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tui(トゥイ)
*”対”の意
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脚本:しむらなおき
シーン01:ナカ
二本のピンサスが入る、雄(タケシ)と優(ユウ)、二人が立っている。手には銀行等
でお金や通帳を入れる皿を持ちその中には通帳が見える。
雄 「そういえばこんな言葉がある。『人生に偶然は無い』。確かにその通りだと思
う。人が生きている限りは永遠の一本道選択を迫られて選択したら後戻りので
きない一本道。だから人生は面白いはずで、・・・はずだと思う。」
優 「かといって、こんなこと偶然か悪い夢かのどっちかだなんて考えないと自分の
思考が上手くまわらないときもあるのは事実。『こんなの私じゃない!』とか
『これは夢よ!』とか『早く目が覚めてほしい!』とか、その時々に思う事は
色々あるけれど、大抵はなんともならない。」
雄 「はたして人生はそんな物なのだろうか?」
優 「きっと、そんな物なのよ」
BGM(例:「カウボーイビバップ」の『Tank!』)
激しい照明!それに合わせて彼らの両端にライフルを構えた二人が曲に合わせて登場会
場側に構えている。
その後に、ムーンウォークで登場するボス雄&優の間(つまり舞台中央)で止まり、指
を鳴らして一言
ボス 「金を用意しな」
全地。後ろには数人手を上げて綺麗に横並びになっている。
雄 「銀行・・・・」
優 「・・・・強盗」
優&雄はいそいそと通帳をしまい、後ろに下がり手を上げる
ボス 「(客席に向かって)オウ支店長、下手な行動はとるなよ、ゆっくりこっちに来
い。」
ボスと上ソデ側の部下が上ソデ側にゆっくりライフルを向ける。
手を上げて現れる支店長
ボス 「セコムのカギ出して貰おうか」
渋々出す支店長
柏手を打ってセコムのカギを奪うボス
ボス 「(長島のマネ)セコムしてますか?、しってますよーんてね。(時計を見て)
・・・よし、三時を回った、へいてーん。ささシャッターを下ろして貰おうか
」
支店長 「・・・・・・・・」
ボス 「シャッター」
雄側と客席側にライフルを構えなおす部下二人
支店長 「・・・・高橋君、シャッターを下げてくれ」
SEシャッターの下りる音
ボス満足そうに
ボス 「有り難う御座います。あらあら、ご不満そうですね。”何で今日に限ってきた
んだよ”っていう感じの顔をしていますね。でも、なんで今日来たかはわかっ
ていらっしゃるでしょうに・・・。今日は木曜日。いいですか?今日は木曜日、
明日は金曜日。更に明後日は土曜日。つまり今日は全国の銀行は最もお金を所
持している日でもあるわけです。金曜は土曜に向けてガーっとどこの銀行も引
き下ろしラッシュだし、狙うなら木曜日のしかも閉店間際。いいねこの時間。
(確信めいた風に)一番お金があるはず。・・・違いますか?支店長」
支店長 「・・・・・・・・」
ボス、客席の上の方を見てニヤつきながら
ボス 「”今月度のモットー、真心の気配り。お客様の質問には親切丁寧に”ん〜〜〜
〜良い言葉ですねぇ支店長。・・・あのぉ〜、お客さんの僕としましては質問
があるのですが?・・・いいですか?いいですよねぇ〜、では質問です。今日
お金があるんですよねぇ、」
支店長 「・・・・・・・・・・・・」
ボス 「お客様の質問には親切丁寧に・・・・ね。・・・お金は?」
支店長 「・・・・・・・・・」
ボス 「・・・真心の気配り・・・死人にも気配りできますかね?」
支店長 「!・・・・・・・・・・・」
ボス 「今日はある日ですよね?」
支店長 「・・・・・それは・・・・まぁ、」
ボス 「ある?」
戸惑いながらも頷く支店長
ボス 「good。戴きましょう。」
部下の一人が、支店長に大きめのリュックを二つ渡す。
支店長 「・・・全部か」
ボス 「勿論、手形だろうと、株だろうと換金できる物も全て戴きます。たとえ不当た
りだしてもこっちにとっては只の紙切れ、こちらは全然痛くないですからね。
捨てちゃえば済むし。・・・でしょ?」
部下の銃口が狙う中リュック二つ抱えて、ハケる支店長。
振り向き優、雄等お客を見て、
ボス 「さて、好運にも、このイベントに参加された皆さん。この良き日に我々が出逢
えた事を幸せに思います。何故なら貴方達は、久しぶりに”生きている”事を
肌で感じとる事ができるからです。遊園地に行って安全な恐怖にお金を出し、
ドーパミンをわざと発生させるなんて野暮な行為はしなくても済むのです。何
故って、それはここで今貴方達は私と命のやりとりを行う事ができる。あ、と
言っても痛い事は一切致しません。10万円。一人10万円以上で命の保証を
致しましょう。」
お客1 「た、助けてくれるんですか?」
ボス 「勿論。但し10万以上、貴方達の所持金全額で命の保証致しましょう。今手元
に現金が無い人は通帳を戴ければ問題ありません。」
そそくさと皆(優雄以外)財布の準備をする、苦い顔な優と雄
お客2 「あ、あの〜〜ですね」
ボス 「はい?」
お客2 「口座に10万無い人は?」
ボス 「貴方は持っていないんですか?」
お客2 「い、、いえ、あ、あります。勿論。」
ボス 「成程、貴方の様に勇気のある人が勇気の無い人を代弁してくれているわけです
ね。それにいい質問です。まるで、状況説明の場を与えてくれたみたいでゾク
ゾクしますね。まず、結論から言わせて貰いますが、今日10万以下の金額し
か持っていないというのは、ありえないんですよ。何故なら今日は木曜日、し
かも25日の木曜日。世間一般の給料日ってやつですね。まず入ってるでしょ
?」
お客2 「・・・ええ、まぁ、」
ボス 「ね?、しかぁーし、それでも入っていないって言うのなら、」
お客2 「なら?・・・・・・」
ボス、恐ろしい位イヤラシイ笑みを浮かべる。
その笑みに少し後込みするお客2
ボス 「さ、生き残りたい人は自分の有り金を全部目の前に出して貰いましょう。全部
です、ごまかしは死を招きますよ。」
暫く沈黙の後、一人がお金を自分の前に置く。それに続いて、周りがどんどん置いてい
く。感じとしてはしぶしぶ出してる感じ。優&雄は困った感じで財布とかを見始める
ボス 「良い子達ですね。これだから、この国の世論教育って好きですよ、きっかけが
あればそれに右習え。良くも悪くも右習え、これが国の腐っていく方程式です
ね。行っている自分本人は気が付かない、自分が腐らせている事に気が付かな
い。内閣も大変だと思いますよ。こんな単純な公式に気が付かないで、世論に
振り回されて”なんとかの権威”が一言ポロっと言った事で世論が動く事を知
らないから、頭は生きている内に使えってね。」
部下の一人が、支店長を目で追う。
ボスに合図。
ボス 「・・・そろそろ準備できた?」
リュックを二つ持ってきながら
支店長 「現金の他に手形等も入れてある。」
ボス 「全部ですか?」
支店長 「こんな店舗でも大口のお客様を幾つも抱えているんだ。この大きさのリュック
二つでも全部は入りきらない。」
ボス 「おやおや・・・・」
支店長 「で、でも信じてくれ現金は硬貨以外全額、手形等は債務になっているような類
