医療過誤裁判 私の場合 被告医師主尋問 2-1
最終更新日: 2002年09月16日、 アクセスした日: 12月14日

医者にメス 私の場合 インデックス 前ページ 次ページ

1999年 6月 17日
第 7回口頭弁論 被告医師 主尋問 2-1

再開腹手術の経過
術後ドレーンよりの出血続き再開腹 血液がしゃびしゃびの感じで止血困難


(被告代理人)
第 1回の手術が終了した後で、手術の経過を家族の方に話された記憶はありますか。
はい。
どのような話をしましたか。
手術は開腹に変更になって、その手術は終わったということを話したというふうに記憶してます。
当初は腹腔鏡下の手術で始めたものが、開腹に変更になったということは術中には家族の方にはお話しになっていないんですね。
話してないと思います。 そのまま移行したと思います。
お話しになったときの患者さんの●●さんの状況はどういうふうだったんですか。
閉腹が終わりまして、それで、急に麻酔剤を切って、それから、筋弛緩剤に拮抗する薬を打ちまして、麻酔を覚ますという段階です。 で、血圧は、麻酔から覚めるときは大分皆さん高くなるんですけども、104、50だったと思います。
手術が終わって、麻酔から覚醒中であるという状況も家族の方にはお話しになってるんでしょうか。
手術が終わって、今は麻酔の覚醒中だというふうに話したように記憶してます。
その直後に、再開腹の手術をやるという判断をしておられますね。
はい。
それに至ったいきさつはどうだったんでしょうか。
麻酔覚醒中に、肝の切断端に出た排液管からの出血をずっと見てますと、ある程度の出血はあるんですけども、それがずっと続いてて、20分ほど観察してたんですけども、そのときに 20分か 30分の間には量が 100を超えて 200ぐらいになって、それが一定の量で出てるように見えたもんですから、出血があるのではないかと判断して、それならば、麻酔からまだ完全に覚めてませんので、再開腹して止血した方がいいと判断して、そのように家族の方に話しました。
そうすると、再開腹の目的は、手術が終わった後出血があると。 それを止血するための手術をやると、こういうことになるわけですか。
はい。
あなたがその再開腹の手術をするという判断をされたのが何時ごろのことか記憶しておりますか。
手術が終わったのが・・・。
手術が終わったのが前回の話ですと 19時 25分という話。
ですから、8時すぎぐらいだと思います。
先ほど、家族の方に再開腹のお話もされたと、こういうことでしたが、家族の方の対応はどのようなものだったか記憶してますか。
出血が考えられるために手術の必要性についてお話ししたところ、それではということで、特に異論はなかったと思います。
(乙第 15号証を示す)
6ページの一番上にドレーンよりの出血続き再開腹とす、ということが記載されておりますが、これが今お話しになったことなんですね。
はい。
11ページに 「術中看護記録用紙」 というのがありますね。
はい。
この記載から再開腹手術が何時から何時まで行われたかということは分かりますか。
20時 55分から翌日の 1時ですね。
今おっしゃったのは、そのページの上のほうの手術時間という欄に 13時 45分から 19時 25分という記載がありますけれども、その下に 20時 55分から 1時までという、うっすらと読める記載があるんですが、そのことをおっしゃるんでしょうか。
はい、そうです。
4ページの右の欄の真ん中辺り、実施時間という欄がありますね。
はい。
ここにも同じような記載があるんでしょうか。
はい。 20時 55分から 1時。
までという記載が付け加えて書いてあるわけですね。
はい。
これが第 2回の、つまり再開腹手術に要した時間だと、こういうふうに理解すればいいんですね。
はい。
先ほど、麻酔は覚醒中だとおっしゃいましたけれども、そのまま患者さんは手術室におられたわけで、従前の麻酔をそのまま継続して 2回目の手術に入ったというふうに理解すればいいんですか。
はい。
手術経過なんですけれども、乙第 15号証の 6ページには肝の断端からの出血が多くて、それも出血がウージング様と言いますか、にじむような出血だったという趣旨のことが書いてありますね。
はい。
「 40プロリンで数10針止血するが次々と別の部位より出血、止血困難、血液がしゃびしゃびの感じで血がかたまらない。」 という記載がありますけれども、その記載の上に図がありますね。
