STRATOVARIUS Fan Club インタビュー

*このインタビューは、STRATOVARIUSのオフィシャルFCの会報「EPISODE 3」に掲載されたものをFC責任者の許可を得て翻訳・掲載したものです。無断転載を硬くお断りします。尚、英文はJensのホームページに掲載されています。

この多才なスウェーデン人の加入(1996年)は、STRATOVARIUSにとってまさに「夢が叶った」瞬間だった。彼のパーソナリティーは、みんなが彼に対して抱く期待や予想とは大幅にかけ離れている。君がテレビで彼を観る時、彼はシャイなように見える。しかし、もし彼が君の目の前に座って喋ったら、君は彼のジョークに笑い転げるしかない。このインタビューは僕にとってもとても楽しい経験だったのだが、読んでいる君たちにも同じくらい楽しんでもらいたいと思う。

「僕は始めてJensに会った時のことを覚えている。それまで僕が観たことがあったのはYngwieのライヴ・ビデオや雑誌のグラビアだけだったし、直接会ったことなどなかった。あれは”EPISODE”のレコーディング・セッションの時のことで、Timo Tolkkiが僕をFinnvoxスタジオに連れて行ってくれた。僕にとっての第一印象は素晴らしかった。Jensはスタジオに座ってキーボードをプレイしていたのだ。Timoが僕にJensを紹介してしてくれ、Jensは握手してくれた。「この手は一生洗わないぞ!」と僕は思った。それ以来、僕たちは映画についてよく話をする。特にホラー映画と、そしてもちろん(笑)アダルト映画について。Jens Johanssonは自分の才能をひけらかすのが嫌いなミュージシャンである。つまり、彼は地に足のついた、真面目で常識的な人物なのだ。」

あなたはSTRATOVARIUSだけで活動しているしているわけではありませんね。現在、他にどんなプロジェクトに関わっていますか?

STRATOVARIUSは、僕にとって唯一「参加している本当のバンド」なんだ。STRATOVARIUSはツアーもあるしビデオ・クリップも作るからね。僕が参加する他のレコードはどちらかというとスタジオ録音だけが活動だからね。でも、今現在はまったく何も関わっていないから、何のプレッシャーも無い状況を楽しんでいる。でも来週になったら状況が変わるに決まってるけどね!

あなたから見た未来はどんな印象ですか?

明るい!

あなたは何でも冗談のネタにしてしまう人ですよね。絶対にネタにしない事柄というのはありますか?

冗談のネタにならないことなんてあるのかなぁ?つまりね、「ここから先は冗談のネタにしない」という境界線を自分で引いてしまうと、その境界線を越えたくてウズウズするに決まってるんだよ。もちろん、人を傷つける冗談は言わないようにすべきだ。冗談っていうのは、自分自身も含めて誰かを元気づけるために使われるべきだよ。いやなことは他に充分あるんだからね。僕自信が冗談のネタにするのは、いわゆるschadenfreudeではなくて、物事を別の側面から観ることに基づいた「ひねくれたちょっとヘンテコな考え方」なんだ。

あなたはもうかなり長いことアメリカに住んでいますよね。スウェーデンは今でもあなたにとっての祖国ですか?

「地球」が自分の祖国だと思ってるよ。

あなたも曲を書きますよね。今後、Jens Johansson作曲のSTRATOVARIUSの曲が聴ける可能性はありますか?

うーん…たぶん秋には次のアルバムのレコーディングのためにスタジオに入ると思うけど、いつもレコーディングの前のある時期になるとTimo Tolkkiが大抵「作曲モードの発作」を起こすんだよね。で、過去の出来事やアイディアなんかを曲にするんだ。Timoはこの作業に1、2週間しかかからないから、自分の曲を使ってもらいたかったらノンビリしてちゃダメだってことだね!この春の終わりに自分のマテリアルをまとめてTimoに聴いてもらおうと思っているけど、たぶんいつものように間に合わないだろうね!まだこの手の曲を書く勉強をしているところだし、自分が書いたものがこのバントに合うかどうかわからない。でも、最終的に決めるのはTimoなんだ、ありがたいことだよ!こういうことをみんなで決めなくちゃならないとしたら、レコードなんか1枚も出来あがらなかったと思うよ。だけど、とにかくなんとかしてアイディアをまとめてテープにして、Timoに送るつもりなんだ。曲を書くのは大好きだからね。

あなたのキーボードで、いくつかの鍵盤に色が塗ってあるものがありますが、特別な理由はありますか?