以外は全て入れてある。どこに出しても順当に金に換えてくれる物ばかりだ。
」
ボス 「・・・・・・・・・・」
支店長 「本当だ。」
ボス 「・・・信じましょう。」
支店長 「これで、本当に命だけは助けてくれるんだろうな」
ボス 「その中身がちゃんとしている物で、こちらの言う事さえ守れば・・・ね。」
間
ボス、鼻の頭をいじりながら
ボス 「うん、いい静けさですね、コーヒーが欲しいくらいです。」
支店長 「・・・・・」
ボス 「?、不思議ですか?我々がこんなに落ち着いているのが?」
支店長 「・・・・ああ、訓練とかで受けたタイプとは違うからね。」
ボス 「ああ、そうか、そうですね。従来銀行強盗っていうのは、短期決戦が多かった。
・・・じゃ、ちょっと講釈しましょうか、今まで、あ、我々が特殊だと思うん
ですが本来銀行強盗が短期決戦なのは、警察っていう権力があったからで、通
報連絡から程無く現れるというレスポンスの高さから、長期戦になればなるほ
どこちらは不利になります。そりゃ当然ですよね。こっちとしても面が割れる
までに逃げないといけないし。長時間いることはリスク以外の何物でもない。
それに、ひょっとしたら、この店長は意外にもしたたかな人で、実はもう呼ん
でいるかもしれない。」
部下が支店長に銃を構える
「ヒッ」といわんばかりにペタンと座り
支店長 「そ、そんな事はしていない。」
ボス 「(部下に)そんな暇な事はしなくていい。それよりも、中身を確認、額も調べ
ておいて」
部下の一人が中身を確認する。
ボス 「すみませんね。ちょっと血の気が多い連中でね。さて、講釈を続けましょうか
?。気になるのは、我々がどうしてこんなに長い時間いるのか?ここに関わる
皆が皆に面が割れている。それはこちらにとってもある意味都合がいいんです
よ。こんな感じにね。」
もうひとりの部下が四角い紙製の箱をボスに投げる。
ボス 「これですよ、見た事ありますか?多分本物を見る機会は殆ど無いかと思います
が、これがかの有名なプラスチック爆弾。初めて見たでしょ?こんな小さいの
一個でもこれ位の建物ならイケるんですよ。」
お客に向かって投げるまねをする。にわかにパニくる
ボス 「ははは、投げただけじゃこんなの爆発しませんよ。こういう(見せる)雷管を
刺さないとね(といって刺す)。で、これでこのコード(雷管からボスのポケ
ットに続いている)の先に何があるかと言うと・・・じゃじゃじゃーん。携帯
電話です。カスタムタイプなんで、ドコモでもIDOでもJ−PHONEでも
ピッチでもどのエリアでもカバーできる優れものです。欲しいでしょ?」
といって、ガムテープ(クラフトでなく布目の方)でグルグル巻きにする。
ボス 「ハイ、これで遠隔機能付き爆弾が完成しました。向かうところ敵無しですね。
勿論無理に外したりするとドーン。電気量販店とかにある盗難防止のタグみた
いな物です。これがもう一組、全部で二つ。さって、どうなるでしょうか?」
周りを見回して、
ボス 「ここにこれで立て篭もるのもいいですね。女性もいるからセックスに事欠かな
いだろうし、といっても僕はバイなんで、穴さえあれば全然問題ないですけど
ね。ハハハハハハ。」
支店長 「中身が、」
ボス 「ハイ?」
支店長 「中身が偽物とか不当たり物だったらこのビルもろとも・・・か?」
ボス 「・・・・・・・(真顔で)いいですね。それ、考えつかなかった。」
支店長 「・・・・・・・・」
ボス 「あなた、良いセンスを持ってますよ。中身が偽物だったらドカン・・・。そう
かその手がありましたね。」
支店長 「・・・・・・・・・・・・・チッ」
ボス 「ぶーーーーーーーーでしたね。」
ひとしきり笑った後、楽しそうにお客を見回して、優、雄がお金を出していないのに気
が付く。
ボス 「あららららららららららららららららららららららららららら、お二人さんど
うしたんですか?、生き残りたくないんですか?」
雄 「・・・お金がないんです。」
優 「わ、・・・・わたしもです」
ボス 「あらら、お二人とも?・・・・・ん〜〜〜、困りましたねぇ〜〜うんうん。・
・・・・あ、お二人とも恋人同志なら恋人特別定価お二人で10万でいいです
よ」
優 「(咳ききって)ち、違います。私の彼氏はもっとかっこいいし、スポーツマン
だし、成績優秀だし、こんなボンクラ三流学生と一緒にしないでください。」
・・・・・間。
ボス 「(自分の頭をペチッっとして)いや、いいですね。最高です。この状況下そこ
まで言えちゃうのは正直言って偉いです。嘘でも恋人同志って言ってお金だせ
ば逃げられたものを。面白い。君は実に面白い。」
優 「こ、・・・こんなダサダサ男の女って思われるのが嫌だっただけです!」
雄 「(小声)・・・・ダサダサ・・・・ね。」
ボス 「うんうん、正直結構結構、でも賢くないですねぇ〜、実に、実に賢くない、そ
んなんじゃ私の思う壷ですよ。」
二人に顔を近づけ、嘗め回すように、見てから
ボス 「決まりですね」
雄 「?何が?」
ボス 「何がでしょ〜?」
優 「も、勿体ぶらないでください。」
ボス 「つまりね、こういう事です。」
優&雄等の前にリュックを置き、周りの人間の金銭を入れる。
ボス 「これで、私の提示した金額に一応一番近い状態になりました。そして、それに
・・・」
プラスチック爆弾を各々のリュックに入れる。
ボス 「これで、このリュックを背負うと”歩く爆弾”に早変わり。」
間
嘗めるように二人を見る。
ボス 「貴方達二人には運び屋をやって貰いましょう」
雄 「は?」
優 「絶対嫌です!!!」
ボス 「じゃ、死にますか?」
優 「そんなの死んでも嫌です!!!」
ボス 「今の文法的に変でしたよ」
優 「うるさいなぁ〜。」
ボス 「貴方達には、選ぶという権利はこれっぽっちもありません。」
優 「・・・・・・・・・」
ボス 「ちゃんと言う事を聞けば命の保証はしましょう」
優 「でも、爆弾入れてるじゃない」
ボス 「あれは、”保険”です。警察が貴方達に触れられないようにする為のね」
優 「・・・・・・・・・・」
ボス 「大国が”使わない核”を掲げて核抑止力にしているのと同義です。」
雄 「絶対ですね」
ボス 「勿論」
雄 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ボス 「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
間
雄 「判りました」
優 「ちょ、あんた勝手に決めないでよ。」
雄 「でもこれしかないだろ、アンタだって金の用意できないだろ、殺されちゃうぞ
」
ボス 「そうそう、大切な彼氏に会えなくなっちゃいますよ」
優 「・・・・・・・・・・・・」
ボス 「あの熱い夜が二度と帰ってこないかもしれませんよ」
優 「ッ・・バカ、バッカじゃないの」
ボス 「照れる女の子は可愛い物ですね」
優 「(悔しそう)」
ボス 「どうです?、運び屋報酬は貴方の命の100%の身の安全」
優 「・・・・・・・・わかったわよ、やるわよ、やればいいんでしょ」
ボス 「素直な子、好きになっちゃいそうです」
