P17
Paris
date
9/28 &10/1

パリで晩ご飯。フレンチと思われた方、すみませんが、まずは「クスクス」です。zさん、お待たせいたしました!これまた、パリで楽しみな食事のひとつではないでしょうか?しかし、どのお店がおいしいか、注文は何にしたらいいかとなると、事情通に教えてもらわないと、というわけで、連れて行ってもらったのがこのお店-TIPAZA。

左岸15区で、北アフリカ、マグレブムード満点、予約なしで入れる気軽なお店ですが、若い人たちのグループや年輩のカップル、一人客などでにぎわっています。
まず事情通がメニューを開き、オーダーの説明。とにかく人数分を頼んだら量が多くて食べられない。3人で2人前にしましょう。はいはい、クスクスロワイヤル。これが数種のお肉の盛り合わせ。ラム、ビーフ、チキン、チョリソーソーセージ。そして、野菜のクスクス。これは野菜を煮込んだスープのようになっている。クスクスは2人前といっても、おかわり自由に別のキャセロールに大量に来る。なるほど。ではクスクスロワイヤルと野菜のクスクス、そしてクスクス2人前。で決定。

グラスシャンパンで乾杯をしているとまずやってきたのは、お通し扱いのこの大量の前菜。ポテト、オリーブ、ニンジンなどがプレートに山盛り。フランスは生野菜のサラダがほとんどないので、野菜不足になりがち。ここで補給しておきましょう。

そしていよいよクスクスロワイヤルの登場。どうです?このボリューム。まずはお皿に山盛りのクスクスが盛られてくるので、そこにお肉をとりわけ、野菜のスープをかける。韓国料理の辛みそに似た辛みの調味料はお好みで。うーん、これがパリのクスクス。おいしいです。バター、生クリームを使用しない料理は旅行中に疲れた胃にやさしい。でもクスクスったら、スープを吸ってお腹はしっかり脹れるのでご用心。

ラストはミントティーです。 すなわちThe a la menthe。 お砂糖を入れて甘くして飲みます。また絶妙な締めくくり。いかがですか?クスクス好きにはお薦めです。TAGINE もありましたよ。

●Restaurant TIPAZA Cuisine Berbere
155 rue Saint-Charles 75015 PARIS
01 45 54 01 17 www.tipaza.fr
次の晩ご飯はというと、ワイン好きには垂涎のお店、ベトナム料理の「タンディン」です。ベトナム人の兄弟がフランス中のワイナリーを歩いて試飲して作成したワインリスト。そしてあのペトリュスを広めたというのでも有名。
夜8時の予約。ホテルからタクシーで向かいます。小さな路地を入って奥まった辺りで、辺りに明かりは少なく、静かな場所。ただ「TANDIN 」とガラスの壁に表示してあり、さりげないよりそっけない。でも扉を開けると中はsnob な雰囲気の漂う研ぎ澄まされた感性のお店。色彩を抑えたインテリアといい、大きな花瓶に生けられた東洋を思わせる花のセンスといい、ただ者ではない。フランス料理の3つ星店とは違う意味での高級店と言えましょう。

ワインリスト。厚すぎるほどではないけれど、開いたらすぐから「ペトリュス」。
Petrus、Petrus, Petrusと続いて、ポムロール地区がずらり、あとはブルゴーニュに行き、ボルドーへ、ローヌへ、アルザスへと続きます。
○イナートのT氏に、散財しちゃうぞーと脅かされていったわけですが、冷静さを失わない私は、メンバーみんなが楽しめる Chambolle-Musigny Premier Cru Vogue 1995 を選ぶ。お料理のセレクト、ワインのセレクトの間、パパ・タンディンが各テーブルを回ってこの上ない笑顔で接してくれる。
このサービス精神はアジア独特。フレンチの星付きレストランは厳かすぎますからね。
お料理はというとエスニック料理通(^^;)のわたくしには、スタンダードでしたが、パリで、しかも、ワインに極めて精通したコレクションのレストランでとなると、その感動はぐっと高まります。
さらにソムリエの抜栓のすばらしいこと、速くてきれいで無駄がない。ワインをおいしく飲ませることにかけてはピカ一です。
かくして Vogueは間違いがなく、料理はほどよく、雰囲気は何よりも大人!でありました。
私はこういう店が好き。

Shu's Paris No 88 & No 89 & No94も合わせてご参照ください。

●Restaurant Vietnamien TAN-DINH
60 rue de Verneuit 75007 PARIS
01 45 44 04 84

 
いかがでしたか?パリの晩ご飯。