集団・天狗倶楽部の面々。明治末の東京を舞台に繰り広げる書き下ろしSF長編。


ヨコジュンの日本おかし話

平成元年三月十五日 徳間文庫 ISBN4-19-578715-7 C0193

永田町・首相官邸。二十W電球の下で火鉢を囲み、密談を交わす老人二人。何を隠そう、エネルギー危機に策もなく、米国にもアラブにも見放された首相と官房長官なのだ。藁にも縋りたい二人は、ついに久留田博士のおならエネルギー開発に縋ってしまった。久留田理論とは?へ理屈ではない! これぞ、ヨコジュンの妄想が紡ぐ摩訶不思議の異境だ……表題作他、究極のSF世界を展く空前絶後の七篇を収録。


13の超小説

平成元年七月十五日 徳間文庫 ISBN4-19-578816-1 C0193

《本書は面白い作品集です。買おうか買うまいか、迷っているようでしたら、ただちに買うことをお薦めします。作者というのは、普通はめったに、こういうことを自分からは言わない物なのです。それを自分で言っているのですから、普通ではないと思って下さい》(横田順彌)著者も絶賛、絶大なる自信作。無類無双、無辺無窮。ひたすら呆然、ついには激怒。ヨコジュン宇宙満載の十三篇。


小惑星帯遊侠伝

平成二年六月十五日 徳間文庫 ISBN4-19-579109-X C0193

光輝三年、火星移民国に生まれた真継龍一郎は八歳で両親を失い孤児となった。養父母になってくれたのは小惑星帯の任侠集団寺島組の組長夫婦。我が子のように愛され立派な侠客となった龍一郎は、二十六歳の時、組主催の賭博の会で起きた殺人事件で罪を被り、流刑星タイタン送りとなる。十年後、刑を終えた龍一郎を待っていたのは組長の訃報だった……。任侠映画の面白さとSFが結合した痛快スペース・オペラ。


人外魔境の秘密

平成三年二月十五日 新潮文庫 ISBN-10-142104-8 C0193

南米のジャングル奥深くで発見された謎の大地。そこは、今なお太古の恐竜が跋扈する人外魔境だった! その調査を依頼されたバンカラ集団天狗倶楽部の押川春浪は、吉岡信敬らお馴染みの面々に、探検家の中村直吉などを加えた探検隊を結成し、勇躍日本を旅立った。果たして、恐竜生存の秘密は解明できるのか? そして、一行を執拗に妨害するドイツの間諜の目的は?書き下ろし長編。


さらば地球よ! 宇宙船〔スロッピイ号〕の冒険

平成四年一月十五日 徳間文庫 ISBN4-19-579451-X C0193

人類初の恒星間宇宙船〔スロッピイ号〕の中では、宇宙で拾った謎の文字板の解読が進められ、船内で閉所恐怖症にかかった乗組員は、命綱一本で広大な宇宙空間に放り出されて治療の真っ最中。その上暇を持て余した医者は、退屈しのぎに垂れた釣り糸に、鼻緒の切れた下駄が引っかかったことで鬱状態に陥っていた。何故だ?ここは地球から五十光年彼方の宇宙なのに!大河ショート・ショート怪作。


メビウスの8つの謎

平成五年七月一日 廣済堂文庫 ISBN4-331-60365-2 C0193

大学の文学部で漫画研究会に入っている田辺真紀子は、好奇心旺盛で活発な女子大生。彼女の友人たちの身辺に次々と起きる理解しがたい不思議な事件。真紀子は、中堅のミステリー作家として活躍する田辺俊夫の協力で、様々な怪事件を何とか解明しようとするが──。8つのキミョーな謎を迷推理する、女子大生ミステリー連作短編の妙味!!


惜別の宴

平成七年三月十五日 徳間文庫 ISBN4-19-890288-7 C0193

明治も末。皮膚が鱗状になった少年が急死し、調査依頼が、科学小説作家の鵜沢龍岳と〈武侠世界〉主筆の押川春浪に持ち込まれた。同じ頃、天皇の病状が悪化した。二人の探索では、侍医の田上が少年と接触した形跡があり、伊藤博文と大逆事件の菅野スガの遺体にも鱗があった。そして今、乃木大将にもその兆候が現れたのだ。春浪&龍岳が大いなる謎に挑むシリーズ第三作。


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