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八ヶ岳:権現岳の稜線歩き
2018年6月30日(土)〜7月1日(日)
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 梅雨明けの発表があったのが6月29日(金)。 猛暑の週末になりそうな予報もあって、高山に逃げ出す計画を立てました。 展望のよい場所で、御迎光を望めそうなところ、とあれこれと頭の中をかき回した結果、 南八ヶ岳の三ツ頭を思い出しました。 1日目は山頂に到着するだけ、と割り切って、甲斐小泉の駅を昼過ぎに出発することにします。 装備もツェルト、マットとシュラフカバーのみを、20Lのザックに押し込んで、出発!です。

第1日目:
 甲斐小泉(1325)→横断歩道(1505-10)→木戸口(1730-35)→三ツ頭(1845)
 昼過ぎに甲斐小泉を出発し、舗装路を八ヶ岳横断道路、そして八ヶ岳横断歩道へ。 急な登りではないにしろ、雲が増えてきて段々と薄暗くなるのに急かされるように歩きます。 延命水を過ぎ、ガシガシ登って、ヘリポート跡地を越え、ようやくで木戸口公園へ。 パラパラと雨の降りだす中を黙々と足を進めて、稜線分岐へ、そして予定通り三ツ頭に到着!。 ガスと時たまの雨で、当然展望があるわけではなく、食事もそこそこにツェルトに潜り込みました。
甲斐小泉の登山道入り口、古い道標 八ヶ岳横断歩道と交差 木戸口公園はガスの中 やっと稜線に、三ツ頭へは左へ5分
第2日目:
 三ツ頭(0435)→権現岳(0520)→青年小屋(625-0705)→編笠山(0730-40)→押手川(0820) →雲海(0845)→観音平(0910-25)→小淵沢(1110)
 深夜、明るさに外を覗くとガスが晴れ十六夜の月明かり、 未明には下界は雲海、一面の展望が得られました。 まだ黒いままの山の後ろに残った雲が、陽の出前には茜に染まり、見事な眺めに・・・!。 久しぶりの朝の光景に、興奮しながら何度もシャッターを押していました。
黎明の富士山 茜雲を背に八ヶ岳主峰赤岳 南ア稜線の上方に十六夜月 真っ紅に焼けた雲、御迎光も近い
編笠山の後にも茜雲 南ア稜線の上方に十六夜月 御迎光 雲海に浮かぶ富士山
雲海の南ア稜線〜北岳 雲海の南ア稜線〜甲斐駒(左)、仙丈
 朝の光景も一段落し、権現岳へと向かいます。 風があって少し寒いくらい。小雨にもかかわらず裾が濡れずにすみ助かりました。 左手の編み笠山の頭に陽が射し、主峰赤岳が明るくなっていくのを楽しみに眺めながら、権現岳へ。 隣のギボシの頂上からは、中アから北アへと続く稜線すべてが雲海の上に見えていました。
雲海から顔を出した陽 アズマシャクナゲ コイワカガミ ミツバオウレン?
キバナコマノツメ すっかり姿を現した南ア稜線 ゴゼンタチバナ 編笠山の山頂に陽が射す
ミヤマダイコンソウ ミヤマキンポウゲ?? ミネウスユキソウ ハクサンイチゲ
ヨツバシオガマ 権現岳山頂の岩塔 ミヤマセンキュウ? ギボシの稜線が足下に
八ヶ岳、阿弥陀岳(左)と赤岳 雲海に浮かぶ北アルプス稜線 雲海の御嶽(左)、乗鞍岳 遠景−中央に御座山
水滴を抱えた枯花 ミヤマオダマキ マイヅルソウ コケモモ
 ギボシの巻き路を鎖で通り過ぎ、ノロシバからの急坂を降って青年小屋へ。 ここで朝食の時間、乙女の水が冷たくてすごく美味しいですね。 さて、累々の大岩を乗り越えて編笠山へ。 途中、権現岳、そして赤岳、阿弥陀岳の迫力ある姿を振り返りながら見ていました。 展望はここ編笠山で見納めなので、南ア、中ア、北ア、そして富士山と四囲の展望をしばらく楽しみます。
遠い飲み屋−青年小屋 乙女の水 ー々の向こうが編笠山 振り返ると権現山、足下は青年小屋
権現山〜三ツ頭の緩やかな尾根 編笠山にて 雲海に浮かぶ富士山 雲海に浮かぶ南ア北部稜線
雲海の向こうに中央アルプス稜線 雲海の向こうに北ア稜線、手前は西岳 北東−蓼科山の突起 八ヶ岳、左から阿弥陀岳、赤岳、ギボシ
ギボシ〜権現岳〜三ツ頭 雲海の向こうに奥秩父−金峰山
 編笠山から急な南斜面を樹林帯へ。押手川の分岐を過ぎ、すこしだけ緩やかになった路を進みます。 観音平で一休憩した後は、防火帯を歩き、八ヶ岳横断道路を横切り、車の少ない裏道をたどって、 中央高速、中央本線、とくぐれば、まもなく小淵沢駅です。
押手川分岐 イブキトラノオ ベニシモツケソウ ニガナ
自然歩道ハイキングコースを小淵沢へ 外乗の乗馬に遭いました
 一息ついたら、ちょうどの小淵沢発高尾行きに乗車。 まだ昼前でもあり混み合う程でもなく、文庫本を広げての優雅なチイ旅となりました。
 
 いつもなら予定外の梅雨明け宣言でしたが、上手くチャンスを捕まえられた人々で、 山の上は大混雑だったのではないでしょうか。 青年小屋も人だかりでしたし、テン場のテントも数多くありましたし、観音平も車で埋まっていました。 週末としては久しぶりの晴れマークでしたから、・・・ネ。 (高山は)気温も高いって程ではなく、少し風があって、爽やかで絶好の登山日和でしたね。
 二日目の朝はガスが切れ、高岳の背中に茜雲、陽の出の朝焼け雲と絶景!。 この胸のすく感動の光景は、本当に久しぶりだったかもしれません。 前日午後の雨は、天気予報のウソツキ!ですが・・・^_^;;
 今回、荷物を軽くしたくて、ツェルト、マットとシュラフカバーという装備にしてみました。 外に飛び出した足が少し寒かったかもしれませんが、下界は真夏日、 というこの時期であれば悪くはない選択かもしれません。 なにせ、最低限とは言え泊りの装備を詰め込んでも、日帰り用のザックに納まってしまったのですから・・・。 ライト&ファスト!

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制作:加藤 輝男 2018年7月7日
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