泉麻人 いずみ あさと


街のオキテ

S63.4.15 新潮文庫 ISBN4-10-107611-1 C0195 320円


本書は"東洋で"最も屈折した形式のシティマニュアルである。

主だったデートコース、グルメの通うレストラン、いい男になるためのさりげない身だしなみ等をとりあえずわきまえてしまった諸君に、東京23区の偉い順、今、恥ずかしいカセット、渋谷の"危ない待ち合わせ場所"等、よりハイレベルなオキテ30条を伝授するものである。

なお、文庫化に伴い88年現在の改訂新表を付け加えた。


リモコン症候群

1988.9.10 文春文庫 ISBN4-16-748601-6 C0195 340円


女と朝まで泊まりたくない。就職しても社員食堂でたむろしない。娘が生まれても「父」になるのはいやだ。テレビみたいに人生も、リモコンで動かせたらいいのに。

1960年生まれの<僕>が懐かしい流行を散りばめて語るこのストーリーは、時代の先端を歩きつつ、のりたまごはんをこよなく愛する著者初めての「私小説」である。


東京23区物語

S63.10.5 新潮文庫 ISBN4-10-107612-X C0195 税込360円


東京23区の成立から41年、その間、この都市はめまぐるしい変貌を遂げてきました。本書はそのような23区の歴史を解説しつつ、そこに暮らす人々の生態と、彼らを収容する街の姿を見つめる<社会学書>です。

東京に代々住みついている人にも、遠くの土地から東京に流れてきた人にも、また上京を夢見ながら村の青年団の一員となっている人にも役に立つマジメな東京ガイドブックです。


あやふやな季節

平成元年五月十日 角川文庫 ISBN4-04-174801-0 C0193 税込310円


ある日突然、トイレで僕を見舞ったコールタール色の警鐘。理由は明白。酒とちょっとした無理なイキガリだった。病名は十二指腸潰瘍。高二にしては早すぎた勲章だ。入院した病院のTVからは「石油危機」が連日叫ばれている。けれど、そんな事はどうでもいい。何が真実で何が絵空事なのか――。

全共闘世代からは外れ、ロック・ムーブメントの波にはノリ遅れ、あやふやに揺れていた時代。その宙ぶらりんな空気の中を必死に、そしてあやふやに泳いでいた73年から74年までの追憶を描く、自叙伝的処女長編。


丸の内アフター5

1990.4.15 講談社文庫 ISBN4-06-184653-1 C0195 税込300円


あこがれの丸の内界隈に棲息するヤングエグゼクティブとOLたち。ギョーカイ自由業人を代表して泉麻人が生身の彼らにあれやこれやおつきあいいただいた"ニホン組織社会人"サラリーマンのアフター5生態学。

ビジネスランチや接待ゴルフ、カラオケ作法など増補改訂版"丸の内業界用語事典"もついてます。


B級ニュース図鑑

H2.10.25 新潮文庫 ISBN4-10-107613-8 C0195 税込480円


本書は昭和31年から現在までの新聞記事の中から、世間を騒がせながらも、教科書や年鑑には決して載録されることのなかったトホホな事件の数々を採集・整理し、解説を加えた風俗歴史書である。

あなたが忘れたフリをしている、フラフープやアメリカン・クラッカー、ツチノコ騒ぎにノーパン喫茶などを'90年代の文脈でスラッシュする、ヒップでホップな書き下ろしコラムである。


泉麻人のコラム缶

H3.5.25 新潮文庫 ISBN4-10-107614-6 C0195 税込560円


200字5枚に命を張る、コラム界の仕事人・泉麻人。「スタジオ・ボイス」紙でのデヴュー以来、悪魔に右手を打ったと避難されつつも、ナウ、レトロ、アイドル、新人類と、様々な分野に浸透し、軽やかに飽食の'80年代を駆け抜けた。

そんな彼の偉大なる足跡を集大成した本書は、コラム魂がぎゅーっと濃縮された、天然果汁100パーセントの雑文缶詰である。


お子様業界物語

H3.11.25 新潮文庫 ISBN4-10-107615-4 C0195 税込320円


"キティちゃん"の「サンリオ」、デパート屋上の木馬をTVゲームに変えた「ナムコ」、新しい楽器エレクトーンを掲げ、新興住宅地に浸透していった「ヤマハ音楽教室」などなど、子供たちを取り巻く産業は百花繚乱。

