<オープニング>

鈴木:こんばんは。えー、イキの良いライブを毎週お届けしているライブビート。毎月最終週は、私鈴木慶一のご案内でお送りします。
    イギリスBBCが収録したライブをお楽しみいただいております。えー、さて今週お送りするのは、トラフィック'70年のライブです。
    この時期の彼らのライブは公式に発表されてないですから大変貴重です。えーそのライブ、折角ですからおそらく日本の
    ミュージシャンの中でも最もトラフィック好きという人と一緒に聴いていこうと思っております。
青山:ども、青山陽一ですー。
鈴木:はい、お久しぶりです。
青山:お久しぶりでございます。
鈴木:青山君も、えー、十何年になりますか?ミュージシャン歴。
青山:何やかんやともう、ねえ、二十年近いすね。
鈴木:二十年近いすかぁ。はい、よろしくお願いします。
   トラフィックなんですけど、このバンドと言えばスティーヴ・ウィンウッド
青山:はい。
鈴木:ですね。トラフィック以前の話をしていきましょうか。
青山:ええ。あのー、あれですよね、トラフィック以前は、スペンサー・デイヴィス・グループっていう、スティーブ・ウィンウッドが居たんですけど、
鈴木:そして抜けて、
青山:そうですね。
鈴木:スペンサー・デイヴィス・グループ(自体)は残りますが、そしてトラフィック結成。
青山:そうですね。'67年にトラフィックを結成して、割となんかこう、最初はサイケデリックっぽい感じの音楽で出てきたんですけど、
鈴木:R&B色、減ってましたね。
青山:そうですね。
鈴木:サイケな、「ペイパー・サン」とかもそうでしたけど。
青山:あのー、最初はデイヴ・メイソンとか
鈴木:この時期に成ると結局デイヴ/メイソンも抜けてしまっている。
青山:えーっと、そうですね。
鈴木:その前に、スーパーグループ結成か。
青山:あ、そうですね。あのー、ブラインド・フェイスっていうバンドをエリック・クラプトンとかジンジャー・ベイカーとかと一緒にやって、
鈴木:で、いったんトラフィック活動停止しているってことですよね?
青山:その、ブラインド・フェイスの時期は、トラフィックはいったん解散して、それで、ブラインド・フェイスの後に、え、もっかい今度は
   クリス・ウッドとジム・キャパルディーとウィンウッドの3人で再結成する訳です
鈴木:で、このライブの時期は'70年なので、「ジョン・バーレイコーン・マスト・ダイ」が出るか出ないかっていう
青山:そうですね。うん、ちょうど出るか出ないかっていう頃で、なので、あのー、割とその「ジョン・バーレイコーン」の中の収録曲中心に
   なってる感じですよね。
鈴木:えー今日のライブ、どのへんに期待しておりますか?
青山:えーっと、今日あのー、このライブ、3人編成で演奏してるんですよね
鈴木:ずっと3人ですね。
青山:ずっと3人で。だから、ベースとかもオルガンのペダル使ってたりとか
鈴木:そうみたいですね。
青山:3人で工夫して、とにかく、やりきってしまう感じが、凄い格好いいんですよね。
鈴木:その3人でやりきるというところを聴いていきたいと思います。
   えーそれでは'70年5月10日、BBCのスタジオで収録されたトラフィックのライブ、伝説のDJ、ジョン・ピールの司会とともにお楽しみ下さい!

<ライブ>

 01.Who Knows What Tomorrow May Bring 
 02.Every Mother's Son
 03.No Time to Live
 04.Medicated Goo 
 05.John Barleycorn Must Die
 06.Pearly Queen
 07.Empty Pages 
 08.Glad
 09.Freedom Riderァ

(青山さんが曲目を読み上げる)

 鈴木:えー、こうやって聴いてどうですか?
 青山:いやぁー、もうー、この、ねぇ、3人感がねぇ、凄くて。
 鈴木:ほんっと、3人感が凄いんだけど、楽器、取り替えてますねぇ。
 青山:そうそう、みんなねえ、クリス・ウッドもサックスからキーボードに持ち替えたりとかね。うん。ウィンウッドもギターとキーボード。
 鈴木:常にベースはペダルのベースで
 青山:そうそう(笑)。ペダルのベース。
 鈴木:通常ハモンドオルガンに付いているペダルのベース
 青山:うん、そうなんですよ。それを誰かがやってる感じで。
 鈴木:誰かがね(笑)
 青山:誰かがね(笑)
 鈴木:何か3人、この後大編成になっちゃったりするでしょ?例えば、
 青山:そう、この後は、えぇっとー、リック・グレッチとかジム・ゴードンが入って大編成になるとか、マッスル・ショールズに行って
 鈴木:いろいろ使いながらってことになるけど、3人でぎりぎりのところでやってる感じがいい、凄く良いっすねえ。
 青山:この3人がトラフィックのエッセンスというか、核のメンバーで
 鈴木:そうだよね。うん。
    でもこの'70年ってのは大変な年ですね。この前の年がブラインド・フェイスでしょ?
 青山:あ、そうですね。ブラインド・フェイスやって解散して。
    あの、最初は「ジョン・バーレイコーン」ってアルバムがウィンウッドのソロアルバムとして作られたんですけど、
    で、あの、結局、トラフィックの2人が参加して、トラフィックのアルバムとして出たんですけども。
 鈴木:音楽的にもね、ファンキーだったり、えー、トラッドだったり、えー、インプロが多かったりとか、いろんな要素が入ってますし、非常に貴重な
    ライブだったかなあと。はい。
    この後、スティーヴ・ウィンウッドは、ソロとして
 青山:ソロもね、成功しますけどね。
 鈴木:その後、日本にも来て。
 青山:はい。あのー、ちょっとバブリーな感じで(笑)売れましたけど。はい。
 鈴木:そういうことですね。
<番組告知>
鈴木:えー、この時間は鈴木慶一、そしてゲストに
 青山:青山陽一がお送りしました。
 鈴木:はい。最後に、トラフィックに対して、ひとこと
 青山:あ、そうすね、やっぱりウィンウッドが常に、フィーチャーされるんですけど、やっぱり、ジム・キャパルディーとクリス・ウッドの3人のトリオというのが魅力だと思うんですよ。
 鈴木:まあ、2人は亡くなってしまいましたけど
 青山:亡くなってしまったんですよねぇノ。
 鈴木:えーっと、今日は、青山さんは初のゲスト、この番組、ですね。どうも有り難うございました。
 青山:有り難うございました!
 鈴木:それではまた、来月お会い致しましょう。鈴木慶一がお送りしました!

<エンディング>