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岩の殿堂、北ア:釼岳をめぐる
2004年8月1日(日)〜4日(水)
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 恒例の夏休み山行。昨年は南アだったので、今年は北ア、とメインディッシュに釼岳を用意しました。 登りは早月尾根にとり、釼沢と仙人池(池ノ平)でテント泊、の計画です。 表と裏から朝夕の釼岳を狙うことにしました。歩き足りなければ、スペシャルデザートも用意して。 後半ちょっと天候が心配ですが・・・・?

第1日目
馬場島(0700)→1600m地点(1035-45)→1920.7m地点(1235-45)→早月小屋(1400)
 他の団体さんと上市からジャンボタクシーに乗って、馬場島へ。 馬場島は標高760m、釼岳(2998m)までの標高差、約2200mを2日間で登る急登の尾根です。 今日は早月小屋まで。展望のほとんど無い樹林帯の急坂をヒタスラ登ります。 木の背が低くなって、心なしか風が涼しくなって来た頃、ポッカリと展望が開けて、赤い屋根が見えました。 あれが今日の宿の早月小屋です。
剱岳稜線を望む"" 剱岳登山口 急登の早月尾根 急登の早月尾根
北方の展望 急坂が続く 早月川を見下ろす
イワイチョウ モミジカラマツ ミヤマウラジロイチゴ?
樹間から見える稜線 早月尾根の登り 赤い屋根が早月小屋
オヤマリンドウ ウスバスミレ? オオバノミゾホオズキ ヤマハハコ
 夕方、ガスの切れ間から少しだけ岩峰が見えましたが、それが釼岳頂上でした。まだずいぶん高いな〜。
早月尾根上部 早月尾根上部を望む 小窓尾根?? 大日岳が見えた
夕陽の小窓尾根? 夕景の剱岳稜線 ガスかかる小窓尾根
第2日目
早月小屋(0425)→2614m地点(0540-50)→釼岳(0740-0825)→平蔵のコル(0855)→前釼岳(0940)→一服釼(1020-40)→剣沢(1130)
 小屋泊の人の歩き始める足音に目が覚めて、早々にテントを撤収します。 登山道に取り付き、樹間の道を2600m地点へ。 ここから、岩場が始まり、やがてクサリも現れ、ただヒタスラ稜線を目指して前へ前へと向かいます。 なんか、頭の上から邪魔者がなくなったような気がしたら、別山尾根の分岐点、釼岳は一投足です。
赤く染まる空 早月尾根下部を見る 曙の大日岳
キオン? ダイモンジソウ エゾシオガマ? ミヤマホツツジ?
早月尾根上部を見上げる 右手に立山三山 岩場の登山道
ヤマハハコ キヌガサソウ ミヤマバイケイソウ? キオン?
ミヤマホツツジ? ミヤマダイモンジソウ オオレイジンソウ チシマギキョウ
ミソガワソウ? ヨツバシオガマ? クモマグサ イワベンケイ
山頂が近づいてくる 雷鳥がいた!! 一面のお花畑 チシマギキョウ
岩場を縫う道が続く エボシ岩を左に巻く シシ頭のクサリ場 別山尾根との分岐点
 釼岳2998mの山頂、快晴!!。北アルプスの山々は丸見え、遠く能登半島と日本海も見えていました。 反対側には、南アルプスと八ヶ岳の間に富士山も!!。好展望をエサに、しばし休憩・・・。
立山三山を望む 後立山の稜線 白馬岳稜線の遠望 剱岳山頂にて
釼岳山頂にて 早月尾根を見下ろす
 山頂を後に、釼沢へと別山尾根を下ります。 カニのヨコバイ(クサリとハシゴ)を過ぎ、平蔵のコルへ。タテバイの鎖場には行列ができていますね。 クサリで前剣によじ登った後は、石ザレの道を慎重に下ります。 一服釼に着いて、ようやく一安心、大休止・・・。 後は、釼沢へと向かうだけ・・、と思っていたら、釼沢キャンプ場への登り返しが、こんなにキツイとは初めて知りました x_x;;。
カニのヨコバイ下の岩場 カニのタテバイを見る 前釼から一服剣への登り返し
前剱を振り返る 剱沢の全貌 剣山荘から剱沢へと向かう
 剱沢に着いたのはまだお昼前。でも、夕景・朝陽を期待して、お昼寝です・・・・・。
釼岳全貌 アオノツガザクラ ハクサンフウロ タテヤマリンドウ
チングルマ ミヤマダイコンソウ ハクサンボウフウ? アオノツガザクラ
第3日目
釼沢(0540)→真砂沢(0715-50)→二俣(0905)→仙人峠(1105-10)→池ノ平(1130)
 未明、空は快晴!!。カメラを構えて、剱岳を狙います。西の空には満月が輝いていました。
未明の剱岳 月が明るい 未明の剱岳"" 剱岳未明
日ノ出の剱岳 剱御前の山腹が赤く染まった 剱岳