優 「ホモに言われたくないわよ!」
ボス 「違います違います。バイですよ、両刀使い」
優 「ならよけい嫌よ、そんなンコまみれのなんか」
ボス 「アッハッハッハ。あなたサイコーですね。気に入りました。」
二人の前にリュックを置く
ボス 「しょってください」
ボスの様子を見ながらリュックを背負う二人
ボス 「ん、似合いますよ、まるで恋人同志みたい」
優 「!、だからぁ、」
ボス 「わかってますよ、からかいがいのある人ですね」
ボス二人の周りをクルクル
ボス 「ん〜〜〜〜〜、でも何か足りませんね」
雄 「何です?」
ボス 「そっちの男性方、左手見せて」
雄 「?」
左手を出す。
雄の左手をコネコネいじるボス
優 「・・・うわぁ」
雄 「・・・あの、」
ボス 「ん?なに?(コネコネ)」
雄 「なんか、とっても気持ち悪いんですけど」
ボス 「そう?、私はしたくなってきたけど?」
雄 「わっ、ちょ、ちょっっとぉ〜!」
優 「やだぁ〜」
雄 「ちょ、ちょっと待てぇ、」
ボス 「嘘々、ハイ、もう一度見せて」
雄 「(疑惑の眼差し)」
ボス 「はぁ〜、こっちの子も面白いなぁ、死にたくないなら見せなさい」
しぶしぶ、出す
ボス 「ハイハイ良い子」
ボスが握ると、嫌そうな顔で顔を背ける
ボスとっさに何かを雄の手に塗る
雄 「ヒッ」
すると、凄いスピードで優の右手を掴み、雄の左手を握らせる
優 「キャッ」
ボス 「これでオッケェ」
おテテつないでランラララン状態の雄と優
どんな事をしても手が離れない
ボス 「CMに偽り無し!」
客席に向けてアロンアルファを見せるボス
雄 「く、くっつけた」
ボス 「しかも”ゼリー状”完璧っすね!」
優 「いや!!ぁ、バカ菌に感染するぅ〜、バカがうつる!!!」
雄 「オイ」
ボス 「さて、連絡方法なんだけど・・・」
雄 「あんたも落ち着いてんなよ!!」
優 「キャー!!キャー!!壊死するぅ〜!!」
雄 「な、なんだとぉ!!」
ボスの話しを聞かずに騒ぐ二人
暫くだまった後、ナイフを出して
ボス 「死にたい?」
雄&優 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いえ」
ボス 「結構。で、連絡方法なんだけど、この携帯から連絡するからそのつもりで、ハ
イ彼氏。」
携帯を渡す
ボス 「で、ここから20分北に歩くと公園があるからそこ行って電話がくるのを待っ
てないさい。支店長」
支店長 「ハ・・・ハイ」
ボス 「彼らを裏口から出してあげなさい」
支店長が二人をソデに案内する。部下の一人もそれについていこうとする
ボス 「逃げようとしても無駄だからね。貴方達の行動は筒抜けだから、この意味わか
るよね?」
四人(優、雄、部下、支店長)ハケる
ボス、指折り数えたり、銀行内に何人いるか確認したりしている。
ボス 「ん、予定通り。」
戻ってくる支店長と、部下
ボス 「支店長」
セコムのカギを支店長に投げる
支店長 「な、何を」
ボス 「警察を呼びなさい。五分位でくるのかな?」
支店長 「??????」
ボス 「助かりたいんでしょ?、さっさと呼びなさい」
駆け足でハケてベルがなる。
で、戻ってくる。
支店長 「じ、自首すると言うのか?」
ボス 「・・・・・(ニヤッっとして)さぁ?」
支店長 「ろ、篭城を決め込むつもりか?」
ボス 「・・・・・・・・・・・さぁ?」
部下の一人が、ボスの足を撃つ
キャァ!!の叫び声
とっさに撃ち殺される支店長。
*以下、パトカーのSEという卜書までにゆっくりと赤地転換
ボス 「あは、アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ
ハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」
部下二人は正確に店員、お客を殺していく。笑いが止まらないボス。
部下は淡々と殺していく。
微かにパトカーのSE
ボス 「お前らはその正確性に於いては本当に最高だ、綺麗に全員殺した。」
間
ボス 「私以外おな」
部下、お互いを撃ち殺す
恍惚とした表情のボス。
そして高笑い。
だんだん大きくなるパトカーのSE
ボスそれに合わせて顔がどんどん崩れていく。
醜い位の泣きベソ
ボスに、ピン
ボス 「ヒッ・・ヒッ、ヒ・・・ぁぁ、た、助かった。(震えながら)な、なんか、仲
間割れしたみたいで、こ、怖かったんです。みんな死んでしまって、(足をさ
すりながら)わっ、私も撃たれて、よ、よく生きていたなと・・・・、ヒッ・
・・・・・・・・・・・、は、犯人ですか?、え、ええ、見ました。わ、私の
命の安全はか、確保してくれるんですよね?、・・・あ、あ、ありがとうござ
います。は、犯人は、四人。う、内二人は横に寝ているひ、人達で。残りの二
人が、逃げて行きました。180位の大柄な男の二人です。特徴は!!!」
暗転
シーン02:ソト
*前シーンの暗転からの続き
SE(以下のナレーション)8:54分位のショートニュース枠のノリ
Na 「今日の午後三時過ぎ、東京都武蔵野市でおきた銀行強盗事件で、死傷者が多数
あり、犯人は現在逃亡中です。(間)今日の午後三時過ぎ、東京都武蔵野市中
区にある都市銀行”日本(ひのもと)銀行武蔵野市支店”でおきた銀行強盗事
件は、来店客及び店員に無差別発砲し、死者11名、重軽傷者1名を出し、現
在も逃亡中です。尚犯人は複数で仲間同志で争い、二人を殺人しており、警察
は地域住民に、警戒するよう呼びかけています。犯人は180センチの二人組
で共に中肉中背、一人は紺の服に帽子、もう一人は赤いトレーナーを着用にて
いるとの事です。」
全地
公園。鳥のさえずりが聞こえる。
中央にベンチ。
下ソデより、優、雄優が、雄を引っ張るような形で登場。
ベンチにドカっと座る優。
イテッって感じで、渋々座る雄。
むくれてる優。
雄 「・・・・・・」
優 「・・・・・・・・・・(ちっちゃい声で)なんで私がこんな目にあわなきゃい
けないのよ。全く。」
雄 「え?な、なんか言った?」
優 「いいえ、全然」
雄 「・・・・・・・道に迷った事怒ってる?」
優 「い〜え。」
雄 「あ、その言い方は怒ってる」
優 「怒ってないって言ってるでしょ!」
雄 「あ〜、怒ってる。」
優 「いいかげんにしないと怒るわよ」
雄 「右手こんなだし、ひっぱたかれる心配ないし」
優 「私左利き」
左手の準備運動開始する優
雄 「・・・・・・・・・・・ひっぱたく?」
優 「後一回バカな事言ったらね」
といいつつ、ひっぱたく
雄 「いってぇ〜!」
優 「蚊よ、蚊」
と言って、ふーっと自分の掌を吹く
雄 「・・・・・・・・蚊ね。」
優 「そうよ。」
間
優 「退屈ね」
雄 「連絡がくるまでは、ここで待つしかないからね。」
優 「このまま夜になっても?」
雄 「オーイェー」
優 「雨が降っても?」
雄 「オーイェー」
優 「槍が降っても?」
雄 「オーイェー」
優 「・・・・絡まれても?」
雄 「オー・・・・お?」
三人位の男(バンカラ風)が二人の周りを囲んでいる。
優 「どうするの?」
雄 「いざとなったら、自慢の左ストレートがある。」
優 「御自慢のストレート、使えないね。」
雄 「なんで?」
