あさはかな評論
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〔志村がここ何年か映画館で観ている映画リスト〕
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今にして、ティムを思う
「スリーピーホロウ」は、お手本とも言うべきゴシックホラー色を出した傑作となりえた。監督はご存じティム・バートン。「マーズアタック」ではファンを二分してしまった感があるが、それは彼の持つコンセプトを知らなかった人間が拒絶反応示しただけに他ならない。では、彼のコンセプトとは何か?、それは「作品の持つイメージを大切にする事」これ以外の何物でもない。
作品の持つイメージとは、その作品そのものが読者や視聴者等に植え付けられているイメージのことを指す。たとえば件の「マーズアタック」CG技術をこれでもかと使いできあがった宇宙人は、妙にコミカルで、動きもぎくしゃくしている。これは単に予算がなかったとかそういう訳ではなく、ティム・バートンのコンセプトに他ならない。この作品の場合はそれが描かれていた時期のSF小説や、SFドラマを現在の技術で完璧にトレースする事を前提としている。同時期に「インディペンデンスデイ」が公開されているので、比較対象として酷評を受けたりしたが、ティム・バートンの思惑は映画全編を通して終始一貫しており、僕は見ていて非常に面白かったし好感を得た。このコンセプトのせいで「ゴジラ」の監督を降ろされちゃったりしている(注:ティム・バートンによると、ゴジラの面白さは、あのきぐるみから来るウソっぽい感覚なのだそうだ。それからいけば、ハリウッドで大作として送り込もうという東宝側とは決裂しちゃうよね)
そのコンセプトが物の見事に時代に乗ってしまったのが、この「スリーピーホロウ」。ゴシックホラーというジャンルとティム・バートンの持つ映像センスが自然で新鮮でいい。「シザー・ハンズ」「エドウッド」とコンビを組んできたジョニー・デップとの組み合わせもここに来て絶好調という感じなので、今後もこの監督には期待できる。ところで、僕の好きな監督ティム・バートンにしろテリー・ギリアムにしろ、皆アニメーター出身なんだよね、蛇の道は…(笑)
関連:スリーピーホロウ
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スーパーマンになる
DVDでですが、「アイアンジャイアント」を見ました。久しぶりにいい話の脚本だったなというのと、その分なんか細かい所でアラを感じてしまった。あ、いや脚本の面でね。描写に関してはおおスゲーという感じ。色んな意味で細かいし、日本のアニメの作りとは違いグリグリ動くのでこれがまたいい感じ、でもなんか見ていて大友テイストを感じたのは気のせいかな?手塚治虫の「ガロン」となんか大友克洋の短編漫画の様な匂いを感じる、多分何かとだぶっているのかな?。でもこの作品本国のほうでは余りヒットしなかったそうで、多分テーマが結構重いせいだろうなぁ、もうテイストは日本ですね、ノリは鉄腕アトムって言う感じ。でももっと上映館増やしてもいいんじゃないかと思うんだけど、なんで単館ロードショーだったんだろう。もったいない。
今回の「アイアンジャイアント」の場合既にレンタル開始されているビデオを始め、ソフトでの販売を主においている上映形態になっている事は大体分かるのだけれど、こういう売りかたしなくてもなーと正直。物語は非常に簡単に構成されているし、そのおかげで間口も広い(時代背景なんかステキすぎる:笑)。こういうのってもっと宣伝して売ればいいのに、ポケモンまでは、行かなくてもヒットは見込めたのになぁ〜。って単館では入りは良かったのでよしとするべきかな?
はー、それにしてもディーン(日本版吹き替え:井上和彦)かっこよかったなぁ。いやぁ、マジで惚れた(笑)
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