医療過誤裁判 私の場合 被告医師主尋問 2-6
最終更新日: 2002年09月16日、 アクセスした日: 12月14日

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1999年 6月 17日
第 7回口頭弁論 被告医師 主尋問 2-6

DIC の診断基準に合致


(乙第 27号証を示す)
1,211ページを見てください。 先ほど、臨床経過から見た DIC の根拠付けのことはちょっと伺いましたけれども、そこには DIC の診断基準というのが書かれているようですけれども、●●さんの場合に DIC の診断基準に従って DIC だったかどうかということは、検査値から判断することができますか。
できます。
一つ一つ伺っていきましょうか。 まずこの基準からいうと、I 基礎疾患が 「ありなし」 とありますが、●●さんの場合はどうなりますか。
肝硬変合併肝炎がありますので 「あり」 です。
そうすると、得点は 1 ということになりますね。
はい。
それから、II 臨床症状の項で 「 1) 出血症状あり なし」 という項目がありますが、これについては。
出血はあります。
その出血とおっしゃるのは、第 1回の手術後に見られた出血というふうに理解すればいいんですか。
そうです。
「 2) 臓器症状あり なし」 という項目がありますが、この点についてはどうですか。
肝不全、腎不全を合併しますので、「あり」 です。
それから、III 検査成績という欄の血清 FDP 値、血小板数、血漿フィブリノゲン濃度、プロトロンビン時間、この 4つの項目については●●さんの症状が発症した後で検査した数値は出てきますか。
はい、出てきます。
どこを見たらいいんでしょうか。
乙第 15号証の 19 の 2ページです。
まず FDP 値は幾つと出ていますか。
23.9 です。
下の表の右側の血中 FDP のことですか。
はい。
これが 23.9 で、今の基準からいくと何点になるんですか。
2点です。
血小板数は。
9万です。
上の表の PLAT と書いてある欄で、これの採点はどうなりますか。
1点です。
フィブリノゲン値は。
96です。
それは下の表の真ん中やや上に、印刷が半分見えませんが、何とかノーゲンと出ておるところで、96という値がありますが、このことですか。
はい。
それが何点ですか。
これは 2点です。
プロトロンビン時間は。
1.64 です。
フィブリノゲン値の二つばかり上の欄の 1.64 というのがそれに当たるんですか。
はい。
それが何点ですか。
1点です。
今おっしゃっていただいた合計点数を見ますと、どれだけになりますか。
9点です。
乙第 15号証の 19 の 2ページの検査はどの時点でなされた検査なのか、19 の 2ページから分かりますか。
はい。 これは 16日の朝です。
16日の朝というと。
再々手術の前です。
再手術と再々手術の間になるんですか。
そうです。
16日の朝だというのはどこから分かるんですか。
この検査は朝の採血を行って下の検査室に出してやる検査だもんですから、緊急的にその都度やる検査とは違う検査です。 ですから、これは 16日の朝採血したものです。
もう一度乙第 27号証の診断基準を見ていただきまして、この診断基準の右側の 注 2.a に 「肝硬変および肝硬変に近い病態の慢性肝炎の場合には、総得点から 3点減点した上で IV-1) の判定基準に従う」 という記載がありますね。
はい。
●●さんの場合は肝硬変があったわけですね。
はい。
ですから、先ほどおっしゃった 9点から 3点引かなければならないですね。
はい。
そうすると、6点ということになりますね。
はい。
6点という採点結果はどう見ることになるわけですか、この基準からいくと。
6点ですと DIC の疑いということになります。
そうすると、その検査値から DIC に間違いなしというところまではいかないわけですか。
いいえ、注3 に 「DIC の疑われる患者で V. 診断のための補助的検査成績、所見のうち 2項目以上満たせば DIC と判定する」 ということで、6点は DIC の疑いなんですけれども、 「V. 診断のための補助的検査成績、所見」 で、 「 2) D-D ダイマーの高値」 「 5) 病態の進展に伴う得点の増加傾向の出現。 特に数日内での血小板数あるいはフィブリノゲンの急激な減少傾向ないし FDP の急激な増加傾向の出現」 「 6) 抗凝固療法による改善」 という補助的検査成績があるんですが、検査成績を見ますと、19 の 2ページに 13.8 という D-D ダイマーの値が出ていますので。
19 の 2ページの下の表に右側の欄の 4つ目ということですか。
はい。 正常値は 1以下が 13.8 です。 ですからこれは D-D ダイマーの高値ということを示しています。 それから 5) 病態の進展に伴う得点の増加傾向は、フィブリノーゲンが急激に下がっていますので、V を満たしています。 それから生血による出血傾向の改善が認められますので、抗凝固療法による改善というのも認められますので、3項目を満たしております。
注3 の要件を満たすと、点数はどうなるんですか。
点数ではないんです。 6点の場合に V の 6つの項目のうち 2つ以上を満たせば DIC と診断するということです。
先ほどおっしゃった採点と注3 の該当性といいますか、それから見れば DIC と見ていいと、こういう結論になるということですか。
はい。
前回の調書の 41ページで、●●さんの腫瘍が CT 検査でほぼ 3cm ということだったというふうなことをおっしゃいましたね。
はい。
覚えてますか。
はい。
(後に提出する乙第 30号証の 1、2を示す)
直前の CT 検査というのは。
これが一番新しい CT です。
新しいというのか術前の CT 検査だと。
はい。
何日付けですか。
5月 31日です。
乙第 30号証の 1と 2の CT 検査のどこを見れば腫瘍の大きさが分かるでしょうか。
この白い部分です。
一番典型的なやつを示してもらえますか。
これです。
乙第 30号証の 2 の真ん中の列の一番上の段の写真の一番左側の。
これは肝臓の断面なんですけど。
向かって左側の柏餅のような格好をしたものが肝臓の断面図なんですか。
はい。
その中に白く抜けている部分が見えるのが腫瘍だということですか。
はい、そうです。
それを計測すると 3cm ぐらいということでいいんでしょうか。
はい。 このすぐ左にスケールがありまして、それと照らし合わせて約 3cm というふうに。
そのスケールの一目盛りはどれだけですか。
1cm です。
術前にはこの写真を御覧になって腫瘍の大きさが 3cm だと判断したと、こういうことですね。
はい。

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