30周年記念映像+αを一気にまとめ観。 ・映画『PASSION MANIACS マニアの受難』DVD ・「二十一世紀の音霊〜ムーンライダーズ」フジテレビ721 ・「30年のサバイバル〜 Who's gonna die first ? 〜」NHK-BS ・「LIVE9212 SPACE SHOWER ARCHIVE」DVD
「受難」は昨年の野音の30周年ライブを軸に関係者の証言等を元にムーンライダーズ史を再構成していくという真っ当なドキュメンタリー。ヒット曲との、もっと言えばバンド自体との距離の取り方が30周年を超えてなお現在進行形という特異稀な存在を浮き彫りにする。「音霊」「サバイバル」も「受難」の流れを組むものだが、前者は新作("MOON OVER THE ROSEBUD")レコーディングを軸にバンドより各メンバーに焦点を合わせ、後者はもっとシンプルに(メンバーしか出てこないのはこの番組だけ)楽曲を聴かせることに主眼を置いたものと思われる。3つを相互補完するのが一番良いのかも知れないが、これでも到底全ては押さえ切れないというのがこのバンドの奥の深いところでもある。
とはいえ何処へ行くでもなくグダグダと。聴いてなかったCDや見てなかったDVDを聴きつつ観つつ、読んでなかった雑誌を眺めつつ。 途中、MUSIC AIR(CS)のトレバー・ホーン25周年ライブに釘付けに。 氏が関わったアーティストを総動員してのコンサートは、SEALやt.A.T.u.、Bell & Sebastian等比較的最近のアーティストも含まれるものの、ある意味'80年代ヒット曲総括の様相を呈している。ABCやプロパガンダ、果てはフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド再結成なんていう恐ろしいものまで。。。このコンサートはプリンス・トラストの一環で、客席にはチャールズ皇太子の姿も見えるのだが、その御前で当時の放送禁止ナンバーの数々が(笑)。しかしThe Art of Noiseまで生で見られようとは(オープニングがバグルス「ラジオスターの悲劇」というのも凄かった)。この手のサンプリングものはライブ演奏だとさほど面白くないのだけど(笑)、例の「オケヒット」を生のオーケストラで再現するのは本末転倒を超えたシュールさが(PET SHOP BOYSは逆にそこをエンタテインメントに昇華させていたのが流石というか)。個人的な1曲は、その1曲で全てかっさらった感のあるグレイス・ジョーンズ"Slave to The Rhythm"(名曲!)ですかね。