医療過誤裁判 私の場合 原告 妻 陳述書 4
最終更新日: 2002年09月16日、 アクセスした日: 12月14日

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1999年 11月 10日
甲第 26号証 原告 妻 陳述書 4

4. 腹腔鏡手術への不安

6月 7日(水)か 8日(木)頃、主人から 「6月15日(木)に腹腔鏡手術をすることになった」 と知らされました。 私は夕方回診しに来た H医師に 「なぜ腹腔鏡ですか」 と聞きました。 すると H医師は 「腹腔鏡で取れると、術後の経過が患者にとってとても楽で 1週間から10日で退院できます。 腹腔鏡で取りきれないときに開腹しても遅くないです」 と言いました。 それを聞いて、 「患者側に立った考え方ではない。 時間が多ければ多いほど、患者が体力を消耗する」 と思い、恐ろしく感じました。 そして 「例えが適当でないですけど、包丁で活きのいいお魚のお腹を切り開いて内臓をきちっと見て、確かめて手術をしてもらえると思いましたのに」 と言いました。

主人と同じ部屋(6人部屋)には、腹腔鏡手術で胆嚢をとった患者さんが 2〜3名いましたが、実際に患部を見て触ることのできる開腹手術の方が安全だと思いました。 特に肝臓の一部を切るのだから、胆嚢を取るのとは違う、と思い、腹腔鏡手術に対して強い不安を感じ、夜眠れないほどでした。

6月12日(月)午後、主人は、内科病室から外科病室(6人部屋)へ移りました。 私は、 K医師が病室に現れないかと待っていましたが、現れませんでした。 たまたまエレベータで H医師と会い、 K医師がどのような人なのか尋ねると、 H医師は 「40歳くらいで、癌研から来た方ですよ」 と教えてくれました。 夕飯を食べながら私たちが話をしていたとき、主人は 「気をつけて見ていると、腹腔鏡で手術している人もいるみたいだぞ。 大丈夫だ」 と言いました。 私は 「それは胆嚢を取った人でしょ。 肝臓を切った人がいる? それをよく聞いてみて」 と言いました。

6月13日(火)、私は主人の手術が心配で、県のC型肝炎相談窓口(愛知県衛生部環境衛生課)に電話で相談しました。 しかし相談担当医がおらず、相談員は 「外科医から説明を受けなさい」 と言うだけでした。 外科医から説明がないから相談しているのに……。

そこで、半田病院外科ナースセンターに電話し、 「 K医師に会って説明を受けたい」 と伝えました。 電話に出た看護婦は 「手術の直前に説明があるでしょう」 と言ってました。 私は、手術の直前に説明を受けるのでは、相談も何もできないと思いました。

そこで私は 14:00頃半田病院に行き、主人と面会しました。 そして、15:00頃、外科の看護婦に、 「主人の手術について、混乱している。 手術の間際ではとても不安です。 K医師と会えないでしょうか?」 と頼みました。 すると看護婦は、何も言わずに病室を出て行きました。 その看護婦はしばらくすると戻ってきて 「今、来ます」 と言ってくれました。

15:30頃、 K医師が看護婦とともに、病室に現れました。 私はそのとき初めて K医師と会いました。 しかし、 K医師はベッドの横に立ったまま見下ろしています。 私は、 「主人の手術について非常に心配で混乱しているんです」 と言いましたが、 K医師は何も言わず、じっと見ているだけでした。 すると、気まずい空気を打ち消すように主人が 「やー、やー、息子にいろいろ言われて、返事ができないものだから、困っているんだろう」 と中に割って入り、私を制するような仕草をしました。 私は、これ以上言ったら、泣けてくるし、手術前に主人にイライラが移ると思い、また回りの入院患者にも気兼ねし、黙っていました。 そして 「手術当日は息子も来ますので、11:00に説明をしていただけるんですね」 と言うのがやっとでした。 ところが K医師は、 「12:00頃来ていただけば、十分です」 と言い放ちました。 私は 「先生の話を聞いて、主人とも話し合う時間がありますか? ありますね」 と言いましたが、返事はなく、 K医師は出て行きました。

6月14日(水)、面会時間中主人と一緒にいましたが、 K医師は現れませんでした。

続く


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