NIEBAUM-COPPOLA Blancaneaux 99


ナパ・ヴァレーのワイナリー巡りでも定番コースとなっているニーバウム・コッポラから、2種類の新しいワインが発売されたのでご紹介します。

Blancaneaux 99
かの有名なRubiconの白バージョンで、この99年がファースト・ヴィンテージ。Rubiconと並んでワイナリーのフラッグシップ・ワインに位置付けられてる。
99年のセパージュはChardonnay 40%、Roussanne 25%、Viognier 20%、Marsanne 15%。
生産本数は3672本(306ケース)。

グラスに顔を近づけると、ほのかな白桃やライチの香りがゆっくりと立ち昇ってくる。口に含むと舌の先に柑橘系のシャープな酸を感じるが、そのあと舌の上でくるりとでんぐり返しをするような不思議な感触。甘味、そして嫌味のない苦味が舌の真ん中から付け根にかけて訴えかけてくる。やや厚みのあるアルコール感。抜栓直後は、全体に統一感が欠けてバラバラだったが、時間と共にまとまりが出始め、どんどん良くなっていく。艶やかさとまろやかさを兼ね揃えたイイ感じ。ブラインドで飲んだらソーヴィニョン・ブラン、それもPeter Michael やサンタバーバラのBranderあたりと言いそう。
30分位で乳酸のニュアンスが強くなってきたのか、うちの奥さんはひとくち飲んで「カルピスとかヤクルトみたい。 でも美味しい!」と言いました。
そして2日目になると爽やかなミントティーのような香りに。強いんだけどしつこくない上品な甘味。モロッコやチュニジアで飲む、ガラスのコップに生の葉っぱと砂糖をたっぷり入れて緑茶を注いだミントティーの味わいです。乳酸のニュアンスはもう感じられない。時間や温度でどんどん変化してゆくのが面白く、ゆっくり時間をかけて飲みたいワインですね。

Cask Cabernet 97
97年が2回目のヴィンテージとなるこのカベルネは、ワイナリーのオーナーであるフランシス・コッポラが、禁酒法解禁後の1949年に生まれた伝説のワイン、「Inglenook Cask Cabernet」を再現させたもの。そのワインを産み出した畑は、現在Dominusの所有となっているが、コッポラは95年にその一部を買い戻し、ようやく念願のワインの生産にこぎつけた。今やナパ・ヴァレーを代表する観光名所となった、ワイナリーにある古城、そのすぐ隣に位置する畑から収穫されたカベルネ・ソーヴィニョンが100%使われている。写真でおわかりになるかも知れないが、クラシックなデザインが施されたラベルは、バルサのような薄い木材で作られている。まさにCask! すでにアメリカの市場でも高騰を始めたこのワイン、残念ながらまだ飲んではいないのでコメントが書けないのだが、近いうちに新作ワイン会で開けてみようと思う。



2001/8/26