私の声 97/09/17
最終更新日: 2002年09月16日、 アクセスした日: 12月14日

私の声 インデックスに戻る 医者にメス ホームページに戻る 古いページ へ


1997年 9月 17日
どうやって止める? 日本医師会の暴走

今月から、健康保険被保険者の医療費負担が2倍になりました。 薬に関する負担も増えました。 私たち庶民にとっては、

などに続く、家計へのインパクトです。

さて今回の改正は、破綻寸前の健康保険に対する一時的なカンフル剤にすぎず、抜本的な対策にはなりません。 本当の改革は、これからです。 厚生省や与党の医療制度改革案が公表され、医療を取り巻く各種団体の意見も出そろいました。

マスコミ主導で、各種団体の代表を集め、討論会が開かれるのもしばしばです。 その中で、ひときわ注目をひくのが、日本医師会です。 なぜなら、医療制度改革から離れ、むしろ「医療制度維持」の立場で、「そんな意見とおるわけないじゃないか」という意見を連発し、見ていられないからです。

日本医師会の医療構造改革構想

日本医師会ホームページ に、 医療構造改革構想 が掲載されているので、覗いてみましょう。 日本医師会は、「医療費を抑制しよう」という議論に真っ向から反対し、以下を主張しています。

これを独り善がりと言わずして、何といいましょう。

日本医師会の考える情報公開とは

本構想で、「情報公開」についても言及しているので、以下に引用します。
インフォームドコンセントによる患者と医師との信頼関係こそ医療の原点であることを確認する。 又、患者のプライバシーを確保しつつ、各医療機関の機能について、詳しい情報を出来るだけ国民に分かり易く提供できる体制を構築する。
「インフォームドコンセント」というキーワードが散りばめられており、「日本医師会が医療の情報公開に前向きである」ような印象を持ったあなた、大きな間違いです。 これは、以下のように読むのが正しい。
患者は医師を信頼し、診療方針を医師に任せなさい
インフォームドコンセントは、推進しません

「患者のプライバシー保護」を隠れ蓑にし、実際は「医師の不正隠蔽」のため、レセプトやカルテを開示しません。 医療機関の評価情報を公開するつもりは毛頭ない。 医療機関の機能については、知識のない国民が分かる程度の簡便化した情報なら出してもかまわないが、詳細情報は提供しない

情報公開について、日本医師会の後進性を示す問題のうち、以下が記憶に新しいところです。

後者で、レセプトを提出しないのは宇都宮市ですが、医師会の圧力があってのことだそうです。 その宇都宮市も、 厚生省の方針転換(6月25日) を受け、 9月1日 2つの遺族に対してレセプトを開示 しました。

ところが、もう1つのレセプト開示要求に対し、 「開示請求者が本人の孫であり、孫は社会通念上、家族とは見做せない」 として、開示を拒否したのです。 医師会の社会通念とは、いったい何でしょう?

ちなみに、脳死者からの臓器摘出に関するガイドラインでは、臓器提供の承諾を求める家族の範囲を 「原則として配偶者、子、父母、孫、祖父母及び同居する親族」 と、広くとっています ( 毎日新聞 過去のニュース 97/8/25 へ )。 「医学界のご都合主義」を垣間見る思いがします。

1995年9月、世界医師会が採択した「患者の権利に関する改正リスボン宣言」は、「患者が質の高い医療を受けるため医療機関を選ぶ自由や、 カルテなど本人に関するあらゆる医療情報を受け取る権利」を具体的に明記していますが、 日本医師会はその宣言採択に賛成しませんでした。

准看護婦制度廃止にも反対

日本医師会ホームページには、 准看護婦制度に対する日本医師会の見解 も掲載されています。 准看護婦問題は、「人権問題」にまで発展しており、制度廃止の流れを止めることはもはや無理だと思われます。 しかし日本医師会は、昨年厚生省がまとめた報告を否定する見解を述べています ( 毎日新聞 過去のニュース 97/9/2 へ )。

どうやって止めるか?

日本医師会は、医療改革の流れの中を暴走どころか「逆走」しているのが、実態です。 さて、どうやって止めたらよいのでしょう。

残念なことに今の私には、 「日本医師会の圧力に屈するような政治家には投票しない」 ことくらいしか、思いつかないのです。

本来、医療とは「患者と医者の共同作業」ですから、患者が日本医師会に反対すること事体、おかしな気がします。 しかし、今の日本医師会は、もっとおかしい。 日頃の診療でしたら、日本医師会とは無関係に主治医との間で納得のいく治療について話し合えばよいのですが、医療制度改革となると、日本医師会を無視するわけにはいきません。

今の日本医師会の方針に逆らう日本医師会会員は、いないのでしょうか?

と考える医師は、いないのでしょうか? たくさんいらっしゃると思いますが、その意見を反映できない組織的な問題が、日本医師会にあるのでしょうか?

医師は何をすべきか、患者は何をすべきか、妙案のある方、ご意見をお寄せください。


私の声 インデックスに戻る 医者にメス ホームページに戻る 古いページ へ