インフルエンザは、毎年1月〜3月に流行する風邪の親玉です。感染力が強いため、一人がかかると家族中が寝込んでしまうことがよくあります。くしゃみや咳などで空気感染し1〜5日(平均2日)の潜伏期を経て急に症状が現れます。
38℃以上の高熱が出て、全身のだるさや筋肉痛(小児では痛くて歩けないことがよくあります)、頭痛、関節痛を伴うのが典型的な症状です。
やや遅れて咳や下痢などの症状も現れます。
1. インフルエンザ脳炎・脳症
  いずれも急な発熱に続いて呼びかけに反応しない、
ぐったりしてウトウト寝てばかりいるなどの意識障害が現れ、
けいれんを伴うことがあります。命を落とすこともある病気で、
回復しても麻痺や知能障害が残ることがあります。
2. 熱性けいれん
  熱に伴って手足がつっぱたりガクガクして意識を失います。後遺症は残りませんが、インフルエンザの時には脳炎との区別が難しいのでできるだけ入院を勧めます。
3. 急性中耳炎
  よく見られる合併症で大人でも見られます。
4. 気管支炎
  インフルエンザの熱が出てから3〜4日後に症状があらわれます。コンコンと乾いた咳が出て、しだいに痰のからんだゴホンゴホンという湿った咳に変わります。かなりの体力を消耗し病気が治りにくくなります。
5. 肺炎
  気管支炎に引き続き起こります。咳だけでなく熱も続いている場合は肺炎の可能性があります。多くの場合、入院して治療します。