自分の左手を持ち上げて、優とくっついてるのを確認する。
雄 「オーノォ」
兄貴 「昼間っから”お手手繋いでランラララン”か?」
雄 「腕組むよりは健康的でしょうが」
舎弟1 「てめぇ!、兄貴が話しかけていんのにその態度はなんだぁ!!」
雄 「(ため息:小声)何時の時代の人間だよ」
舎弟1 「なんだとコラ!てめぇ、ケンカ売ってんのか!?」
雄 「(小声)そっちが売りに来たくせに」
兄貴 「そのベンチは俺らのショバなんだよ。どいて貰おうか?」
呆れ顔で三人を見て、
雄 「名前ある?」
ベンチの後ろを覗く
雄 「無いねぇ名前。アレレレ?ここは公園だ。公共の施設だ。公共の施設に私物は
無いはずだ。アレレレ?」
優 「ちょっ・・・」
雄 「この所有権は貴方の物じゃないでしょ?」
舎弟1 「な、」
舎弟2 「てめぇ!」
襟首を掴んで雄を持ち上げる舎弟2
兄貴 「やめとけ!」
舎弟2 「・・・兄貴」
兄貴 「・・・この俺等、”武蔵野三太夫”に面と向かって話せる奴が未だに居たとは
な。まだこの国も捨てたもんじゃねぇな」
舎弟1 「兄貴」
兄貴 「見てみろ、ここまでされてもまだ、手を握っているじゃねぇか、それはそれだ
け意志の堅い証拠。俺はこいつを気に入ったぜい。」
雄 「は?」
兄貴 「お前、名前は?」
雄 「雄・・・」
兄貴 「ほらよ」
と雄にメモを渡す
雄 「?」
兄貴 「俺の携帯のTEL番だ」
と言ってピッチを見せる
兄貴 「超限定、ワインレッド”キティ”モデル、ショートメールもOKだ、何かあっ
たら呼んでくれ、そっちの彼女からでもOKだぜ」
不器用なウインク
引く二人
優 「(引き吊り笑い)アハハハハハ」
兄貴 「じゃあな」
ハケる三人
優 「・・・男にモテルのね貴方って」
雄 「・・・・・・・・・・・ハイ?」
優 「・・・・・・・・・・・・・・・・(ボソっと)ホモ」
雄 「(立ち上がり)バッ、ち、違うぞ!、ひょ、ひょっとしたら向こうにはそのケ
があるかもしれないがな俺は至って普通だ。女の方がバリバリ好きなんだよ!
」
優 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(立ち上が
り)いやぁ!!H!!痴漢!!変態!!スケベ!!」
雄 「・・・もう好きにして」
暴れる優をよそに、ベンチにペタンと座る。
暴れ疲れて、隣に座る
雄 「おかえり」
優 「・・・・・」
雄 「すっきりした?」
優 「・・・・まぁね」
雄 「そりゃ良かった。さっきまで、結構怖い思いしてたからね」
間
雄 「ま、まだ、背中に(リュックを指さし)鎖はついてるけどね。せめて、二人で
いる時位は楽に行こうよ」
優 「・・・・・・・・・・・貴方って」
雄 「何?惚れた?」
優 「変」
雄 「そりゃないだろ!、せっかく場をなごませようと思って言ったのに。」
優 「あれ?誉めたつもりだけど?」
雄 「どこを誉めたつもりなんだよ、ったく。」
優 「あ、私が誉めるのって滅多に無いんだからね貴重なんだよ、プレミアだよプレ
ミア。」
雄 「幾らで売れるんだか」
優 「きっと、高いわよ」
雄 「そうですか、そうですか」
優 「あっ、本トなんだぞ!、第一ね・・・。」
携帯の音
ポケットから出して、優に目配せした後で受ける
雄 「ハイ?、もしもし?」
優 「・・・・・・」
雄 「ええ、ちゃんと居ます。これからどこに・・・ハイ・・・ハイ・・・・・・・
・・・・・・・・ハイ?、え?それってどういう事ですか?もしもし!もしも
し!!!!」
優 「・・・?」
雄 「切れた」
優 「?、どうしたの?」
雄 「え?・・・、あ、え、えーっと。」
優 「?どうしたの?」
雄 「今日はいい天気だね」
優 「とぼけんな」
雄 「・・・・・・・・・・・・・・」
優 「答えなさい」
雄 「いいの?言って」
優 「良いも悪いも私とアンタは一種の運命共同体なわけ、情報に関しても平等に知
る権利あるでしょ」
雄 「理にかなっているけどねぇ、聞くと後悔するよ」
優 「重々承知」
雄 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やっぱどうしようかなぁ」
優 「ああああ、もう男らしくないわねぇ、しゃきっと言いなさいよしゃきっと!」
雄 「分かったよ」
と言って、頑張って自分のしょっているリュック。若しくは優のリュックから1万円を
取り出す。
*ここでのやりとりは特に脚本に起こしません(というか必要ないですね)。優の「ちょ
っとどこ触ってんのよ!」といった感じのコミカルシーンにして下さい。
雄 「ハイ、ここに1万円があります」
優 「あ〜ぁ、これで共犯ねアンタは。」
雄 「指示なんだから仕方無いだろ」
優 「ハイハイ、で、それでどうしろって?」
雄 「目の前にコンビニあるでしょ」
優 「うん」
雄 「あそこで一人2500円税込で好きな物を買えだって」
優 「ふんふん、それで、」
雄 「で、そこから、八件隣のラブホテル」
優 「あー、地下に伸びてる。隠れ家な感じだねぇ(婆風)」
雄 「そこに泊まって指示を待てだって」
優 「あ、なるほどね。大抵ラブホは宿泊5000円だもんね」
間
優 「・・・・・誰が泊まるって?」
雄 「僕と君」
優 「あのラブホテルに?」
雄 「そう」
優 「若い男女が?」
雄 「うん」
優 「一夜・・・」
雄 「御名答」
間
間
間
間
優 「いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
雄 「やっぱり(小声)」
優 「なんでアンタなんかと、あんな汚らわしい所で一夜を過ごさないといけないの
よ」
雄 「それは、銀行強盗の片棒を担がされて」
優 「丁寧に説明しなくたってわかってるわよ!そんな事!」
雄 「・・・」
優 「私とアンタが同じベッドの上にいる事自体許される行為じゃないのに」
雄 「こっちから願い下げだけど」
優 「もういいわ、こんなの模型店とかにいけば剥離剤が手に入るんでしょ」
雄 「勿論」
優 「とっとと買って放してバイバイしましょ」
雄 「それは無理な相談でしょ」
優 「なんでよ。」
雄 「多分モニターされてるだろうしね」
優 「モニターって?」
雄 「監視。多分どっからか見られてるよ、林の影からかもしれないし、どっかに盗
聴機が取り付けられているかもしれないしね」
優 「なんでそんな事分かるのよ」
雄 「だってそうしないと分からないじゃないか」
優 「何が」
雄 「僕らの行動が」
優 「え?」
雄 「このリュックに入っているプラスチック爆弾の機動は携帯電話でしょ?どうや
って僕らが裏切ったって事を知って爆弾にスイッチを入れるのか?そのタイミ
ングをどうやって知るのか?ってその事を考えてみると、割と近い位置で監視
されてるんじゃないかと」
優 「ふーん、頭良いわね」
雄 「推理小説が好きなだけだよ、勿論爆弾がハッタリで監視もいないとした所で、
それは可能性の問題であって、それを試すにはリスクが大きすぎるでしょ?」
優 「うん」
雄 「そういう訳なのよ」
優 「うん、よぉ〜くわかったけど」
雄 「けど?」
優 「やっぱりいやぁ!!!!!!!」
BGM
照明C.O.