今や一児の父となった泉麻人がこのスィートでシビアな業界を鋭く探る。たぶん日本初であろう父親コラムニストによる、父親のためでない、子供産業ルポルタージュ。


けっこう凄い人

H4.5.25 新潮文庫 ISBN4-10-107616-2 C0195 税込320円


栴檀は双葉より芳しなどと言いますが、昔からけっこうスゴかったんですね。今を時めく"柴門ふみ"やら"いとうせいこう"やら"近田春夫"やら、総勢21人の7年前の素顔はこんなふうだったんです。

「小説新潮」に2年にわたって連載された、幻の人物コラムが新たなコメントと、蛭子能収のイラストを加えて今蘇る。文庫でしか読めないオリジナル企画。


コンビニエンス物語

H4.12.15 新潮文庫 ISBN4-10-107617-0 C0195 税込360円


深夜に空腹を覚えた時、君はまず何を思い浮かべるだろう。あるいは、耳が痒くていてもたってもいられないのに、いくら探しても耳かきが見つからないとき、君はどこへ足を向けるだろう。

いつの間にか僕らの生活にしっかりと根を下ろした徒歩5分のワンダーランド、コンビニエンスストアー。そのミステリアスな実体を泉麻人といとうせいこうが綿密なフィールド・ワークに基づき描く現代風俗研究書。


おすもうさんのおしり

1993.1.11 福武文庫 ISBN4-8288-3260-2 C0195 税込550円


チョンマゲ頭の大男が二人、まーるい土俵の上でおしりをプリプリ揺らして争ってる。この光景を「日本人の原点」という人もいれば「ニホンの中の異国」と評する人もいて……

そんな摩訶不思議な国技・相撲について、東海林さだお、沢木耕太郎、群ようこ、中島らも…等々バラエティーに富んだ文章の達人が綴る"押し出し寄り切り"アンソロジー。もう、待ったなし


オフィス街の達人

1993.2.15 講談社文庫 ISBN4-06-185324-4 C0195 税込420円


商社マン、銀行マン、保険マン、証券マン、――。そんな分類コードではくくれない企業内の知られざる名人・怪人・偉人にコラムの達人が肉薄。

バクチ打ちの面魂を持つ金鉱探しのプロ、煙草三昧一日250本喫うブレンダー、わが身を挺したトイレット博士たち26人衆。もしかしたらあなたの隣人がそうかもしれない。


泉麻人の大宴会

H5.5.25 新潮文庫 ISBN4-10-107618-9 C0195 税込400円


お誕生会、卒業パーティー、結婚披露宴と、人生のさまざまな局面で「宴会」は繰り広げられる。天の岩戸の古より「宴会」は喜びを倍にし、哀しみを半分にする。ぼくらに勇気を与え、希望の灯をともし続けてくれた「宴会」。

本書はそんなキュートでせつない「宴会」のメソッドを懇切丁寧に解説する究極のパーティー・ガイドブックである。この一冊で君もキング・オブ・パーティーになろう。


思い出の定番アワー

H5.6.25 角川文庫 ISBN4-04-174804-6 C0193 税込430円


ビンゴ運悪く手に入れたETのレターセット、サンオイルの泣かせるドラマ、大流行した魔法のソックタッチ、どこか無理のあるウェッジ・ソールシューズ。

あのころの定番は、汗だくで青春を生きていた僕たちの、たまらなくせつない思い出がぎっしり詰まってる。すさまじい収集癖を持つ著者が披露する定番思い出物語。+小説2篇。


ナウのしくみ(1)

1993.11.10 文春文庫 ISBN4-16-748602-4 C0195 税込500円


84〜87年の週刊文春連載分から精選して一冊に。BMWをとばし、不動産屋経営ディスコのVIPルームでソバージュ娘をはべらせる株屋の夢も、突然の株暴落に泡と消えた。

エイズ、円高、エスニック、チェルノブイリと国際社会の波が押し寄せる中、これでいいのかと思いつつもバブルに浮かれた八十年代後半の日本人の心を探る。


東京23区動物探検

1993.11.15 講談社文庫 ISBN4-06-185501-8 C0195 税込420円


僕たちの東京から、いつの間にか消えてしまった昆虫や鳥や小動物たち。わずかな水辺や木陰、あるいはビルの谷間で、彼らはしたたかに雄々しく生きていた。

そんな動物たちのユニークな都会生活観察記。日本のファーブル先生こと奥本大三郎氏との対談を読んだら、セミやトンボ、カラスも同志に見えてくる!?


