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[593]夜、(2008/07/04)
阿佐ヶ谷LOFT Aで「サエキけんぞうのコアトークvol.76」。
鈴木茂"BAND WAGON","LAGOON"新装再発とクラウン時代のBOXセット発売を記念したトークイベントで、ゲストに青山さんが参加。

主に"BAND WAGON"関連の話に時間が割かれており、クラウンBOXと新装再発のマスターの違いなどは先日のインストアとほぼ同じ(そもそもこのイベントが先に決まっていたのにインストアが前に来てしまった、というような話も)だったが、音に関する話(今の音楽は伝わる速さ(だけ)を求めるので音に奥行きが無い、ケーブルやアンプを変えるだけで格段に聞こえ方が変わる)や昔の機材の話('70年代のアメリカのスタジオは、その場でチューニングや修理を行うので、同じコンソールでも微妙に音が違う、インターネットの普及でヴィンテージ機材の価格が高騰し、良いものを安く仕入れることが出来なくなっている(全てレニー・クラヴィッツが悪い(笑))、マスタリングを機に自分で少しずつ機材を揃えているが、5畳の部屋では限界で(笑)千葉辺りに部屋を借りようと思っている、など)は、こちらの不勉強もあり全てを理解できた訳ではないが、ゆっくりと、それでいて熱く語る茂御大が印象的であった。

音楽的な話題としては、はっぴいえんど時代にメンバーがアレサ・フランクリン"Rock Steady"に強く影響を受け、もし解散が決まっていなければ3作目"HAPPY END"はファンク色の強い作品になったかも知れない(解散が決まっていたのでアルバム各自の持ち寄りのような感じになったが、ライブではその傾向が強く見られる)という話が(「はっぴいえんど史観」としては定番かも知れないが)個人的には一番インパクトのある話だった。それが結果として"BAND WAGON"に結実したのだとしたら、歴史の妙を感じますなあ。

他にもレア映像(ティンパンアレーのツアー(衣装がアカレンジャー状態の小坂忠や若い吉田美奈子の姿も)映像、野音「喫茶ロックジャンボリー」での青山さんとの共演、「風待ミーティング」の模様など)、レア音源(クラウンBOX未収録音源や、大瀧さんの「GO!GO! NAIAGARA」出演時の音源など)テンコ盛り状態。茂さんを除く(茂さんは一部で退場)出演者全員と我々観客が「ソバカスのある少女」「砂の女」を青山さんのアコギ演奏で大合唱というシュールな展開で4時間強の宴はお開きに。もうお腹一杯。。

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CoolandCool