医療過誤裁判 私の場合 準備期日 (6)
最終更新日: 2002年09月16日、 アクセスした日: 12月12日

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1999年 2月 25日
ビデオ検証結果を提出

  1. 1月 22日 半田病院で実施したビデオテープの検証結果 (甲第 14号証) を提出しました。
  2. 愛知県下 5病院から、調査嘱託「肝癌に対する腹腔鏡下肝切除術について」の回答 が返ってきました。
  3. 原告側代理人は、弁護士法照会により入手した、岡崎市民病院と春日井市民病院の回答 (甲第 15、16号証) を提出しました。
  4. 裁判所は、被告医師尋問の採用を決定しました。 被告側は、あらかじめ被告医師の陳述書を提出する予定です。
  5. 次回期日は、被告側の主尋問だけで、原告側による反対尋問は、その次に実施する予定になりました。

次回口頭弁論期日: 4月 15日 (木) 13:30 名古屋地裁


愛知県下市民病院における腹腔鏡下肝臓癌切除手術の普及程度、及び同手術の医学的適応・水準に対する一般的見解について (1999年 1月)

  1. これまで、貴病院で、肝硬変を合併した肝臓癌の患者に対し、腹腔鏡下肝切除術を施行したご経験がありますか。
    ある場合は、各症例について、実施日、術後経過・転帰、及び術前検査における ICG 検査結果、総ピリルビン値、プロトロンビン時間、血小板数についてご回答願います。

    回答
    小牧市民病院ない
    常滑市民病院ない
    春日井市民病院ない
    岡崎市民病院ない
    一宮市立市民病院平成 7年当時として ない

  2. ( 1 で 「ない」 と回答された病院について) これまで貴病院で、腹腔鏡下肝癌切除術が行われなかった理由は次のいずれに因るものでしょうか (複数回答可)。
    1. 腹腔鏡下肝切除術の適応、安全性等について、今後も検討の余地があり、未だ確立されたものでないと判断している。
    2. 肝臓が横隔膜下に存在し十分な視野が得られにくい等、手術手技が困難であるため、別の治療方針の方がより安全と考える。
    3. 肝臓は血流が豊富な臓器であり、手術操作による出血をきたしやすく、止血の困難が予想されるため、別の治療方針の方がより安全と考える。
    4. 別の治療方針の方がより有効と考える。
    5. その他

    回答
    小牧市民病院a
    常滑市民病院d
    春日井市民病院e 当院における腹腔鏡下手術は、現時点では胆石症および早期大腸癌に対して行なっております。 肝臓癌に対しては学会などでの報告を現在検討しており、症例によっては今後行なう予定です。
    岡崎市民病院e 当科にて症例ないため。
    一宮市立市民病院a

  3. 貴病院では、次の a ないし f の条件を伴う肝臓癌患者に対し、どのような治療方針をとられますか。
    1. 63歳 男性
    2. 肝癌 = S6、約 2 x 3cm 大
    3. 肝硬変を合併、C型肝炎の既往
    4. 術前の肝機能評価
      • ICG-R15 = 25%
      • ICG-K = 0.04
      • 総ピリルビン値 = 1.7 ml/dl
      • プロトロンビン時間 = 69%
    5. 術前の血小板値 = 47,000
    6. 腹水なし

    回答
    小牧市民病院
    1. 肝部分切除術
    2. マイクロ波焼灼術
    3. TAE
    いずれの方法をとるかは、全身状態を考えた上で決定します。
    常滑市民病院開腹肝切除術、あるいは 肝動脈塞栓術
    春日井市民病院開腹による肝後区域切除術
    岡崎市民病院原則的には本人と家族との相談により治療方針が決められるので一概には決められない。
    一宮市立市民病院
    • PEIT
    • Microwave による経皮的または開腹腫瘍凝固
    • 開腹肝切除
    のいずれかを選択

  4. 貴病院では、上記 3 の症例について腹腔鏡下肝切除術の適応があると判断されますか。
    適応ありと判断される場合は上記 3 の治療方針と比較した場合の利害得失について、適応なしと判断される場合はその根拠について、具体的にご回答ください。

    回答
    小牧市民病院腹腔鏡下肝切除術を多数経験している施設であれば、全く適応が無いとも言えないと思われます。
    常滑市民病院適応の有無について判断できない
    春日井市民病院当院ではまだ腹腔鏡下肝癌切除術を行なっておらず、その適応を決定していませんので判断は出来ません。
    しかし、3の症例は肝機能がやや悪いですが、腫瘍の大きさ、存在部位などから判断すれば、十分注意して行なうことを条件に適応があると考えます。
    腹腔鏡下の手術は、胆石症の治療としては確立された手技と考えます。 そして、術後の患者さんに色々な点で大きなメリットを与えることは、今までの経験で動かしがたい事実だと思います。 このメリットを胆石症以外の疾患に広げることは医学的には誤りのない判断と思います。
    岡崎市民病院
    • ICG R-15 と ICG K 値との解離あり。
    • 場合によりあり (ICG 25%、69% が正しければ)。
    • 3 決められないので不明。 利害得失は不明。
    一宮市立市民病院適応なし
    (理由) 2-a 及び 全く経験がないため


弁護士法による照会に対する回答 「肝癌に対する腹腔鏡下肝切除術について」 (1996年 12月)

  1. 貴病院では、これまで肝癌の患者に対し腹腔鏡下肝切除術を実施したことがありますか

    回答
    春日井市民病院ない
    岡崎市民病院ない

  2. 上記で「ない」と回答された理由は次のいずれですか (複数回答可)
    1. 腹腔鏡下肝切除術の適応、安全性等について、今後も検討の余地があり、未だ確立されたものでない。
    2. 肝臓が横隔膜下に存在し十分な視野が得られにくい等、手術手技が困難である。
    3. 肝臓は血流が豊富な臓器であり、手術操作による出血をきたしやすく、止血の困難が予想される。
    4. 別の治療方針の方がより安全と考える。
    5. 別の治療方針の方がより有効と考える。
    6. その他

    回答
    春日井市民病院a c d
    岡崎市民病院a c d

  3. 上記で d 又は e に○を付した病院について; 貴病院での治療方針はいかなるものですか
  4. 仮に、貴病院で内科医から
    1. 肝癌 = S6、約 2 x 3cm 大、肝硬変を合併
    2. コリンエストラーゼ値 = 0.36
    3. 術前の血小板数の最小値 = 47,000
    4. ICG-K = 0.04
    5. 腹水なし
    6. 63歳 男性
    7. C型肝炎の既往
    という患者の紹介を受けた場合、腹腔鏡下肝切除術の適応があると判断されますか

    回答
    春日井市民病院適応はない
    理由: 出血の危険性、止血が困難と予想されるため
    出血時の処置等、腹腔鏡下では困難なことが多いと思われる
    血小板 47,000では手術時出血のコントロールが困難と考えられます
    岡崎市民病院適応はない
    当科では、肝切除術等の手術の安全限界で ICG-K > 0.045 としており、この case では、その適応を越えている。


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