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1994年盛夏−北ア:高天原・雲ノ平を巡る山々
1994年7月15日(金)〜18日(月)
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 今年の梅雨は早く明けそうで、今週の初め(10日)頃から晴れ間がのぞいています。 今週末の15日には折立へ行くバスが運行を始めますが、「普通の人(?)はいつもなら梅雨の最中のこの時期に山行を計画しないだろう。 とすれば今山へ行けば混んでいないはずだ!」と、急遽高天原温泉への山行を計画しました。 高天原はテントを張れないので小屋泊りにし、その他の太郎平と三俣蓮華はテント泊りの計画です。 急いで仕事の都合をつけ、金曜日と月曜日を休んでの四連休にしての山行です。大丈夫でしょうかネ?

第1日目
 折立(0845)→三角点(1010-25)→「あと2km」(1140-50)→「あと1km」(1210-20)→太郎平(1240)
 富山地鉄の夜行バスで富山駅前へ、ここから今年最初の直行バスに乗って折立まで詰めます。 今日は快晴の天候の中、太郎平(薬師峠のテント場)までの行程。 登り一方ではあるものの、樹林帯を抜けると、遠くは剣岳まで見える展望の良い道。照りつける陽射しの中、ゆっくりと登りましょう。 太郎平小屋も数人の宿泊客しかいません。こりゃ、予想通り(?)かナ?
登山道から剣岳の遠望 剣岳から立山の山並み 向うに雲ノ平 太郎平から仰ぐ薬師岳
水晶岳の岩山 三俣蓮華岳 雷鳥に出合う
第2日目
 太郎平(0515)→沢出合(0545)→薬師沢小屋(0700-0800)→B沢出合(0900-10)→C沢出合(1000) →D沢出合(1020)→高天原峠(1125-40)→沢出合(1200)→高天原(1220)
 テント場から太郎平まで引き返しての写真撮影の後は、薬師沢への下り道へ。 ニッコウキスゲの咲く草原から樹林の中へと下ってゆきます。
黒部五郎山頂に朝陽がさす 三俣蓮華は朝闇の中 太郎平を隔てて薬師岳 太郎山に陽が射す
 涼しい薬師沢で大休止。ここから高天原へは、沢沿いから高天原峠を経る道と、雲ノ平経由の道があるのですが、 少しは涼しそうな前者の道をとることにしました。A沢、B沢と過ぎて、D沢から沢沿いの急登の道になります。 高天原峠への水平道もクマザサの多い道。決して手入れが良くないので、滑りやすくて大変でした。 高天原峠で雲ノ平からの道を合わせると、やっと歩きやすくなります。 岩苔小谷の流れを丸太橋で渡り、草原や樹林をたどって高天原山荘に到着。さっそく温泉沢の露天風呂へと行って来ました。 気温が高くて、山荘に戻るまでに大汗をかくのが難点でしょうか?。 やがて雷が鳴り、夕立が降った後に、赤く染まる黒岳の山腹を山荘のテラスから飽きずに眺めていました。
高天原から望む黒岳(水晶岳)(1) 高天原から望む黒岳(2) 高天原の湿原 高天原から望む黒岳(3)
高天原湿原のお花畑 お花畑のニッコウキスゲ 夕焼けの黒岳
第3日目
 高天原(0430)→水晶池(0520-30)→岩苔乗越(0720-40)→祖父岳(0815-20)→雲ノ平キャンプ場(0900) →雲ノ平(1000?)→キャンプ場(1045)→沢徒渉(1150)→三俣山荘(1220)
 今朝は快晴の上天気。薄暗いうちに山荘を抜け出し、岩苔小谷沿いの道をたどります。 振り返ると樹林越しに赤く染まっていく薬師岳も見えます。 水晶池で黒岳を見た後は、ぐんぐん高度を上げて、樹林帯を抜けると、岩苔小谷の源流帯で流れが細くなってきます。 雪解け水の流れを渡り、残雪を踏んで岩苔乗越へ。ここが黒部川の源流の分水嶺です。祖父岳への道を採り雲ノ平へと向かいます。
朝焼けの薬師岳(1) 朝焼けの薬師岳(2) もうすぐ岩苔小谷源頭部 岩苔乗越から見る薬師岳
祖父岳の肩越しの黒部五郎岳
 祖父岳の広い山頂を過ぎ、雲ノ平キャンプ場に荷物をデポして、雲ノ平山荘まで行って来ました。 笠ヶ岳から槍穂の稜線、黒部五郎・三俣蓮華、鷲羽岳、黒岳、薬師岳と360度の眺め。人っ子一人いない、この景色を一人占めだなんて・・・・。
祖父岳から見た黒部五郎岳 三俣蓮華岳、遠景は笠ヶ岳 双六岳から槍ヶ岳へと続く稜線 雲ノ平からの黒部五郎岳
雲ノ平の向うには祖父岳 スイス庭園と薬師岳 再び、雷鳥が・・・・
 キャンプ場に戻り、日本庭園から第一雪田を過ぎて、黒部川源流への急下降の道へ。 小さな流れとなっている黒部川を渡ると、一息の登りで三俣山荘に到着です。 双六への道は黒い雲がかかり始め、遠くで雷も鳴っています。少し早いけれど予定通りここでテント泊にしましょう。 テントの入口から鷲羽岳を眺められるような向きにテントを張り、三脚を構えておきました。夕焼けになるといいな!
三俣小屋から見た鷲羽岳 夕陽に染まる鷲羽岳
第4日目
 三俣山荘(0405)→分岐(0435)→三俣蓮華岳(0450-0500)→双六岳(0600-05)→双六山荘(0640-50)→弓折岳分岐(0735) →鏡平(0805-10)→分岐(0835-40)→秩父沢(0920)→突堤(0950)→わさび平(1005-30)→新穂高(1125)
 最終日の朝も快晴。朝闇の中三俣蓮華岳へと向かいます。ここは、立山から薬師・黒部五郎を経てきた道と、 烏帽子から鷲羽を越えてきた道が一つになって、双六から槍へと続く道になる北アルプスの要衝の地。 それだけに北アルプスの稜線の中でも抜群の眺めが期待できます。山頂でカメラを構えて、御来迎を待つことにしましょう。
鷲羽岳は朝闇の中・・・・ 茜に浮かぶ槍ヶ岳のシルエット 双六岳へ続く稜線 稜線越しの薬師岳
黒部五郎岳のカール 双六岳と槍ヶ岳 どっしりとした構えの鷲羽岳 黒部五郎に朝陽が射す
薬師岳も明るくなった・・・・
 三俣蓮華から稜線をたどり双六岳へ。今回は途中で新穂高温泉へと降りてしまいますが、いつか西鎌の道もたどってみたいものです。
笠ヶ岳への稜線 双六岳から見る槍ヶ岳
 双六小屋を過ぎた辺りから、稜線にガスがかかり始めて、一面真っ白に・・・・。 鏡平でも眺めは得られず、黙々と小池新道を降りて行きます。 前にGWにこの道を登ったときは雪の中に埋もれていたのにネ。 秩父沢から林道となり、わさび平でブランチ(?)の後は、林道をたどって一路新穂高温泉へ向かいます。
 
 新穂高温泉の共同温泉浴場で汗を流してから、バスに乗って一旦上高地へ。 上高地から松本へのバスを中ノ湯で捕まえられる確信があれば、遠回りしなくとも済むのですが・・・・。 松本に着いてみると、またしても雨で中央線がベタ遅れ、そう言えば安房峠で雨が降っていたっけ。ついてないヨな〜。

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制作:加藤 輝男 2000年05月07日
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