で、中央にピンサス、優、雄
スクっと立ち上がり、コンビニの様子
後ろではホテルの準備
雄 「やっぱり基本は腹ごしらえでしょ」
優 「ねぇ、ここのコンビニ弁当味付けが濃くてあんまり美味しくないんだよ」
雄 「仕方無いでしょ、指定なんだから」
優 「って、なんで、カツ弁当二つ入れてんのよ」
雄 「いや、食べるかなって」
優 「食べないわよ、こういったコンビニじゃ普通、ソバとかウドンとかにいくのが
定石なの」
雄 「ふーん」
優 「って言ってる側から牛弁当入れない!!」
雄 「うるさいなぁ、」
優 「もぉ、買い物一つもできないの?、サンドイッチかオニギリ、ハイハイ、ドリ
ンク行くわよ」
一回転。
客席におしりを向けている
優が雄をつつく
雄、照れてる
優、もう少し強くつつく
雄照れくさそうに
雄 「あ、二人泊まりで」
照明F.I.
ラブホテルな感じ(ベッド置く?)
キティモデル(笑)
優 「可愛い」
雄 「この色使いクラクラする」
優 「ダメね、これ位可愛くないと、テクの無さをフォローできないわよ」
雄 「(うなだれる)」
優 「何?」
雄 「いや、君の彼氏大変だなぁって」
優 「変な気起こさないでよ」
雄 「大丈夫、絶対無い」
優 「どういう意味よ」
雄 「それより一つお願いが」
優 「何?」
雄 「トイレ」
優 「トイレってねぇ、こういった所のトイレって」
雄 「(トイレの方を見て)あ、透けてる」
優 「そうなのよ、」
雄 「って言われていもなぁ、さっきからずっとなんだよ」
優 「じゃなんで、さっきのコンビニで行かなかったのよ!!」
雄 「男女二人でコンビニトイレに行けるか?、よけい怪しまれるだろ!」
優 「最低」
雄 「最低じゃなくて、」
優 「・・・・・・・・・・どっちよ」
雄 「取り合えず小さい方」
優 「(コンビニ袋を下に置きながら)、じゃ、なるべく早くね」
雄 「ハイハイ」
下ソデに行く
ソデギリギリで止まり
雄 「では行ってきます」
優 「(ふてた感じで)行ってらっしゃい」
ソデに消える
すぐでてくる
雄 「覗くなよ」
優 「覗くわけ無いでしょ」
雄 「彼氏のより大きくても、惚れるなよ」
優 「バカな事言ってないで早く用足しなさいよ!!」
右手をソデに隠して微妙な顔の優
優 「私の手くっつけないでよね」
間
優 「いやぁ、拓也許してね、私こんなの本心なわけじゃないんだからね」
間
優 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
流す音
ほっとする優
雄 「(出ていながら)良かったな、男のは片手で済ませようと思わせれば済むから
な」
優 「なによ偉そうに」
雄 「お前の時ギャーギャー騒ぎそうだからな」
優 「騒がないもん」
雄 「それよりさ、」
優 「な、何よ」
雄 「惚れた?」
優 「って、覗いてるわけないでしょお〜〜!!」
平手打ち
雄 「くぅ〜、効くぅ」
優 「もぉ、バカな事言ってないで御飯にするわよ御飯」
雄 「はぁい」
近くのテーブルに荷物を置き飯の準備をする。
優はサインドイッチ系
雄はオニギリとサラダ
ドリンクは、まぁそれぞれに。
優 「どぉ?」
雄 「どぉって?」
優 「美味しそうでしょ?」
雄 「そういうのは自分の手料理を出してから言うもんだろ」
優 「そ?、私には美味しそうに見えるけどなぁ」
雄 「まぁ、でも、アリガトな」
優 「何が?」
雄 「御飯のチョイス。全部箸使わなくて済むし」
優 「アンタが自分で選んだサラダはフォーク使うけどね」
雄 「いいだろ、野菜好きなんだから。」
優 「悪いとは言ってないわよ」
雄 「そうだな」
優 「さ、食べよ、冷めちゃうよ」
雄 「全部冷蔵品だろ」
優 「こういうのは気分の問題、ちゃんと味わって食べるんだよ。ひょっとしたら最
期の晩餐かもしんないんだから」
間
雄 「最期の晩餐がこんな美人だとは光栄の極みだね」
優 「そうでしょ、私は苦痛でしか無いけどね」
雄 「彼氏と話す?」
と言って携帯を出す
優 「いいわ、通信記録残るもの」
雄 「そうか、そうだな」
仕舞う
優 「それよりも、食べましょ」
雄 「そうだね、冷めない内に」
お互い見つめ合う
ちょっと笑う
お互い不器用に包を開けたり共同作業で食べている。
ニュースのSE
Na 「こんばんわ8時のニュースです。今日昼過ぎに起きた銀行強盗は依然として手
がかりが掴めていません。今日の午後三時過ぎ、東京都武蔵野市中区にある都
市銀行”日本(ひのもと)銀行武蔵野市支店”でおきた銀行強盗事件は、来店
客及び店員に無差別発砲し、死者11名、重軽傷者1名を出し、現在も逃亡中
です。尚犯人は複数で仲間同志で争い、二人を殺人しており、警察は地域住民
に、警戒を呼びかけると共に情報の提供を求めていますが、情報提供が少なく
操作は難航しそうです。犯人は180センチの二人組で共に中肉中背、一人は
紺の服に帽子、もう一人は赤いトレーナーを着用にているとの事です。次に、
アメリカ大使館における連続テロ事件に関してですが、アメリカのクリントン
大統領は**日、アメリカのホワイトハウスに於いて・・・」
ニュースの「次に」をきっかけに
優 「そうだ、この事ニュースで言ってるのかな?」
雄 「見る?お金入れないとアダルトしか流れないけど」
優 「だって気にならないの?」
雄 「気にはなるけどねぇ」
優 「見よ見よ」
二人テレビに向かってお金を入れてつける
雄 「あらら、残念”今日のスポーツ”になってるよ。どうする」
優 「じゃ、ドラマにしよドラマ」
雄 「初めからそれが目的だろ」
優 「へへへ」
ドラマを見ながら食事する二人
雄 「面白いの?コレ?」
優 「竹野内カッコイイじゃん」
雄 「・・・・・・・・・・だから、このドラマ面白いの?」
優 「竹野内カッコイイじゃん」
雄 「ああ、そうですか・・・・」
優 「・・・・・」
雄、退屈そう
雄 「ねぇ、もう寝ない?」
優 「いいわよ、勝手に寝れば」
雄 「じゃ、ちょっとベッドまで上がってくれよ」
優 「いやよ、Hな事しないっていう保証無いもの」
雄 「だって、床じゃ痛いだろ」
優 「ベッドに上がったところで、リュックのせいで仰向けになれないし、どこで寝
ても一緒だよ。」
雄 「・・・・・・・そうか、それもあるな」
優 「でしょ、」
雄 「じゃオヤスミ」
寝てしまう雄。
じっとテレビを見ている優。
チラチラっと、雄を見る
優 「寝た?」
雄 「・・・・・・・・・・・・・・・・」
優 「・・・・・・・・・・・」
雄 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
優 「喋らなければ良い男に見えるのにね」
ちょっと寄り添ってみる
落ち着いた感じの優
優 「明日どうなるのかね?」
雄 「・・・・・・・・・・・・・・・・」
優 「オヤスミ」
照明F.O.