ナウのしくみ(2)

1994.1.10 文春文庫 ISBN4-16-748603-2 C0195 税込520円


激動の1987〜90年の諸相を軽やかにレポート。三浦事件、金賢姫、ドライビールと情報は実体をこえて膨らみ、家でCNNを見て、ベルリンの壁崩壊も湾岸戦争もぐっと身近になる。

「遊ばなくちゃ」と焦ってユーミンを聴いている間に、昭和天皇も美空ひばりもいなくなり、エコロジーに目覚めてふりかえれば外国人労働者がいた。


泉麻人の僕のTV日記

H6.3.25 新潮文庫 ISBN4-10-107619-7 C0195 税込440円


快傑ハリマオが像に踏まれたことをご存じですか?「ウルトラQ」の万城目淳がローレックスを愛用し、スカイラインのオープンを乗り回していたことはどうでしょう?仮面ライダーの本郷猛が骨折して一文字隼人にバトンタッチした事実も押さえてますか?

テレビのウラ技、キメ技なんでもアリ、昭和30年代以降のあの番組、このヒーロー。テレビとともに育った全世代に捧げるコラム。


コラム百貨店

H6.10.1 新潮文庫 ISBN4-10-107620-0 C0195 税込400円


泉麻人はコラム界のツツミかナカウチか!?

百花繚乱のコラム業界にあって当代一の品質と品ぞろえを誇る名店が大蔵ざらえの大セール。トレンド解説から今どきの流行りモノ。町内会の話題に昆虫採集などなど、芸能、文化、サブカルチャーとなんでも取り揃えてございます。

元気いっぱいのキミたちからちょいとオジサマのアナタまで、どんなお客さまにもきっとご満足頂けることでしょう。


地下鉄の友

1995.1.15 講談社文庫 ISBN4-06-185809-2 C0195 税込540円


満員電車で通勤・通学の皆さん、本当にご苦労さまです。地下鉄やJRに乗って観察・情報収集につとめた結果の100コラム。

おかしくてかなしい蛭子能収さんのイラストとごいっしょにどうぞ。ある日のあなたのことがかいてあったらごめんなさい。巻末は東海林さだおさんを迎えてのけっさくな通勤風景対談です。


B級ニュースの旅

H7.6.1 新潮文庫 ISBN4-10-107621-9 C0195 税込400円


教科書や年鑑に載った事件だけが歴史の全てではない……なんてことはみなさんとっくに御存知。しかし、しかしである。世の中はこんなにもトホホな事件に溢れているのか。

シャチホコを盗む男がいれば、ゴジラを誘拐する奴がいる。亀に助けられた兄ちゃんもいれば、立ち小便男に包丁を振るう爺さんもいる。そして正月、必ず誰かがモチで窒息する。これぞ本家B級ニュースの神髄!


おやつストーリー

1995.12.15 講談社文庫 ISBN4-06-185855-6 C0195 税込660円


セブン-イレブンやニコマート、あるいは町のお菓子屋さんの戸を開けた瞬間、遠足の前の日みたく胸がワクワクときめいてしまう――。そんな気持ちを忘れないすべての人に捧げる、嬉し懐かしとっても美味しいお菓子大コラム。

ミルキー、つくんこ、おっとっと…etc.。いっぱい詰まった究極のスウィート・メモリー。


三十五歳たちへ。

H8.2.1 新潮文庫 ISBN4-10-107622-7 C0195 税込440円


GSメドレー、吉田拓郎、ゴジラ、アメリカン・クラッカー、学校給食、娘の運動会、マウンテンバイク、初めての人間ドック、エイズ検査……35歳という年齢をとりまく様々なモノ、コト、事件などなど。

レトロなネタから今の事象まで、人生の折り返し点?を迎えた希代のコラムニストが絶妙の距離感を保ちつつ語る同時代。泉麻人による90年代ジャパニーズ・グラフィティ。


散歩のススメ

H8.7.1 新潮文庫 ISBN4-10-107623-5 C0195 税込440円


横町の風呂屋、路地裏の金魚店、ビルの谷間の神社……街を歩くと出会う、懐かしい風景や不思議なもの、新しい発見。さしたる目的もなくぶらぶらする街歩きの楽しみは実に奥深いのだ。