はい。
このスケッチはから棒が引っ張ってあって 「肝断端よりの出血 (++) 」 という記載があるんですけれども、その線で示してあるところの出血があったと、こういうことなんでしょうか。
そうです。 これが肝切離面、断端です。
止血をすることが困難で、タオル 5枚で肝の断端を圧迫し続けたと、こういうふうになっておりますが、結局、止血操作はできなかったということですか。
はい、針糸で止血部位を縫合して止血したんですけれども、それが記載にあるように、数十針かけましても、細かい出血があちこちにありまして、そういう一般的な止血法では止血しきれないという感じなもんですから、圧迫止血をしたということです。
生血 1パックが入った時点で出血がやや下火になったという記載があるんですが、この生血というのを準備したのはどの時点か記憶してますか。
再開腹術を行って、出血の状況を判断して、血が固まりにくい状態というふうに思いましたので、その場合には止血をするためには生血が有効なもんですから、多分、10時くらいの時点だと思うんですけど、そのときに家族の方に生血を依頼したと思います。
乙第 15号証の 52ページ、一番下のところに家族より生血 5人分採血し、使用と、こういう記載がありますね。 これをおっしゃるわけですね。
はい。
生血1人分というのは、量はどれだけですか。
大体 400cc です。
もう一度 6ページのほうに戻りますけれども、5人分の生血を用意したうち、1パック目が入ったときに出血がやや下火になったと、こういうふうに理解すればいいんですか。
はい。
取りあえずは、タオル 5枚で肝の断面を圧迫して、もう一度手術をやるという予定でそのままおなかを閉じたと、こういう経過になるんですね。
そうです。
結局、この再開腹の手術をしている間に●●さんに輸血した輸血の量はどれだけになるんでしょうか。
・・・・・。
乙第 15号証の 11ページ、右下のほうに輸血量という欄があって、右側に追加記載の部分がありますね。
はい。
ここはどのように読めばいいんですか。
輸血を 1,690cc したということです。
その輸血 1,690 という記載の上の欄は何が書いてあるんですか。
これは、ブミネートというアルブミン製剤があるんですけど、それが 250 というふうに書いてあります。
アルブミン製剤というのは何ですか。
人間の輸血の中の蛋白成分であるアルブミンというのを精製した輸液です。
これも輸血に類するものだというふうに理解すればいいんでしょうかね。
そうです、類するものです。
その輸血という下に 「FFP1600」 という記載がありますね。
はい。
これは何ですか。
FFP というのは、新鮮凍結血漿といいまして、人間の血液のうち赤血球の部分を取り除いた半透明の部分を言います。
これも同じく輸血に類する薬剤だと理解すればいいんですか。
はい。
そうすると、このかたの再開腹の手術中には生血 1,690 のほかに FFP とアルブミンが使用されたと、こういうように読めばいいんですね。
生血 1,690 ではないです。
そうじゃないんですか。 どういうふうに見ればいいんですか。
その右側に生血 400 と書いてあるんですけど。
どこに書いてありますか。
11ページの 「ゆ血 1,690」 の隣に生血 400 と赤字で書いてあるんですけど、ちょっと見にくいんですけど。
コピーによく出てないので、コピーは取り直して出すとして、11ページの輸血の横の記載から見ると、言葉でおっしゃっといていただきたいんですが、結局術中はどれだけのものが入ったことになるんですか。
これは、普通の日赤の血液が 1,690、FFP が 1,600cc、それプラス生血が 400 という記載です。
そうすると、輸血というのは生血以外に日赤から取り寄せた 1,690cc の血液を使用したと、こういうことですか。
はい。
入れたほうはそれで分かりましたが、この再開腹手術で出血した量はどれだけになりますか。
3,157cc です。
それも 11ページの出血量のところに記載があるとおりだと、こういうことですね。
はい。
先ほどおっしゃったように、肝切断面の断端にタオル 5枚で圧迫止血をして閉腹したということですが、その手術を終えた後で患者さんはどこへ移されましたか。
集中治療室です。

続く


医者にメス 私の場合 インデックス 前ページ 次ページ