そして、携帯のコール音、三回なって消える
シーン03:ウエ
山をほうふつさせるSE。但し秋。
二人とも紅葉に見とれている感じ
*公演する際はロケハンにでも行って下さい。知ってるのと知らないのでは、かなり違
うんで、いい所です。
優 「綺麗」
雄 「山の上を待ち合わせ場所にするとはね、自然だ」
優 「ねぇねぇ、綺麗だよ。」
雄 「ハイハイ」
優 「どうしたのよ、キョロキョロして」
雄 「そりゃ、あんないい加減な連絡だと周りを伺いたくもなるって」
優 「”起きたら高尾山に向かえ”?」
雄 「高尾山って言ったって広いんだからな」
と言ってベンチに座る
優 「あ、うどん売ってる」
雄 「そうね、」
優 「ホットドックもあるよ」
雄 「そうね。」
優 「ねぇねぇ、このすぐ下に猿園があるって」
雄 「そうね」
優 「・・・折角観光名所に来てるんだから少しは楽しみなさいよ」
雄 「・・・・・楽しんでるよ、少しだけね」
優 「・・・・ホットドック買ってくる?」
雄 「例の一万円もう無いだろ?」
優 「手持ちは?」
雄 「君と一緒でこの(リュック)中」
優 「自分のお金なのに使えないのって理不尽」
雄 「これが終われば使えるさ」
優 「なんで?、銀行にはお金無いんだよ」
雄 「今日バイトの給料日だもん。俺」
優 「・・・・・・・・」
雄 「一日ずれてるんだよ」
優 「・・・・・・・・」
雄 「これが終わったら、一緒になんか食いに行こう。おごるよ」
優 「うん。」
携帯のSE
雄 「ハイ、高尾山に着きました。今山頂にいます。」
優 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
雄 「これからどうすれば・・・あ、ハイ。・・・・ハイ、わかりました」
優 「なんだって?」
雄 「もう暫く待てって」
優 「どういう事?」
雄 「さあね、待ち合わせがここじゃなかったって事じゃないの?、他にも、びわ滝
とか、タコ杉とかあるしね」
優 「薬王院とかは?」
雄 「アリだけどこの時間人が多いんじゃないの?」
ソデより兄貴が登場、二人の側に立ち止まる
雄 「あれ、昨日の」
兄貴 「(動揺)・・・・・・・・」
雄 「あ、でも、なんだっけ?キティモデルの携帯には連絡していないですけど・・
・。」
兄貴 「すまんが、俺は君らの事は知らないし初めて見る」
雄 「ハイ?、それってどういう・・・」
兄貴 「俺は、君らをある場所に連れてくるよう命令を受けた。」
雄 「・・・・・・・・・・」
兄貴 「何も聞かずに俺の言う事だけ聞いてくれ」
と言って右手を見せる
右手には、丸ボタンのような物が接着されている
雄 「それは・・・、」
兄貴 「君の処分は俺の手に委ねられている」
雄 「・・・・・・(小声で)・・・きったねぇ、そうくるか」
兄貴 「俺は”お前らを連れてこい”と言われた。」
雄 「・・・・・・・・・・・・・・」
兄貴 「言う事を聞かない場合は、”この手を見せればわかる”と言われた」
雄 「・・・分かるよ、スイッチだ。」
兄貴 「”何のスイッチかわかるか?”と聞けと」
雄 「”分からなければ試せ”って言われた?」
兄貴 「ああ」
雄 「分かったよ、試すだけの勇気はないよ、行くよ、どこに行けばいい?」
二人立ち上がる。
上ソデの方に去る。
*薬王院
下ソデから、ボス、上ソデから部下二人(組み合わせは、シーン01と同様)
両者ムーンウォークで現れる。中央より上ソデ気味の位置でスタンバイ。
下ソデから、優、雄、兄貴が来る。
注:ボスも部下も一切怪我の類はしていません。注意!注意!注意!
ボス 「や、18時間ぶり位かな?」
雄 「さぁね」
ボス 「あ、昨日はお楽しみだったかな?」
優 「誰がこんなブー男と」
ボス 「ハイハイハイハイ、相変わらず元気な子だね。人選は間違いじゃなかったって
所かな?」
雄 「それにしてもこんな目立つところ」
ボス 「薬王院はダメかい?、天狗で有名な観光名所だよ?」
雄 「天狗の鼻には何が入っているかわかる?」
ボス 「いーえ」
雄 「自惚れだよ。」
ボス 「あー、ハイハイ。それは私の事を言っているのかな?」
雄 「さぁ、」
ボス 「君も相変わらず勇気のある子だね。ほっちゃうよ」
雄 「それは勘弁だな」
ボス 「あ、三太夫さん」
兄貴 「は、はい」
ボス 「お役目ご苦労さまでした。」
兄貴 「い、いえ」
ボス 「ここでの事、喋らなければ、このまま生かして帰らせてあげますけど」
兄貴 「も、勿論です。ハイ!」
ボス 「・・・・」
兄貴 「・・・・・・・・・・・・・」
ボス 「分かりました。」
部下が兄貴に向かう
ボス 「彼に、起爆スイッチを外して貰って帰りなさい。」
兄貴 「ハイ」
部下に連れられて上ソデの方へいく
雄 「何でもお見通しか」
ボス 「?どういった事を?」
雄 「あのにぃさんだよ」
ボス 「ああ、彼の事か、君には感謝しているよ、あの毅然とした態度がなければ、あ
の公園一帯は火の海だったからねぇ、あのお兄さんには、少し、お仕置きをし
ただけだよ。」
雄 「お仕置きね」
ボス 「そそそそ」
雄 「生きて帰すんだろうな?」
ボス 「勿論、我々の事を喋らなければね」
雄 「・・・・・・・・」
ボス 「分かってもらえたかな?」
雄 「もう一つ聞きたい事があるんだ」
ボス 「何でしょう?」
雄 「あの時の人質は全員帰したんだろうな」
ボス 「(即答)勿論」
雄 「・・・・・・・・」
ボス 「全員に口裏を合わせてもらうという事でね。ニュース見ていないんですか?、
一応逃亡者としての貴方達ですが、」
スススと雄に近づき、
ボス 「貴方達は、180の大男って事になってるんですよ、検問にもまず引っかかり
ません」
カラスの「バサバサバサバサ!!!!」というSE
......
ボス 「ちゃんと帰っていった?」
部下ニヤっとして頷く
ボス 「さて、引き渡しをしましょうか?」
間
ボス 「どうしました?」
雄 「ちゃんと命の保証はするんだろうな」
ボス 「勿論です。私が今まで嘘をつきましたか?」
優 「ついていないといえるの!!」
ボス 「あらら、今まで黙っていたのに急に強気ね」
優 「当たり前でしょ!自分の事なんだから!!」
ボス 「あ、そうね、自分の命だものね、当然だわね・・・じゃ、どういった条件なら
いいわけ?」
雄 「条件?」
ボス 「そ、貴方達の好きな条件でお金の取引をしましょうって事。それじゃご不満?
