医療過誤裁判 私の場合 被告医師反対尋問 6
最終更新日: 2002年09月16日、 アクセスした日: 12月14日

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1999年 9月 30日
第 8回口頭弁論 被告医師 反対尋問 6

腹腔鏡による視野の悪さ


それから確認ですけれども、今回腹腔鏡下での肝癌切除術というのは 2例目だということですけれども、1例目は血小板数値が 11万ということで、かなり今回の手術条件よりはいい条件だったということですね。
はい。
そうすると今回のような症例というのは実質的には初めてということになりますか。
2例目で ……。
2例目ですけど、手術条件は前回に比べてかなり悪いわけですから、血小板がかなり上値を示してるわけですね。 そういった症例について腹腔鏡下で手術をするということは初めてですね。
はい。
( 甲第 14号証 を示す)
これはビデオ見分報告書ですが、この内容は一応確認していただいてますね。
はい。
内容は一応証人の認識を基に書いたというふうに私は理解してるんですけれども、そのとおりでよろしいですか。 写真 (1)
はい。
写真 (1) はどういった状況が写っているか分かりますか。
これは … 奥に見えているのが肝臓で、手前の黄色いのが腹腔内の脂肪組織が見えているんだと思います。
一応私ども先生から伺ったのは、小腸が写っているというふうに伺ったんですけれども。
はい。 ビデオで見れば小腸かもしれません。
ということは小腸は肝臓の視野をちょっと邪魔してるというか、そういった状況ですね。
はい。
それから写真 (2) ですが、右側に写っているのは何ですか。
大網だと思います。
大網というのは脂肪の塊ですね。 写真 (2)
はい、脂肪です。
これを見ますと、大体手術が始まってわずか 9分後の写真なんですけれども、腹腔鏡下の状況としては、もうこの時点でかなり悪いということは分かったわけですね。
カメラというのは常に動きますので、いいときもあれば悪いときもあるということで、多分これはカメラを手前に引いた状態ですので、実際に操作する場面ではありませんので、これで非常に悪いということは言えないと思います。
だけど、最終的には開腹手術に切り替えるときは視野が悪いというようなことも理由に挙げて言われておりますよね。
はい、そうです。
そういった開腹手術に変えなくちゃいけない理由というのは、もうこの時点でも分かったんじゃないですか。
いや、それはやらないと分かりません。
この腹腔鏡の手術をやっている間、何回か腹腔鏡を出し入れしてますね。
はい。
何回ぐらい出し入れしたか覚えてますか。
…… ちょっと正確に分かりませんが、数十回。
甲第 14号証の 6ページを見ますと、下から 4行目に 20回目という記述があるんですけれども、大体このくらいの出し入れは必要だったわけですね。
はい。
例えば 2回目を見ますと、55分 12秒に引き出して、次に再開してるのは 58分 40秒ということで 3分以上の中断があるわけですね。 これはどうしてこういうことになるんですか。
…… ちょっと記憶がないので分かりませんけど、引き出すということは何のために引き出すかというと、レンズをまず洗いまして、それからレンズを暖めるということをやりますので … そういうことだと思うんです。 まあそれじゃあちょっと長いとは思います。
同じ 6ページの 42分 05秒のところの指示説明として、 「腹腔鏡を引き出してからすぐに再挿入できないのは、その間、レンズが曇らないようレンズを生理食塩水につけて暖めているからである」 と書いてありますが、これは間違いないですね。
はい、そうです。
こういった中断してる間も当然出血は続いているわけですね。
出血というか、そのとき出血してるというわけじゃなくて、手術はやってるわけですから。
でも、ウージング様の出血はずっと続いていたというような記述になってなかったですか。
はい。 まず肝臓を切っていくときにはその断面から出血しますので、そういう意味では出してる間もそこからじわじわとした出血があると思います。
だけど、そういったレンズを暖めるために中断しなくちゃいけないというような問題は開腹手術では起こりませんね。
はい。
20回というのはわれわれの認識からすればかなり数が多いと思うんですけど、ほかに何か引き出さなければいけない原因というのはありませんでしたか。
…… レンズが曇った以外にですか。
ええ。
あと電気メスで焼いて煙が入って視野が悪くなるということはあります。 それは引き出す理由にはなりませんけれども … レンズが曇ったことだと思うんですけれども。
甲第 14号証の 4ページの 54分 55秒のところに、「噴煙による視界不良」というのがありますね。
はい。
今言われたのはこのようなことですか。
はい。
このときもやはり 2分弱ぐらい中断されてますかね。
……。
それから同じ 4ページの、1時間経過した後の 2分後に、「噴煙による視界不良」ということで 4分ほど手術が中断したと、こういうこともあったようですね。
はい。
それから停電ということはありましたか。
停電はないですね。
6ページの 44分 23秒ということで、「画面が暗黒化」したというくだりがあるんですけれども、光源との接続が外れたかもしれないというようなことが書かれてありますね。
はい。
こういったこともあったんじゃないでしょうか。
それはあったかもしれません。

続く


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