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[175]渋谷(2004/11/06)
シアター・コクーンで吉田美奈子コンサート。
ブラスアンサンブルというとかつてのモンスターホーンズを想起させるが、クラシック奏者を中心に構成された管楽器のみ(ウインドオーケストラ)の音は「吹奏楽をバックに歌っている」という表現が一番しっくりくる。

正直、曲によってはやや馴染めない部分もあった。村田陽一氏がアレンジと指揮(兼トロンボーンソロ)をとるということでSOLID BRASSのようなファットな音を期待していた部分もあったからなのだが、最近の比較的クラシカルな作風のバラード(最近シングル化された曲はシューマン「トロイメライ」に歌詞を付けたものだが、そういう直球なもの以外も特に"Extreme Beauty"以降増えているように思う。そういえば"BELLS"もその傾向の強い作品だが)には予想以上にハマッていたし、何より声が楽器の音(総勢20名のアンサンブル)に全く負けていない。「声も楽器の一部」というと在り来りだが、まさにその通りとしか言い様が無い。構成が難しいと思われた(というかこの構成でまず演らないだろう)ファンク系楽曲にはリズムを強調するためドラムループが重ねられるなど実験的な試みも見られ、総合的にはかなり面白い内容(美奈子さん自身「希有な機会」と言っていたが)だった。

6月のライブ同様収録され、来年DVD化されるそうだ。

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