医療過誤裁判 私の場合 被告医師反対尋問 3
最終更新日: 2002年09月16日、 アクセスした日: 12月14日

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1999年 9月 30日
第 8回口頭弁論 被告医師 反対尋問 3

DIC の予防について
出血量の軽減と手術時間の短縮が重要


そうすると、一般的に起きるかもしれないといった可能性を予見しただけでは何も予防措置は採られないということになるわけですか。
… 予防ですか …… やっぱり DIC を予防する方法がどんなことがあるかと言われますと、例えば、なるべく新鮮な血漿を輸血するですとか、それから手術に関して言えば、やはり出血を少なくするように注意するとか、手術時間を短くするとか、そういったことですね。
(乙第 27号証を示す)
722 というページですが、この「DIC」の半ばに、予防的にはプロテアーゼインヒビターを投与するというようなことが書かれていますけれども、こういったことは行われていますか。
この薬は一般的に使われている薬でして、●●さんも術後は使ってると思うんですけど、ただここには予防的に投与するというふうに書いてあるようですけども、これは一般的な診療としては予防的投与は認められていない薬なんです。
認められていないというのは、それは保険点数上、認められていないというだけですね。
はい、そうです。
ヘパリンはどうですか。 予防的な投与としては使わないですか。
予防的にヘパリンを使うということは、手術ですので使いません。 ただ、ヘパリンを使うのは DIC でも、出血が問題とならないような場合の DIC には使います。 外科ではなくて内科的な DIC とか、産婦人科的な DIC の場合にはヘパリンは使いますけれども、ヘパリンというのは血を固まりにくくしますので、手術前とか手術後には使いません。
合成蛋白分解酵素阻害剤というのは使われますか。
… それはプロテアーゼインヒビターのことですか。
それに限らずという趣旨なんですが。
… 商品名としては FOY とか、フサンとか、ミラクリッドという薬があるんですけれども、それは … 術後には●●さんの場合は使ってると思うんですけれども、術前には使ってないです。
(甲第 19号証を示す)
469 というページ (術後 DIC) の右側のところなんですけれども、DIC や pre-DIC という言葉が出てくるんですけれども、pre-DIC というのは DIC に移行する直前の状態という理解でいいわけですね。
pre-DIC というのは DIC という診断基準に満たないけれども DIC 傾向があるものを言うわけで、そのまま行くと DIC になるというものではないと思います。
DIC に移行する可能性があるものということですか。
そうです。 不完全な DIC ということです。
診断がつけば予防的投与も含めて直ちにヘパリンの持続静脈内投与を行うというようなことが書かれてあるんですけれども、こういったことは一般的に行われることなんでしょうか。
ヘパリンは DIC によく使う薬なので使いますけれども、先ほども言いましたように手術をする場合の患者にヘパリンを投与することはありません。
同じく甲第 19号証の 356 というページ (肝硬変症) ですが、これは術中の留意事項というのが表 5 の一番上のほうに出てきますが、出血量の軽減と手術時間の短縮ということが留意事項で挙げられているんですけれども、先ほど証人がおっしゃったような、こういった出血量をできるだけ減らすと、あるいは手術時間をできるだけ短くするということは、やはり DIC の予防のためには重要なことですか。
はい。

続く


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