あさはかな評論

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世代が痛感する笑い
彼女は最終兵器


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世代が痛感する笑い

 なんて言っていいのか分からないけど、「かってに改蔵」にハマった。かなりこれは危険だよね(笑)。「かってに改蔵」の場合、ギャグ漫画として成立しいるけれども、”ある特定の年齢層”にしかターゲットを絞っていない。同じサンデーに連載されている「ダイナマ伊藤」とかと比べてみるとよく分かる。「かってに改蔵」の場合、作者自身の年齢の前後(つまり世代としては同じカテゴリにはいる部分)のみをターゲットにしている。それは、ギャグの元ネタとして「ガンダム」があったり「ナディア」があったりしているだけでも、よく分かる。つまりは、これが分からない世代にはこの漫画の何が面白いかがよく分からないのだ。かつて似たような漫画があった、それは「すごいよマサルさん」。ただ、両作品で違うのは、同世代に対してのアプローチの仕方である。「かってに改蔵」の場合は、そのものズバリの表現でギャグにしてきているのに対し、「すごいよマサルさん」の場合は、そういった匂いもあるのだが、それをちゃんと誰にでも分かるようなギャグにしている部分が多い。マサルさんの場合には「ああ、そうそう」という感じのギャグ。「あのころはこんなバカなこともしたよな」というのを体現させるような形で(勿論誇大して)漫画上で表現している。
 「かってに改蔵」は初期の頃はそれこそ以前までの連載作品の名残か下ネタが多かったが、最近はキャラ立ちもちゃんと成立して面白くなってきた。今後の展開が楽しみだったりする。

 *今回のこれ(かってに改蔵)は殆ど友人の影響もあるな(笑)。


今回の本:「かってに改蔵」 久米田康治作
     週刊少年サンデーにて連載中
     「すごいよマサルさん」うすた京介作
     週刊少年ジャンプにて連載(終了)

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彼女は最終兵器

 僕のツボをつついてくる作家で、「高橋しん」がいる。「いいひと。」でTVドラマもあったから(ドラマのできに関しては聞かないで欲しい:笑)、ご存じの人もいると思うけど、この人の最新作が、「最終兵器彼女」。かなりぶっ飛んだタイトルだったりするわけなんだけど、読んでみると、深い。というか泣きそうになってしまった。そんなタイトルだ。
 キーになっている話は、彼女が最終兵器にされて戦火が広がっていくという。日本では割とよく見られる話なのだが、描かれているモノはあくまでラブコメであり、それと彼女が体験する「戦争」のギャップが読んでいて非常に痛い物になっている。
 つまり彼女が「最終兵器」であることの不合理さとその戦力としての重要性(既に彼女を倒せる通常兵器は存在しない)と、それが溝になりつつも彼氏彼女を続けている彼らの細い線が非常に切なくて、読んでいて泣きそうになってしまう。何故彼女が、最終兵器に改造されたのか?という事や、その技術力はどこから提供された物なのか?というSF設定に関しての疑問は、とりあえずおいといて、”この状況だったら、どうする?”というif的要素が満載で、その実表現が実に巧みなので、見ていても面白いし、切ないし………。
 この物語がどういう結末を迎えるかはまだ分からない。ただ、作者である高橋しんは全部のストーリーを決めウチした状態でこの作品に挑んでいるので、作者本人が巧妙な「どんでん返し」を用意していない限りは、作品の空気を読むことで今後の展開を考えつつ、二人が幸せになればいいなと思う。


今回の本:「最終兵器彼女」 高橋しん作
     ビックコミックスピリッツにて連載中

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