新井素子

あらいもとこ

あたしの中の・・・・・・

昭和五十六年九月十五日 集英社文庫
0193-610444-3041 二百六十円

 気がつくと白い部屋にいた。白い部屋──病院。何であたし、こんな所にいるんだろう。何であたし・・・・・・え? あたし、自分が誰だか判んない。記憶喪失? そんな・・・・・・。おまけに。病院に来た刑事は、さらに凄いこと言うのよ。あたしのこと、殺人犯だって! 殺人の疑いをはらすべく過去を探しに出たあたし、誰かにおそわれる。何で? あたしが何したっていうの。それにあたし、誰なのよ!


読者が語る「新井素子」 悪の教典へ還る