うん、誰か別の人からも最近聞かれたなぁ。どういう意味なのかわからないんだよ!(Yngwieとのツアーの頃、全部の「E」の鍵盤に黒いテープを貼っていたことはあるよ。キーボードの逆側から弾く時にわかりやすいように…)それとも、フィンランドのツアーで使っていたいくつか鍵盤の無いDX7のことを言ってるの?あ、ちょっと待って…わかった!昔、全部の鍵盤が黒いPolysixを持っていたんだ。別のPolysixの鍵盤が所々壊れてしまったのでそれと取り替えたりした。君が知りたかったのはこのことじゃないかな?

ライヴでプレイするのとスタジオでのレコーディング、どちらが好きですか?

うわー、どっちかひとつ選ぶなんてすごく難しいよ!どっちも本当に好きなんだ。レコーディングも好きだし、ライヴで演奏するのも好きだ。イヤなのは移動なんだよ。おそらく自分はただ音楽を創ることが好きなんだよね。今後はライヴアルバムをリリースするだけにしたらいいんだよ!

STRATOVARIUSは”Visions”でゴールド・ディスクを獲得し、”Destiny”でも獲得しますよね。どちらもフィンランドのナショナル・チャートでの獲得ですが、フィンランド人のメンバーと同様にこの成功を喜んでいますか?

“Visions”のゴールド・ディスクは僕にとって初めてのゴールド・ディスクだからすごく特別に思っているよ。ただし、Timo Tolkki、Timo Kotipelto、Jariと同様にこの評価を受け止めているかどうかという点では、多分違うな。もちろん、長い間戦ってきた(実際に自分はその時期メンバーではなかったけれど)フィンランド人のメンバー3人にとっては特別に素晴らしいことだよね。ちょうど「逆襲」みたいな感じで。だけど僕はそんな彼等の気持ちを理解することができるし、素晴らしいことには変わりはないよ。

あなたは実の兄であるAndersとたくさんの仕事をこなしていますね。レコーディングの時はどんなふうにうまくやっているのですか?

僕たち兄弟はたくさんのアルバムを一緒に作って来たし、僕たちの関係は完璧にうまくいっているんだ。彼は何もかもタダでやってくれるっていうのが何よりだよね。僕は彼にお金を払う必要がなくて、彼も僕に給料を払わなくてもいい。完璧だよ!

J.S.Bachはあなたの大好きなクラッシックの作曲家ですよね。クラッシックをコンサートで演奏したことはありますか?

僕は自分がクラッシックをコンサートで演奏できるような技量を持っているとはまったく思ってないんだ。正直な話、ヘヴィ・メタルをライヴで演奏するのが好きなんだよ。

あなたのことを憧れのアイドル扱いするファンが居ることについてどう思いますか?

もちろん良いことだと思うよ!ミュージシャンっていうのは、色々な動機で活動を始めるんだよね。いちばん大切な動機は「音楽を愛する気持ち」であって欲しいけど、「注目されたい」っていうのも重要な動機だと思うんだ。

今までファンからされた質問でいちばん不思議だったのは?

「私の犬にサインしてくれますか?」

50歳になったらどこに居ると思いますか?

地球にいるよ。もうちょっと長い回答としては、「何らかの形で音楽に関わっている」

“Destiny”のヨーロッパ・ツアーが終わりました。反応はどうでしたか?

とても素晴らしかったよ!前のツアーより更に良かった。僕がこれをタイプしている今は既に南米ツアーも終わっているわけだけど、ブラジルでは貨幣価値の暴落があったにも関わらず、そっちもすごくうまくいったんだ。チリへは今回初めて行ったけど、そこでのコンサートも大成功だったよ!

何かジョークを教えてください。

ごめん、今思いつかないや…。ここ2日ばかり、5時間ぐらいしか寝てないんだよ。また今度ね。

「どんな大金を積まれても絶対やらないこと」というのはありますか?

「どんな大金を積まれても」?質問をそのまま受け止めると、答えは「何もない!」(だけど「何があっても」っていうふうに考えれば、そうだな…Tom Pettyの”Free Falling”を聴きながら腐ったキャベツをずーっと食べるっていう条件で僕がやってもいいと思うのは…

まだやり終えていないことで後悔していることはありますか?

特にないけど、でももっと時間があったらなぁっていうのは時々思うよ。でもこれは質問の答えになってないね。

さてみんな。Jensとのインタビューは、最初に計画していたようには実現しなくて、E-mailを使って2度に分けてやったんだ。この質問と答えが頭の良いスウェーデン人を知るヒントになったらいいなと思う。-Tero-


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