新宿のビル街や原宿の裏通りから、巣鴨地蔵通りに鬼子母神、果ては大阪の十三や通天閣まで、街歩きの達人が自分の足で極めた散歩の神髄。靴のカカトをすり減らしながら書いた街角漫遊記。


C・ジャック

平成9年4月25日 幻冬舎文庫 ISBN4-87728-405-2 C0193 税別457円


コンビニの地下の倉庫から近所のディスコまで、トンネルを掘ってみんなを驚かせようぜ。退屈してる若者たちの大冒険。夜な夜な地下に潜り穴を掘り出すが、ヤクザの事務所とニアミスしたり、幽霊を目撃して……。

二度と戻れない、けだるい季節への美しいオマージュ。深夜のコンビニに集まる若者たちの"スタンド・バイ・ミー"。永遠の青春冒険小説。


コラムダス

H9.9.1 新潮文庫 ISBN4-10-107624-3 C0195 税別514円


アナタが以下のどれかに該当する場合、本書はとても役に立つはずです。(1)会社の先輩の昔話が理解できない(2)そろそろ若いもんの話についていけなくなってきた(3)20世紀末の日本について研究しているのだが、古い時代の資料がなくて困っている――

「広辞苑」にも「imidas」にも書いてない貴重(?)な知識を、当代一の事情通が解説したコラム式辞典。一家に一冊、どうぞ。「天使の辞典」改題。


僕がはじめてグループデートをした日

1997.10.3 中公文庫 ISBN4-12-202960-0 C1195 税別495円


はじめてポルノ映画を見た日、煙草を喫った日、TVに出た日、暴走族に殴られた日、――

今だから笑える青春時代のあの日のエピソードを語る、懐かしくもおかしい"初体験"エッセイ。あのときボクも青かった……。


会社観光

1997.10.3 中公文庫 ISBN4-12-202960-0 C1195 税別520円


思い立ったらアポ無しで、ふらりと会社を観に行こう!人気企業ランキング常連の東京海上火災、三井物産から、大阪吉本興業、ニューヨーク住友銀行、そして甘栗太郎まで、手強い警備をくぐり抜け、奥へ奥へと潜入し!?

リクルート学生必見、思わず見せた会社の素顔大公開。《巻末対談×酒井順子》


新中年手帳

平成10年10月25日 幻冬舎文庫 ISBN4-87728-643-8 C0195 税別495円


オヤジと呼ばれるのはまだ早い。だけどCMで"ヘアーチェック"という言葉を聞くたびに、妙に気になってしまう。そんな揺れる年頃になってしまった男たちに捧げる、愛と哀しみの生活マニュアル本。

<不倫一口メモ><かっこいい人間ドッグの受け方><正しいホームビデオの撮り方>など43編の情報がテンコ盛り。最後に笑うのは君だ!


地下鉄の素

2000.2.15 講談社文庫 ISBN4-06-264810-5 C0195 税別467円


中年男が車内で食べてはいけない物とは?スチュワーデスがノセる芸能人って?自動券売機裏の秘密に迫り、バリ島のバス「ペモ」で窮地に陥り、ピョンヤンの地下鉄の謎を明かす、大好評の必笑コラム56編。

酒井順子さんとの語りおろし対談、蛭子能収画伯のイラストも満載して出発進行!(『新地下鉄の友 上り』改題)


東京自転車日記

1993.11.15 講談社文庫 ISBN4-10-107625-1 C0195 税別667円


川沿いに延びる、気持ちよさそうなサイクリングロードに惹かれて買ったマウンテンバイク。しかし、颯爽と銀輪を駆って風とひとつに……なるわけがなく、買物カゴをくっつけて車輪の向くまま行きあたりばったり。

「ヤキイモ屋の基地」を発見したり、あるときはプレミアムモノの蝶を採集したり――ちょっと目を離したすきに姿を変えていく町の一瞬の風景を映した「平成東京風土記」。


地下鉄の穴

2000.6.15 講談社文庫 ISBN4-06-264811-3 C0195 税別467円


「メッタ刺し」「鉄火巻き」「雪駄履き」の共通点は?なんば名物「肉吸」って何?乗り物好き、旅大好きの筆者が全国で見かけた"笑いのネタ"を調理した、大人気コラム54編。

鬼才蛭子能収氏の一発イラスト、みうらじゅん氏との爆笑語りおろし対談もたっぷり詰まって、いざ出発!(『新地下鉄の友 下り』改題)


読者が語る「泉麻人悪の教典へ還る