Metal-Is.comより



イギリスのWeb Magazine、Metal-Isに2000年12月10日にLondonのCamdenにあるクラブ、Underworldで行われたSTRATOVARIUSのライヴのレビューと、Jens Johanssonのインタビューが掲載されました。興味深い内容だったので、当サイトに翻訳した内容を掲載させてもらえないかどうか打診したところ、「翻訳した全文の転載ではなくサマリーであれば喜んで掲載を許可しましょう」と承諾していただけたので、ここに掲載します。

御存知の方も多いと思いますが、STRATOVARIUSがイギリスを訪れたのはこのときが初めてです。このことはバンドにとってとても大きな意味がある、とJens Johanssonは言っています。Jens個人はDIOやYngwieのバンドに在籍していた当時にイギリスをツアーした経験がありましたが、他のメンバーにはない様子です。

Underworldはとても小さな会場なのですが、「小さな会場と大きな会場ではどちらでプレイしたいか?」という質問に対してJensは、「大きい会場でないと色々と制約があって、観客にSTRATOVARIUSのライヴをフルに満喫してもらえない」という問題点を挙げていました。

また、「自分がSTRATOVARIUSに参加したことでもたらしたもの」として、バンドの方向性を決める手助けができたのではないかと自負しているそうです。そして、自分達はメロディック・パワー・メタルであると明言していました。これに対してMetal-Isは「そう呼ばれることに抵抗はないのか」というツッコミを入れているのですが、「抵抗を感じるバンドがあるのも知っているけど、僕達はメロディック・パワー・メタルバンドなんだから抵抗なんか感じる必要はない」とはっきり答えています。

更に、「自分にはこの世界での長いキャリアで得た経験があり、騙されて損をしないようにするための助言等を含めて役に立てたと思う」とのことです。

STRATOVARIUSは民主的なバンドであり、決してTimo Tolkkiのワンマン・バンドではない、とも明言しているJens Johansson。彼はメタルの世界では最も有名なバンドにいくつも属して来たわけですが、「DIOにはほんの僅かな期間しか在籍しなかったから」と前置きしながらも、Ronnieがいかにプロであるか、彼と一緒に活動することがどれほど勉強になったかを述べています。更に、Yngwieに関しては、"character"という単語が彼を表現するのに最適だ、彼は一緒に仕事をするのが難しいタイプだと話した上で、こんなことも言っています。

「Yngwieによる"Live in Leningrad"のミックスを信頼できなかった。ギターの音がそんなにデカ過ぎたわけではないけど、サイアクなバランスだよね。その後自分はバンドを辞めたんだ、他のメンバーと同様にして」

フィンランドはスウェーデンに比べてメタルはまだまだ誕生したばかり、という点について「開拓者であるということは名誉なことだし、まだ何もルールがないから好きなようにできる」と答えていました。

また、フィンランドをツアーするバンドは少なく、スウェーデンに居ると色々なバンドを見られてラッキーだとも。Jens自身はかなりコアな(笑)Deep Purpleフリークなわけですが、Purpleのライヴは観たことがないそう。Rainbowは何度か観たそうです。

フィンランドではまだまだ国際的に活躍するバンドが少なく、STRATOVARIUSが最初の一団のうちに入っているだろうことについては、「運が良かったのかも知れない。でもバンドの成功なんて運の善し悪しにかかっているものだよね」と淡々と話しています。

セッションのオファーはたくさん舞い込むけれど、STRATOVARIUSとの契約上なかなか時間がないのだというJens。でも今後は長いオフもあるので色々やってくれそうです。そして、この2年間の休業宣言に関しては、「お互いにウンザリしたとかそういうことではない。しかし、長いツアーを続けて疲労困憊していると集中力も失われる」とコメント。「休業する」と言いながら、結局退屈してすぐに活動を再開するバンドもある中で、「2002年に新しいアルバムに着手するまで絶対に休暇を取る」と宣言しています。

STRATOVARIUS休業中の計画については明確な発言を避けたJens。というより、本当にまだ何も形になっていないのかも知れませんね。そして、STRATOVARIUSを離れて別のプロジェクトに着手した後に再びSTRATOVARIUSとして活動するときには、すっかりリフレッシュされているだろうと話しています。

「次回のツアーでもイギリスに来てくれますか?」の問いに、「もちろん!!」と答えるJens Johansson。次の機会にはLondon以外の場所でもプレイしたいそうです。ただし、2年間の休業期間を返上してイギリスでライヴをやれと言われたらゼッタイにイヤだってー。(笑)

アメリカ進出に関しては、「誰かが招んでくれるならもちろん行く」とのことですが、他の国々でこれだけ人気があるので「アメリカでブレイクしなきゃ!!」という意識はないとのこと。

更に、Underworldでのライヴ・レビューを読むと、完全にソールド・アウトだったようで、チケットを買えなかったお客さんの列が角まで(Underworldは角にあるので)続いていたのにそのほとんどが結局入れなかった、と書いてありました。


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