 今日は池ノ平までの計画です。もう少し先へ行けそうな気もするけど、裏釼を堪能するためにガマンガマン。 雪の少ない釼沢に降り立ち、雪渓を下って、真砂沢ロッジへ。 雪渓が不安定だそうで、大きく高巻の道を採って、河原に降り立ち、沢沿いの道を二俣へと向かいます。
平蔵谷の雪渓 源次郎谷の雪渓 剱沢雪渓を振り返る 剱沢雪渓
剱沢を渡る タテヤマウツボグサ タテヤマウツボグサ ミヤマママコナ?
 「北俣雪渓は通行止め」のため、仙人新道を登りました。 標高差約500mを適度に休憩しながら、右手に仙人池ヒュッテの屋根が見えたら仙人峠に到着。 仙人池へ向かう人と別れて、左へ池ノ平へと向かいます。
三ノ窓雪渓 三ノ窓雪渓 三ノ窓雪渓 八ツ峰と三ノ窓雪渓
イソツツジ? ギボウシ 赤い実 仙人峠も近い
八ツ峰の全貌 仙人峠にて 後立山の稜線 後立山の稜線
 どうやってこの場所を見つけたのだろうか、と思うくらいロケーションのいい場所に池ノ平小屋はありました。 裏釼、釼岳の北方稜線、ゴジラの背のような八ツ峰を見ながら、午後ズ〜〜とぼんやりしていました。 ここは岳人の楽園だ!?。
ツガザクラ シロバナクモマニガナ クモマニガナ クモマニガナ
ニッコウキスゲ 裏剱を見上げる 八ツ峰の稜線
八ツ峰の稜線 八ツ峰の稜線 平ノ池越しの針ノ木岳 剱岳八ツ峰
 午後出ていたガスが夕方には晴れて、日の入頃には真っ赤な夕焼けが空に拡がりました。明日も晴れるといいな・・・
裏剱夕景 裏剱夕景 裏剱夕景
夕焼けに染まった 夕焼けに染まった 夕焼けに染まった
第4日目
池ノ平(0430)→仙人峠(0455-0500)→仙人温泉小屋(0630-45)→阿曾原峠(0840-45)→阿曾原温泉(0915-45) →オリオ谷(1120-30)→志合谷(1230)→欅平(1455)
 釼岳に別れを告げて、欅平へと下りる長い行程です。 阿曾原からの水平道は二度目なので少しだけ安心なのですが。 仙人谷の雪渓はボロボロのようなので、ストックとスパッツを準備します。 雲が多い空は、出発の頃には小雨がパラつき始めました。
朝の裏剱全景 陽の出 朝の裏剱全景 仙人谷を降りる
 仙人峠から沢を下り、雪渓を横切り、湯煙が遠くに見えると、やがて仙人温泉に到着。 露天風呂に心惹かれるものの、欅平までの行程を考えて断念。 仙人温泉小屋から、二度目の雪渓を越えると、標高差50-60mを登り返す高巻の道。 降り返してドンドン標高を下げてゆくと、阿曾原温泉小屋に到着しました。 [ 親子連れの数頭の猿の軍団に出会いました。少しばかり後をつけてきたので、本当に心細い思いをしました。]
仙人谷雪渓 仙人谷雪渓 仙人温泉の露天風呂 仙人谷の下部雪渓
キヌガサソウ ハクサンシャジン? タマガワホトトギス タマガワホトトギス
ヤマアジサイ ヤマハギ? ツリガネニンジン?
ヤマハギ? ヨツバヒヨドリ?
 阿曾原温泉から少し登り返すと、水平歩道へ。 人一人が通るのがやっとという、岩に切り込まれた道(ヘツリ)が続きます。 途中小沢で水補給をし、志合谷のトンネルをくぐり、針金につかまりながら、必死で歩きます。 [ 志合谷のトンネル入口ではスーパー袋がなく心配しましたが、トンネル中には新たに排水溝が作られており、靴を濡らすことなく歩けました。] やがて道が下りになると、右足下に欅平が見えて来ました。
阿曾原峠にて 下ノ廊下の水平歩道 志合谷の雪渓
 4日以降、天候は下り坂との予報です。 天候がよくない時に一番大変な道を登りたくないので、後半の予定をキャンセルして、トロッコ電車に乗り込みました。 地鉄に乗り換えて到着した富山駅で、バスの席を確保できたので、夜行バスで帰京しました。 朝自宅に着いたときはちょっとした雨でしたから、キャンセルして正解だったのでしょうか・・・?
 
 二度目の釼岳、標高差2240mの早月尾根の登りと、前釼岳の石ザレの降りで、足がボロボロになってしまいました。 前回の針ノ木雪渓もそうでしたが、釼沢や仙人谷も雪渓が少なく、そのために高巻を余儀なくされて、ずいぶん時間がかかったのも疲れの原因だったかもしれません。 でも、仙人池(池ノ平)からの眺めは素晴らしいものでしたし、「今、山の中にいるんだ」を実感させてくれたような気がします。 山上の楽園、を一つ増やすこどができました。
 今日も外は30℃を越えています。東京は34日連続の真夏日、と天気予報が言っています。 まだ夏休みは残っているし、青春18切符もあるし、明日どこか山へ逃げ出すことにしましょうか・・・・

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制作:加藤 輝男 2004年8月6日
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