」
雄 「それは無理でしょう。」
ボス 「なんで?」
雄 「なぜなら、取り引きし終わった後に僕らが警察にタレこむっていう線は消えな
いからです。」
ボス 「・・・・・・・・」
雄 「僕らが何時タレこんで警察が動くか、そしていつ見つかるか、そういった不安
材料が解消されない限り貴方達は僕らを消しにかかる。・・・そうでしょ?」
ボス 「う〜ん賢いね貴方、益々好きになりそうだ。そ、思ってくれている通りそうい
った不安材料はできる限り排除しなくてはいけない。そうしないと我々の世の
安泰は無いわけだからね。」
雄 「・・・・」
ボス 「でもそれは別に大した事じゃないんだよ。そういった心配に付きまとう事もな
いし必要も無い。」
雄 「それは何で」
ボス 「チッチッチッチ、それは企業機密だよ。さ、お金を渡してもらおう。元々君達
のものじゃないんだ」
優 「私の物よ!!」
ボス 「・・・・・・・なんだって?」
優 「私の物って言ったのよ!、この中にある5万8725円は私の今月の全財産な
のよ!」
ボス 「ああ、そういうことですか、じゃ、足代として、6万円でお返ししましょうか
?、1275円の利息ですよ?」
優 「・・・・・・・・・・だ、誰がアンタの言う事なんか!」
ボス 「あ、ちょっとだけ考えましたね。」
優 「うるさい!!」
雄 「優」
優 「何よ」
雄、優を客席側に引っ張ってくる
雄 「(小声)取り合えず引き渡そう」
優 「(〃)何で!渡しちゃったら殺されるわよ」
雄 「(〃)渡さなくったって殺されるって」
優 「(〃)じゃ、どうしろっていうのよ、どっちでも死んじゃうなら、お金を抱え
ている方が良い!」
雄 「(〃)・・・・・」
優 「(〃)・・・・・どうしたのよ」
雄 「(〃)・・・・よし、それで取り合えずいってみるか」
優 「(〃)え?」
ボスの方に振り向き、
ボス 「引き渡す気になった?」
雄 「なりましたから、(左手を出す)まず、これを外して下さい。」
ボス 「それは無理な相談だなぁ、」
雄 「だって、手を外さないと取れないじゃないですか」
ボス 「そんな事しなくても調節のヒモを外せばリュック下ろせるでしょ、それに、外
したトタン逃げるかもしれないでしょ?」
雄 「リュックに爆弾積んでいるのに?」
ボス 「・・・・・・・・・・・・」
雄 「・・・・・・・・・・・・・」
ボス 「・・・いいでしょう、まず、繋がれている手を外しましょう。」
ボス部下に指示
部下が雄、優も前に行く
手を出す。
剥離剤を塗る
ボス 「手が剥がれるまで少し時間かかりますよ」
雄 「お話でもします?」
ボス 「いいですね、どんな話がいいですか?」
雄 「お金の使い道なんかどうです?」
ボス 「これの?」
雄 「いいえ、普段のですよ、こんな事をする位だからきっと、大きな買い物をした
んじゃないかってね。」
ボス 「なるほど、大きな買い物ですか、まぁ、確かに安い買い物はしていませんね。
でも、生活に密着していない物は買った事はないですよ」
雄 「指輪とか?」
ボス 「勿論買いません」
雄 「意外ですね」
ボス 「そうかしらん?、極当たり前だと思うけど?」
雄 「バイだから身なりには気を使うと思ったんですけどね。」
ボス 「それには気を使ってますよん。勿論。清潔な身体で抱く方がいいからね。」
雄 「あ、やっぱり、」
ボス 「聞きたい事はそれ位?」
雄 「ええ、今の所は。」
ボス 「じゃあ今度は私から聞きましょう。」
雄 「ええ、どうぞ」
ボス 「では、あなたは今まで何を信じて生きてきました?」
雄 「はい?」
ボス 「質問は理解しましたよね?」
雄 「理解しましたけど、とっぴですね」
ボス 「そうかな?、で、何を信じて生きてきました?」
優 「自分よ!」
ボス 「あらら、急に元気になってきた」
優 「自分よ、それ以外何を信じるの!!」
ボス 「目に見える物を信じるとか」
優 「は?、そんなの当たり前でしょ、目の前にある事実はそれとして受け止める。
常識じゃない!」
ボス 「随分元気ですね。」
優 「あなたのこねくりまわした理論を聞きたくないだけよ!そのままだと、わけわ
かんない哲学とかに飛びそう出しね!」
ボス 「あらら、意外に分かっているじゃないですか」
優 「人をバカにして!」
ボス 「そうかな?、そう貴方がそう思っているだけじゃないの?」
優 「そんな事あるわけないでしょ!!」
と言って飛び出す。
ヌルって感じで優の右手が雄の左手をすり抜けていく。
優 「(ボスにつかつか寄って)あんた、本当に怒るわよ」
ボス 「(優の手をチラっと見て)皮は向けてないね、よしよし」
優 「何が!」
雄 「優!」
優 「何!」
間
自分の手を見て
優 「あれ?」
ボス 「良かったわね、これでやっと離ればなれ」
優 「嘘」
ボス 「嘘じゃないわよ、ちゃーんと剥離剤が効いた証拠よん」
優ハッっとして、雄の所に戻る
雄・優 「・・・・・・・・・・・・・」
ボス 「さぁて、そちらの言う事は聞いた事だし、こんどはこちらの言う事を聞いても
らいましょうか」
雄 「(小声)バカ」
優 「(〃)しょうがないでしょ、あっちがけしかけてきて」
雄 「(〃)こっちの計画がズレたじゃないか!」
優 「(〃)なによ計画って」
ボス 「よろしいですか?」
雄 「あ・・・・・ハイ」
ボス 「では、引き渡してもらいましょう・・・・リュック」
雄 「本当に、命の保証はあるんだろうな!?」
ボス 「あなたもクドイですね」
雄 「そりゃそうだろ、俺の今後の未来に関わる」
ボス 「なるほど、それはこちらにしても同じですよ。我々の近い未来に関わる」
優 「どういう事?」
ボス 「言葉そのままの意味です。私達の将来の問題です。その為に必要なんですよ、
それを」
雄 「これだけの金額があれば何かが助かるのか?」
ボス 「ええ、最低限5人は助かります。」
雄 「5人?」
ボス 「我々(強調)を含めた5人、それだけの人数を救える物なんですよ。」
雄 「・・・・・・・・・・」
ボス 「さ、引き渡してくれませんか?」
雄 「これを渡せば残りの2人は助かるんだな、」
ボス 「そうです。その2人は最悪我々の命に代えても」
雄 「わかった、渡すよ」
優 「優」
ボス 「・・・・ありがとう」
雄、リュックを降ろす
優、それに続きしぶしぶと降ろす
二つのリュックをボスの前に置き、下がる
ボスの前に部下が二人集まり、
ボス 「準備はいいか?、全力でいくぞ。”もしも”の事は考えるな、私としても折角
知り合ったあの二人をみすみす殺したくはない。」
頷く部下
ボス 「では指示通りに」
部下二人リュックを持ってソデにさる。
ボス、雄達の方に向かう
優 「何?」
ボス 「君達には本当に感謝しています。全力で守りますから、決してこの場を動かな
いように」
雄 「どういう事ですか?」
ボス 「私達のドンですよ、」
雄 「ドン?・・・え?あなたがドンなんじゃないの?」
ボス 「ドンたるモノが自ら手を下すようなマネはするはず無いでしょ?」
雄 「まぁ、言われれば、・・・・だな」
部下が一人出てくる
ボス 「どうだった?」
部下 「・・・・・・・・・・・・・」
そのまま倒れる
ボス 「くっ、」
部下2が登場
*これ以前の卜書で1、2の指定を特にしてません余り重要ではないと判断しました
ヤギを連れている
ボス 「ドン・・・」
