正午さんを語っていない(?)冬


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 野球部の練習の帰りだろうか、ぼくの隣には高校生の男の子が坐っていた。そのまた向こうにも友だちがいるらしく、坊主頭をごしごし掻きながらひそひそと話をしている。数分が過ぎた。話も尽きたようで、隣の男の子が正面に向き直るのを感じた。まずは携帯電話を取り出してメールチェックを済ませ、それからおもむろに鞄の中へ手を突っ込んだ。しばらくごそごそやったあと、出てきた手にはコンビニのおにぎりが乗っかっていた。
 鼻歌まじりに包装のビニールを剥がしていく彼は、まるで自分の部屋にいるかのようにくつろいでいるようだ。向かいに坐っているおばちゃんを見ると、何か言いたそうな顔で眉をひそめている。ばり、と海苔を噛む音が聞こえてきた。ぼくはそこで目を閉じたのだけれど、聞こえてくる音が彼の食事の進行する様子を克明に伝えてくれた。
 結局彼は三つほどおにぎりを食べると、途中の駅で悠然と降りていった。しかしまあ、とぼくは思った。電車の中で堂々とものを食うなんて、何てかっこわるいんだろう。野呂くんだってそう言うに違いない。そんなことをつぶやいたとき、車内アナウンスが横浜に着くことを告げた。

  岡田屋モアーズには簡単にたどり着いた。まあ、三度目ともなればよほど重症の方向音痴でない限り迷いはしないだろう。あたりを見回してみたら、今日は先客がいた。きみーさんだ。あいさつを交わしながら、横に並んだ。今日は誰が来るのかについて少し話したあと、きみーさんが左の方を指して言った。
「あの人が愚。さんだと思う」
 目をやると、『彼女について知ることのすべて』の単行本を読みながら立っている男の人がいる。
「今日ここであれを読んでいるということは、間違いないでしょ」
「そうですね、それはかなり確実な推理だ」
 声をかけるのはミステリーマンさんが来てからにしようかとも話したのだけど、しばらくして勇気を出して話しかけてみた。やはり正解。
 その後、まいさん、ミステリーマンさんの順に合流。第3回オフ会が始まった。

 というわけで、そのときの会話を以下に記すのだけど、今回も発言者の名前をあえて伏せることにした。誰がどの発言をしたのかメモを片手に推理していただくのもいいんじゃないかと思う。実は私が忘れてしまっただけ? 誰ですか、そんなことを言うのは。まあ……当たらずとも遠からず、としておきましょう。

好き嫌いは人生の華である?
「ぼくは魚はほとんどだめですね」
「へえ、そうなんだ」
「そうすると『子どもみたい』って言うやつがいるじゃないですか。ほっとけ、と思いますよね」
「私はトマトがきらいかな」
「わー、子ども〜(と言ったそばから、レバーをうっかり食べてしまい、トイレに駆け込む)」
「子どもには『トマトというのは古代ギリシャ語で豚の餌という意味なんだ』と言ったこともありますよ」
「うわ、それは悪い」
「嘘を教えちゃいけない」
「まあ、きちんと教えたことがきちんと伝わるわけじゃないから」
「子どもたちはそのあたり、ちゃんと見分けますよ」

「ホームページを作り出すとコンテンツに縛られませんか」
「それはありますね」
「でも、日記を毎日書くというのはすごい」
「いやいや、大した中身じゃないから」

芸が細かい!
「このストラップを見てください」
「あ、仮面ライダー」
「ここをこうすると……」
「どうなるの?」
「仮面が外れて、本郷猛が出てくるんです」
「おお〜」
「仮面ライダーっていえば、あれはスタントなしだったんですよね」
「それで事故っちゃったから、2号が出てきて……(以下、ディープな話に続く)」

「子どもは女のひとの腹から生まれると思ってましたよ」
「それは知識として?」
「みなさん、いくつくらいで正しい知識を得ましたか?」
「私は小学生かな」
「小学生?」
「そういうことを教える時間があるでしょ」

女の涙は武器である
「男にとって、女のひとの涙は冷静に見られませんよね」
「うん、うん」
「泣かれちゃうと、あちゃーと思いますね」
「そんな武器、使ったことない」
「わたしも」
「え、そうですか?」
「すごい武器ですよ」

男の料理について
「男のひとって一品料理はうまいんだけど、何品か作るのが苦手だよね」
「それはわかる」
「私が作るときも、だいたい二品かな」
「何品か並んでいると『おお、豪華だ』と思いますよね」
「でも、味噌汁を作ってるんだから偉いですよ」
「一度作ると三日くらい飲んでるから」

「男のひとはじゃがいもが好きだよね」
「女はさつまいもの方が好き」

続・結婚談義
「結婚ってどんなものですか」
「あとからだんだんよくなる」
「それは○×さんだけでしょ」
「相手による」
「それは同感」
「家に帰ったとき、電気がついてると『ああ、今日もひとりの時間がない』と思うこともあるよ」
「なるほど」
「ぼくはおねえちゃんの人生を背負える自信がない」
「背負うことないのに」
「会社から家までが近いんで、なかなか気持ちの切り替えができないんですよね」
「それはわかる」

「ウルトラセブンはベトナム戦争の匂いがする」
「最近のも似た感じですよ」

「○×さんのところの生徒と合コンを設定してくださいよ(誰ですか、こんなことを言ってるのは)」

最近のドラマは……
「野島慎司にはいいかげんにしてほしいですね。台詞で説明しすぎ。表現というのはそうじゃないと思う」
「私は野沢尚も似たようなものだと思うな」
「○×さん、監督になれるんじゃない?」
「え?」
「頭の中に画(え)が浮かんでるでしょ」
「そうですね。例えば暴力的な場面を撮るのなら、すぐに拳銃を撃ったりするんじゃなくて、猫をいきなり蹴飛ばす方が暴力的だと感じるじゃないですか。そういうのが好きなんですよね」
「俳優にしても、売れてくるとだめですね」
「椎名桔平はいいと思う」
「『彼女たちの時代』がよかった」
「あの人も近頃売れてきちゃったから」
「SMAPの中では近頃剛くんがいいね」
「『TEAM』見てましたよ」
「あれはよかったでしょ」
「でも、最後がよくわからなかった。あのパトカーの中でこっちを見るのが」
「あれはぼくには納得できましたよ」
「金八はつい見ちゃいますね」

佐世保オフ?
「今日は佐世保の地図を持ってきました」
「どれどれ」
「ふ〜ん」
「これがあの病院かな?」
「来年はみんなで佐世保に行くというのもいいですね」
「そうすればシュウさんやyaeさんにも会えるし」

「昔つきあってた女の子に弁当箱のふたで殴られたことがある」

 と、こんなところでしょうか。何せ既にひと月近く前のことなので、かなり記憶がほころんでます。もしかすると、誰も言っていないことが書かれているかもしれません。って、さすがにそれはないか(実はいくつか。わかった人はメールください。先日とあるところで入手した『童貞物語』の単行本を差し上げましょう)。

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 今回は写真を撮ることに夢中になりすぎて、ちょっとレポートの中身が薄くなってしまいました。楽しみにしていたみなさん(いることを祈ってます)、ごめんなさい。最後にひとこと。文責はすべてGTAにありますので、ご意見、訂正、お叱りのメールは ara@y7.net までお願いします。


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