20世紀最後の年にミシュラン3つ星に昇格した、というか、返り咲いたただ一軒の店「グラン・ヴェフェール」。パリのど真ん中、パレ・ロワイヤルの一角にある1760年創業の由緒正しきお店です。

3つ星レストランで食事をするなんて、めったにできないイベントですが、おいしいもの好きの私たち。フランスに来たからにはぜひにと出かけました。
ここは、ジョルジュ・サンクの席、マリア・カラスの席といたるところにプレートがつけられていて、内装の厳かにしてきらびやかなこと。歴史の重みに押しつぶされそうな雰囲気が漂っている。ソムリエもギャルソンも厳か〜。
しか〜し、こちらの現在のシェフ、ギー・マルタン氏はお若い、そして、かっこいい！何しろ、ミック・ジャガーに憧れて18才まではロック・ミュージシャンを志していたという。料理人に転向してからは、持ち前のセンスと感覚と運にも恵まれて、とんとんとんと「グラン・ヴェフェール」まで着いたらしい。

重厚で古くさい内装ではあるが、この若い天才シェフの手になる何とも繊細でチャーミングがお料理が運ばれてくるのにはびっくり。一ヶ月前に日本から予約を入れても、とれたのはランチ。
それでも、午後の光がステンドグラスを通して料理の上に降り注ぐのを計算しつくしたような美しい料理でした。