雄 「え?」
優 「あの人って部下じゃない」
ボス 「いいえ、明らかに違います」
優 「違うって、ヤギ連れてるだけじゃない」
ボス 「そこが違うんです。私はさっき質問しましたよね?『あなたは今まで何を信じ
て生きてきた』かって、これは『我々の信じてきた』モノです」
雄 「それはどうゆう・・・。」
ボス 「あれはヤギではなく、『ピームー』という固定体を持たないタイプの宇宙人で
す。固定体を持たないと言う事は何にでも変身できる事です。私達は彼の管理
下にあったんです。」
間
優・雄 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ハイ?」
ボス 「まぁ、突飛な話で信じられないのも無理はないでしょうけどね、私自身も彼の
遺伝子を埋め込まれるまで信じる事はできませんでしたからね。その遺伝子が
体内にあれば、ウイルスタイプの病気に対しては人間並ですが、外傷は24時
間あれば治せるんですよ。」
優・雄 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ボス 「それに、同じく24時間あれば細胞の一部からエコノミックに単純行動するク
ローン・・・、私の部下ですね、ああいったモノも作れます」
雄 「はぁぁぁ、あのヤギが」
優 「フゥン」
ボス 「そうなんです。」
間
優 「帰る」
雄 「俺も」
ボス 「ちょっと、待って下さい。今動くのは危険です!」
雄 「いやぁ、どうみてもそんな感じしないしなぁ」
ボス 「それがつけ所なんです」
優 「そうは思えないわよ」
ボス 「いや、だからぁ」
部下 「(声色が変)何を騒いでいる」
ボス 「あ」
部下 「オイ」
ボス 「ハイ、なんでしょうか?」
部下 「今回の責務よく果たした。誉めて使わす」
ボス 「ハッ、有り難き幸せ」
部下 「これで、この星から脱出する事ができる。」
ボス 「ハッ、我々の宿願だった。”ピームー地球脱出計画”が第二段階に移行できま
す。」
雄 「地球脱出計画?」
ボス 「そうだ、今年に入って地球の気候は大きく変わり始めた、エルニーニョはいざ
知らず、ラニャーニャまで起こりだし、海水の温度変化で状況は悪くなる一方
だ。」
雄 「それで逃げるのか?」
ボス 「ピームー様がな、」
部下 「本来であれば宇宙船で帰るのだが、とある事情で宇宙船が使いモノにならなく
なった。そこで、中東に大陸間弾道弾クラスのミサイルを買い付けそれで宇宙
へ帰るという寸法なのだ。」
雄 「宇宙へ帰るって言っても、そんなもんじゃ、たとえ宇宙にでたとしても、宇宙
を永遠に漂うだけじゃないの?」
部下 「月の裏には我々の母船の一部が停泊している。それに捕まえてもらえるように
なっている。」
ボス 「ドンは見た目こそヤギだが、実は生物学者でとんでもない量の価値ある論文も
書かれている。素晴らしい才能の持ち主なのだ。」
部下 「おい、」
ボス 「ハイ」
部下 「腹が減った」
ボス 「部下をもう一人お預けになったかと思いますが?」
部下 「もう食べた」
ボス 「左様ですか、では、そこの(と部下を指す)をもう一つどうぞ。」
部下 「ウム、わかった」
部下、ヤギを連れてハケる
ボス 「・・・・」
雄 「あの」
ボス 「なんだ。」
雄 「あのヤギさっきのもう一人を食っちゃったのか?」
ボス 「ああ、でもクローンだ幾らでも再生は可能だ」
優 「そんなの嘘に決まってるでしょ」
ボス 「それは、君らの判断にまかせるとして、」
優・雄達に向かい合い
ボス 「君達はもう帰りなさい。私はまだやる事があるのでね」
優 「そうね、さ、帰りましょ」
雄 「やる事って?」
ボス 「説得だ、ピームーが帰れなかった場合。この星に攻撃がある。それは防がなく
てはいけない。その為にしっかり宇宙に行ってもらわないとな、これからカン
ボジア経由で中東に侵入しないといけないのでね」
優 「嘘くさ」
ボス 「信じないか?」
優 「ま、普通わね」
ボス 「普通は信じないわね、なら信じれるようにこれをあげておこう」
と言って小さなケースを雄に渡す
ボス 「どっかの大学へ行って調べてみ」
雄 「何がこの中に」
ボス 「ピームーの細胞の一部だ。その染色体数を調べると面白いはずだ。1対しかな
い」
雄 「一対?」
優 「それどういう事?」
雄 「普通の生物は染色体は2対構成なんだ、人だったら、2対で46本の染色体を
持っている」
ボス 「どうです?少しは興味が湧いてきましたか?」
優 「高校の時生物苦手だったからその凄さがわからないんだけど・・・」
ボス 「最低限そんな染色体を持ったヤギはこの世には存在していないという事です、
調べがいはありますよ」
優 「む〜、それでもわかんない」
ボス 「バカですねぇ」
優 「うるさいわよ」
ボス 「いずれにしろ、ボスの餌になりたくなければ帰る事をお奬めします」
雄 「・・・・わかった、」
ボス 「素直でいいですね、私の男を見る目に狂いは無いようです。」
雄 「帰ろう」
優 「うん、まぁ触らぬ神に祟り無しだもんね。」
ボス 「・・・・・・・」
優 「イコっ!」
と言って雄を掴んでハケる
雄 「あ、」
ボス 「(軽く手を振る)」
舞台上にはボスが一人
ボス 「どのルートを使おうとも奴を宇宙まで押し上げないとな・・・地球人全体が私
のように両性具有化しないためにも・・・」
ボス反対側にハケる
カラスの「バサバサバサァ!!!」というSE
ヤギの泣き声のSE
シーン04:オツリ
ボスの出て行った方向から現れる(つまり一周してくる)優・雄
雄 「地球平和の為に・・・か」
優 「信じちゃだめよ、ノストラダムスの大予言とかちょっと考えれば嘘ばっかなん
だから」
雄 「違うって、解釈する人間がバカなんだよ」
優 「どういう事よ」
雄 「つまりね、日本語がペラペラな外人が「徒然草」をそのままの文体で読んで理
解できると思う?」
優 「わかるわけないじゃん、バッカじゃない?」
雄 「それと一緒だよ、フランス語をちょっとかじった奴が、訛の強いフランス古語
が理解できるわけ無いって事、フランス人だって難しいよ」
優 「ふーん」
雄 「ね、」
優 「で、でもそれとこれとは別よ。どっちにしろあんな危ない人の言う事なんか信
じちゃ」
雄 「そうかな?、でも、ちゃんと約束は守ってくれたでしょ?」
優 「で、でもぉ」
雄 「ま、どれが真実でもいいよ、起きてみればわかるんだから、起こらなければそ
れはそれでいいんじゃない?、あの人が起こるべき大事件を防いだ事になるん
だし」
優 「あなたってメルヘンの人なんだね」
雄 「夢があるって言ってよ」
優 「ハイハイ、・・・あ、そう言えば生きて帰って来れたら御飯おごってくれるん
じゃなかったっけ?」
雄 「?、そんな約束したっけ?」
優 「したわよ、給料日が今日とかどうとか言って」
雄 「アレレレ?」
と言って足早に去っていく。
優 「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!、そこのファミレスでいいから奢りなさい!」
雄を追いかけていく、優
暫くして、ヤギを引っ張っていくボスが通過していく。
終わり。
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